土用の丑の日は夏だけじゃない!土用の意味とうなぎを食べる理由

土用の丑の日って夏以外にもあるの?

そもそも土用の丑の日とは何の日なの?

何故うなぎを食べるの?

土用って何?

丑って何なの?

土用の丑の日にはうなぎを食べると良いと言われる意味と由来、

夏のうなぎが定番になった理由も含めて、わかりやすくお伝えします。

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土用の丑の日は夏だけじゃない!

土用の丑の日というと「夏バテにはうなぎ」というイメージが湧いて夏の風物詩と思われがちですが、年に一度しかない日というわけじゃありません。

四季それぞれに、土用の丑の日はあります。

夏の土用が「丑の日」と「うなぎ」と共に有名なので、一般的に言われる土用の丑の日は夏の季節を指しますが、本来、土用の期間は年に4回あるのです。

土用の丑の日は、春・夏・秋・冬に1回づつ、年に4回あります

土用の丑の日の土用の意味とは?

土用の丑の日の「土用」は、もともと「土旺用事(どおうようじ)」が省略されたものです。

土旺用事は、

土(つち)が旺(さかんに)なり用事(働き・支配)する

という意味で、土が最も働く時ということです。

これは、古来中国から伝わった思想の陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)に由来します。

夏の暑い時期の「土用」だけがクローズアップされがちですが、土用は五行(木行・火行・土行・金行・水行)の五時(春夏土秋冬)を四季に割り当てた期間なので、年に4回それぞれの四季の間に土用があります。

  • 木行:春
  • 火行:夏
  • 土行:季節の変わり目
  • 金行:秋
  • 水行:冬

この土用に割り当てられる期間は、太陽黄経に基づき決められていているので、毎年日にちが変わってきます。

土用というのは四立(立春、立夏、立秋、立冬)の前、18日(または19日)の期間のことです。

 

■ 四季の土用の期間

  • 「春の土用」:「立夏」の前18日
  • 「夏の土用」:「立秋」の前18日
  • 「秋の土用」:「立冬」の前18日
  • 「冬の土用」:「立春」の前18日

 
(注:土用の期間は厳密に言うと毎年18日ではなく、17日や19日のことも数年に一回程あります)

土用の丑の日の「丑の日」の意味とは

丑の日というのは、十二支の、

「子(ね)、(うし)、寅(とら)、兎(う)・・・」の丑のこと。

この十二支は、『今年の干支』というように、年を数えるときに使われるだけでなく、 方角や、月、日にち、時刻を数えるのにも使われるのです。

「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の十二支のなかの丑の日なので、12日に一度回ってきます。

つまり、約18日間の「土用の期間」のうち、12日周期で割り当てられている十二支の「丑の日」の日が、 『土用の丑の日』なのです。

年に4回の土用の丑の日には、次の季節の準備期間という意味があります。

12日周期で丑の日が回ってくるということは、土用は18日間ですから、並び具合によっては、土用の初めと終わりとで、2度、丑の日が来る年もありますよね。

後のほうを二の丑と言います。

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夏の土用の丑の日にうなぎを食べる理由

夏バテ防止にうなぎを食べたら良いというのは、すでに奈良時代にあったことが万葉集からわかります。

万葉集の巻十六に、大伴家持が吉田石麻呂の夏痩せを見て歌った、

石麻呂にわれもの申す夏痩せに良しというものぞ鰻捕り食せ(むなぎとりめせ)』

というものがあります。

意訳すると、

「石麻呂にオレは勧めたよ。夏痩せに良いのはうなぎだっていうんだから、うなぎを捕って食べろよ」

といった感じ。

当時から、うなぎを食べて体力を強化する習慣があったことがわかりますね。

実際には土用の丑の日は、春夏秋冬のそれぞれにあるのに、とりわけ「夏の土用丑の日」にうなぎを食べるようになった理由には諸説あります。

平賀源内による発案

エレキテルの発明で有名な江戸時代の科学者(発明家、蘭学者)、平賀源内が言い出したという説があります。

江戸時代、源内がひいきにしていたうなぎ屋が、夏場の商売がうまくいかず、源内に相談をもちかけました。

源内は、

本日、土用の丑の日

という大きな看板を店先に出し、本日うなぎを食べると薬になると宣伝しました。

もの知りとして有名な源内の言うことならということで客が集まり、そのうなぎ屋はたいへん繁盛したとか。

この平賀源内による「本日、土用の丑の日」のコピーがヒットした背景には当時、

丑の日にちなんで、“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない

という風習があったといいます。

その後、他のうなぎ屋もまねるようになり、「土用の丑の日にはうなぎ」という風習が定着していったという説です。

この説が一般的には広く知られています。

夏に売れないうなぎの販促

本来うなぎの旬は冬

そのため、以前は夏にうなぎはあまり売れませんでした。

夏に売れないうなぎの販促のため、旬ではない“夏”という時期にうなぎを食べる風習を根付かせたという説です。

近頃は、スーパーや百貨店でも、夏以外の「土用の丑の日」に「うなぎ」を宣伝しているところもあります。

今も昔も、うなぎを食べる習慣は売り手側がプッシュしているわけですね。

土用の丑の日は夏だけじゃない!土用意味と丑の日にうなぎを食べる理由 まとめ

四季それぞれに、土用の丑の日はあり、春・夏・秋・冬に1回づつ、年に4回あります。

  • 「春の土用」:「立夏」の前18日
  • 「夏の土用」:「立秋」の前18日
  • 「秋の土用」:「立冬」の前18日
  • 「冬の土用」:「立春」の前18日

「土用」は「土旺用事」の略で、「土が最も働く時」を意味します。

「丑の日」というのは、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の十二支のなかの丑の日なので、12日に一度回ってきます。

土用の丑の日は、約18日間の「土用の期間」のうち、12日周期で割り当てられている十二支の「丑の日」を指します。

夏の土用の丑の日にうなぎを食べる理由としては諸説ありますが、平賀源内のアイディアによるものだったという説が広く知られています。

年に4回の土用の丑の日には、次の季節の準備期間という意味があります。

うなぎをいただくのもいいですが、一息ついたり、ゆっくり休んだりして、リフレッシュするのもいいですね。

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