お盆の語源と意味由来は目連尊者の物語!日本のお盆の歴史は江戸時代に開花

お盆って何?いつから始まったの?どんな歴史があるの?お盆のルーツとなる目連尊者の物語を子供にもわかりやすくまとめました。お釈迦様の教えとその弟子の母親を救う話から始まったお盆を知ると、古来日本のお盆が江戸時代を経て今に続く理由がわかります。

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お盆の由来は語源にあり!

春のGWが終わると次の休みは夏のお盆。

通常、お盆の期間は、7月または8月の13日より16日までの4日間を指します。

社会人になると、

 
「お盆=夏休み」
 

といった図式になる場合が多いかもしれません。

中には
 

「お盆=帰省」

 
「お盆休みは海外!」

 
って人もいますよね。

ところでこの「お盆」。

耳慣れた「お盆」という言葉ですが、この言葉の本当の意味をご存知ですか?

お盆の正式名称は盂蘭盆会

「お盆」の正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。

名前の由来は諸説あるんですが、サンスクリット語で「逆さ吊り」を意味する「ウランバナ Ullambana」の音写であるとする説が有名です。

音写っていうのは耳コピを文字にしたようなもの。

その言葉の意味で訳すのではなく、発音で訳すことを言います。

ウランバナというのは倒懸(とうけん)、逆さ吊りにされる苦しみという意味。

生前の悪行のせいで、地獄の世界で逆さ吊りにされるような苦しみにある死者を救うため、生きている者たちが本人に代わって功徳を積む回向(えこう)の供養をする。

回向というのは簡単に言うと、「自分が積んだ善い功徳を、自分のためではなく、他の人のために回(まわ)して向けること」を言います。

この功徳を積む回向の供養のことを蘭盆会といったのが、お盆の始まりだという説です。

つまり、

 
「逆さに吊るされるような苦しみを除く」

 
という意味の行事です。

いきなりの逆さ吊りにビビりますが、これについては後述の目連尊者のお話で理由がわかります。

 
一方、お盆の「盆」という言葉がルーツだという説もあります。

盆というのは文字の通り、容器。

本来は霊に対する「供物を置く容器」を意味しています。

それが供物を備え祀られる精霊の呼称となり、盂蘭盆とミックスされて、あいなったという説です。

 

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お盆の由来は目連尊者の行事から

お盆の行事はお釈迦さまの弟子の一人、目連尊者(もくれんそんじゃ)が母を救うお話に由来しています。

 

お釈迦さまの弟子の一人である目連尊者は神通力の第一人者。

神通力というのは、普通の人が持たない特殊な能力のことです。

あるとき目連尊者は神通力によって、亡き母が地獄に落ち逆さ吊りにされて苦しんでいると知りました。

飲み食いもできず、目連尊者が鉢に盛ったご飯を差し出しても、母親がご飯を食べようとすると、口に入れる前にご飯は灰になってしまうのです。

目連尊者はどうしたら母親を救えるのかお釈迦様に相談しました。

するとお釈迦様は、

 
「母上の罪は重かったようで、あなた一人の力ではどうにもできません」
 

と諭したあと、

 
「修行僧達が夏安居(げあんご)の修行を終える7月15日に彼等を招き、たくさんのごちそうをしなさい。心から供養すれば父母も先祖も親族も三途の苦しみから逃れることができて、時に応じて解脱し、衣食には困らないでしょう」

 
と、おっしゃいました。

夏安居というのは、お釈迦様がいらっしゃった当時のインドで僧侶たちが雨季の3ヶ月間、一切の外出をせずに修行することです。

目連尊者がお釈迦様の教えのとおりにしたところ、その功徳によって母親は無事に極楽往生がとげられました。

 
無事に母親を救うことができた目連尊者は感激し、この慣わしを後々までに残したいとお釈迦様に申し出ます。

お釈迦様は、

 
「夏安居の終了する7月15日にいろいろな飲食を盆に盛り、同じように仏や僧や大勢の人たちに供養すれば、その功徳によって、たくさんの祖先が苦しみから救われ、今生きている人も幸せを得ることができるでしょう」

と、おっしゃいました。

これが、お盆行事の始まりと言われています。

 

このお話から、7月15日に「盂蘭盆会」が行われるようになり、旧暦の7月15日が、亡くなった方や先祖に報恩感謝をささげ、供養をつむ重要な日となりました。

 

日本のお盆の歴史の起源と江戸時代のお盆

仏教が伝来する前の古墳時代にも、先祖に供え物を捧げた儀礼があったとも言われていますが、お盆の明確な起源はわかっていません。

日本では推古天皇の14年(西暦606年)に、初めてお盆の行事が行われ、斉明天皇の時代の657年に飛鳥寺で盂蘭盆会が催されたことが伝わっています。

古来、お盆の行事は、武家・貴族・僧侶などの上層階級でのみ行われていました。

お盆が広まるのは江戸時代

江戸時代には、庶民の間にも仏壇やお盆の行事が普及していきます。

仏壇や提灯などに欠かせないローソクも、庶民が安価で手に入れる事が出来るようになり、お盆が広がる要因になりました。

また、江戸時代は、お盆と正月に奉公人が休みをとって実家に帰ることが許される時期で、この時期を「藪入り」と呼んでいました。

13、14歳頃から丁稚奉公に出ている職人や商人が、毎年の藪入りには主人から衣類を整えられ、小遣いをもらって親許に帰ることが出来ました。

そしてこの時期は、他家に嫁いだ女性が実家に戻れる時期でもありました。

江戸時代、お盆は実家を離れた者たちが、自分の家の先祖との繋がりを確認する大切な行事でもあったわけです。

お盆の意味あいとは

お盆は亡くなった方の霊を呼び寄せ、供養する行事として広く全国で行われています。

一般的にはお盆には2つの意味合いがあります。

 

お盆の意味合い

現代のお盆の意味合いは、2つあります。

 
・亡くなった方や先祖を供養する行事としてのお盆

・亡くなった方や先祖の冥福を祈る期間としてのお盆
 

古くからお盆の時期は、亡くなった方や先祖の霊がこの世に帰ってくると信じられてきました。

その帰ってきた霊を迎え入れ、供養し、再びあの世に帰っていただく。

この一連の行事がお盆です。

 

まとめ

近頃は、お盆といえば夏休みのイメージが強くなっていますが、お盆の本来の意味をしっかりと知ると、より亡くなった方や先祖に対する感謝の気持ちが沸いてきます。

時代と共に進化することも大事ですが、お盆のような昔から伝わる風習を後世に伝承していくことも大切ですね。

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