しらたきと糸こんにゃくの違いって何?原料や作り方や味が違うの?

すき焼きやおでんに入れる細長いこんにゃくをなんて呼ぶ?

しらたきと糸こんにゃくの違いって何?

その疑問、解消します!

原料や作り方が違うのか、

色の違いによって呼び分けているのか、

しらたきと糸こんにゃくの呼び名の違いについてわかりやすくお伝えします。

スポンサードリンク
  

しらたきと糸こんにゃくの違いはどこから?

すき焼きや肉じゃが、おでんに欠かせないしらたき

味しみが良い上に、ツルッとした食感も心地よくあきることがありません。

しらたきは値段も手頃なので、炒めものをするときにもよく使う常備品なんですが、関西の親戚の家に遊びに行くと「いとこん」って言うんですよね。

糸こんにゃくを略して「いとこん」。

わたしの中では、糸こんにゃくっていうのはしらたきよりも太くて、色もまだらに黒いもの。

大阪のいとこたちとすき焼きをするたびに、彼らがしらたきを「いとこん」「いとこん」と呼び(いとこだけに・・・^^;)鍋に追加投入していくきます。

彼らの「いとこん(糸こんにゃく)」は、わたしの「しらたき」と見た目も味も全く一緒、同じものに思えます。

そんなこんなで、スーパーや食材店の店頭などでは、糸こんにゃくとしらたきを意識してチェックするようになりました。

しらたきと糸こんにゃくは色の違い?

近所のスーパーのみならず、遠出するたび初めてのスーパーなどで「しらたき&糸こんにゃく」をチェック。

自分の中では、「しらたき=白」「糸こんにゃく=黒」というイメージがあったんのですが、そのイメージを覆す「黒っぽいしらたき」もあれば、「白い糸こんにゃく」もあるではないですか。

しらたきと糸こんにゃくの区別は、どうやら、色の違いではないようです。

では、製法の違いなのでしょうか。

しらたきと糸こんにゃくは原料の違い?

しらたきも糸こんにゃくも、どちらも原材料は「こんにゃく芋」です。

しらたきと糸こんにゃくは製法の違い?

こんにゃく芋をすりつぶしたもの、または、こんにゃく芋を乾燥させて粉状にしたもの(こんにゃく精粉)を水に溶かして、凝固剤の水酸化カルシウムを加え、袋や型に入れて熱をかけて固めたものがこんにゃくです。

こんにゃく芋の精粉を使って作ると白いこんにゃくになり、生芋を使った場合は芋の皮が入ってしまうため、黒っぽくなります。

最近の黒こんにゃくは、精粉を使ったものが多いのですが、生芋から作るこんにゃくに似せるように、アラメやヒジキなどの海藻の粉末で色をつけるケースが多くあります。

しらたきはこんにゃくと同じように、凝固剤の水酸化カルシウムを加えた後、こんにゃくがまだ固まる前の糊状のときに細い穴に通しながら茹で、糸のように細いひも状にしたものです。

しらたきの名前の由来は、精粉から作るものが、まるで白糸の滝のように見えることから「白滝(しらたき)」と呼ばるようになったと言われています。

「なるほどね~」

と調べていくと、しらたきと同様の工程で作ったものも糸こんにゃくと呼んでいます。

細い穴から出てくる様子が、まるで糸のように見えるから糸こんにゃく?

糸こんにゃくの名前の由来はさておき、糸こんにゃくもしらたきの製法で作られており、作り方についてもしらたきと糸こんにゃくに明確な違いはありませんでした。

スポンサードリンク

糸こんにゃくとしらたきは関西と関東で呼び方が違う?

ここで冒頭のもともとの話に戻るんですが、大阪の親戚筋がしらたきのことを「糸こんにゃく」と呼ぶので、周りの関西人やフロム関西に、
 

すき焼きに入れる細くて長いこんにゃくをなんと呼ぶか?
 

と、聞いて回りました。

やはり、関西系は「糸こんにゃく」一択です。

関西と関東で違うのか、という視点で調べてみると、かなりビンゴっぽい。

糸こんにゃくとしらたきが同じものを指すことが多い理由はここにありそうです。

糸こんにゃくとしらたきは同じもの?

こんにゃくの歴史を調べてみると、ようやく「糸こんにゃく」と「しらたき」は同じものだということがわかりました。

江戸時代から関東地方では「しらたき」が食べられていました。

しらたきの作り方は今と同じで、小さな穴の空いた細長い筒を使ってこんにゃくを押し出して作っていました。

前述のように、その様子が白い滝のように見えることから「しらたき」と呼ばれていたのです。

一方、関西でも、板こんにゃくを細長く切って糸状にしたものを食べていて、それを「糸こんにゃく」と呼んでいたのです。

つまり、江戸時代の頃に、同じこんにゃく芋を材料にした2つの食べ物があったわけです。

もともとは別の食べ物だった「しらたき」と「糸こんにゃく」。

それが、時代の経過とともに、『板こんにゃくを切る糸こんにゃく』がなくなり、名前だけが残るようになったのです。

こうした名残りで、主に関東ではしらたき、関西では糸こんにゃくと呼んでいるようです。

現在は関西でも細い穴に通して造っているんですが、関西では糸状のこんにゃくを全て「糸こんにゃく」と呼んでいるんですね。

メーカーや地域によっては、糸こんにゃくをより細くしたものをしらたきと区別する場合もあるようですが、

一般的に関西で糸こんにゃくというと、『しらたきを含む糸状のこんにゃく全般』というわけです。

実際、原材料や作り方や色に区別もなく、「糸こんにゃく」と「しらたき」に明確な線引きはありません

ちなみに、こんにゃくにも地域性があります。

東京以西で食べられるこんにゃくはほとんどが黒こんにゃくですが、東北地方では主に白こんにゃくが使われています。

しらたきと糸こんにゃくの違いって何?原料や作り方や味が違うの?まとめ

すき焼きや肉じゃが、おでんに使われる細長いこんにゃくは、関東を中心とする地域では「しらたき」、関西地方などでは「糸こんにゃく」と呼ばれることが多いようです。

呼び名は違っても、見た目も材料も作り方も味も同じです。

かって、「糸こんにゃく」と「しらたき」は違う食べ物でした。

それが、時の経過とともに、『板こんにゃくを切る糸こんにゃく』がなくなり、名前だけが残るようになって、現在に至ります。

「糸こんにゃく」に比べて、より細いものを「しらたき」と呼んでいることもありますが、「糸こんにゃく」と「しらたき」には、明確な規格があるわけではありません。

「糸こんにゃく」と「しらたき」、呼び名は違っても、おいしくてヘルシーなこんにゃくであることには間違いありませんね。

スポンサードリンク