ハナミズキとはどんな花?
花言葉の意味や由来は?
見頃の季節や開花時期は?
ハナミズキの樹木の特徴は?
その疑問、解消します!
ハナミズキの花言葉となったアメリカとの歴史的な関係、
西洋の花言葉とイエス・キリストの伝説も含めて、
わかりやすくお伝えします。
ハナミズキとはどんな花?
一青窈さんのヒットソング、
『ハナミズキ』で一躍メジャーになった感のあるハナミズキ(花水木)。
ハナミズキは桜が終わった頃、
白、ピンク、赤の可愛い花を咲かせます。
空を押し上げて
手を伸ばす君 五月のこと
どうか来てほしい
水際まで来てほしい
つぼみをあげよう
庭のハナミズキ
薄紅色の可愛い君のね
果てない夢がちゃんと
終わりますように
君と好きな人が
百年続きますように
夏は暑過ぎて
僕から気持ちは重すぎて
一緒にわたるには
きっと船が沈んじゃう
どうぞゆきなさい
お先にゆきなさい
僕の我慢がいつか実を結び
果てない波がちゃんと
止まりますように
君とすきな人が
百年続きますように
ひらり蝶々を
追いかけて白い帆を揚げて
母の日になれば
ミズキの葉、贈って下さい
待たなくてもいいよ
知らなくてもいいよ
薄紅色の可愛い君のね
果てない夢がちゃんと
終わりますように
君と好きな人が
百年続きますように
僕の我慢がいつか実を結び
果てない波がちゃんと
止まりますように
君と好きな人が
百年続きますように
君と好きな人が
百年続きますように
ハナミズキとは北アメリカが原産の
高さ4~10mくらいの大きく育つ落葉高木で、
毎年4月から5月頃に花を咲かせます。
ハナミズキは「ミズキ(水木)」という木の一種で、
特徴的な白や薄紅色の花が咲くことから、
「ハナミズキ」と名付けられました。
ミズキは水木の名の通り、
乾燥に弱く、
水やりをちゃんとしないと枯れやすい性質がありますが、
ハナミズキは丈夫で手間がかからないので、
街路樹としても人気です。
ハナミズキの花に見えているのは、
実は花びらを支えるガクが変化した苞(ほう)という葉の一種で、
中心にあるめしべのように見えるのが花です。
ハナミズキの本当の花は、
その苞の中にある直径4~5mm程度の目立たない部分。
この中にたくさんの花序(かじょ)と呼ばれる小さな花が密集していて、
順次開花していくのです。
花びらに見える大きな苞は、
「ここに花があるよ」
ということを虫や鳥に教えるための役割があります。
ハナミズキの一番の見頃は4月中旬~下旬ですが、
花が終わると秋(10月頃)に向けて赤い実をつけ、
晩秋には紅葉を楽しむことができます。
紅葉の見頃は10月中旬~11月上旬です。
一年を通して楽しめるハナミズキは、
街路樹や公園樹、
家のシンボルツリ―など、
日本各地で植えられている人気の高い樹木です。
南は沖縄、北は北海道まで日本中で咲く花ですが、
北海道北部での冬越しは難しいと言われています。
北アメリカ原産のハナミズキはアメリカを代表する木で、
バージニア州とノースカロライナ州の州花にもなっています。
日本人が桜を愛するように、
アメリカではハナミズキは最も愛される花の一つとなっています。
【学名】 Cornus florida/Benthamidia florida
【科・属名】 ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属
【英名】 flowering dogwood
【原産地】 北アメリカ東部~メキシコ北東部
【開花期】 4~5月
【花の色】 白、ピンク、赤
【別名】 アメリカヤマボウシ
英名の『dogwood』は、
ハナミズキの樹皮を使って犬の皮膚病を治療したことから、
「Dogwood(犬の木)」と呼ばれるようになり、
その後、花の名前に採用されたと言われています。
ハナミズキの花言葉は?
ハナミズキの花言葉は、
『私の思いを受けて下さい』
他には、
『返礼』
『公平にする』
『華やかな恋』
があります。
ハナミズキの花言葉は、色別ではハッキリ区別されていません。
西洋のハナミズキの花言葉は?
西洋のハナミズキの花言葉をいくつかご紹介します。
『durability』(英)
durability には、「永続性」や「耐久性」といった意味があります。
他にも、
『love undiminished by adversity(悲しみに惑わされない愛)』(英)
『Am I indifferent to you?(私があなたに関心がないと思う?)』(英)
『durabilité(耐久性)』(仏)
といったものがあります。
ハナミズキの花言葉の由来は?
ハナミズキは返礼の木とも呼ばれます。
ハナミズキの代表的な花言葉は、
『私の思いを受けて下さい』と『返礼』です。
この花言葉の由来には、
アメリカとの歴史的なつながりがあります。
もともとハナミズキは日本にはない樹木でした。
ハナミズキが日本へやってきたのは1915年のこと。
およそ100年ほど前ですね。
当時、アメリカ合衆国大統領ウィリアム・タフトの夫人が
「日本のサクラをアメリカ合衆国の首都ワシントンに植えたい」
と考えていることを知った当時の東京市長の尾崎行雄氏が、
1912年(大正4年)、
アメリカのワシントンD.C.に桜「ソメイヨシノ」の苗木を寄贈します。
その数、なんと3000本(6040本という説もあります)。
そのお返しとして1915年に、
アメリカからハナミズキが日本に贈られました。
まさに『返礼』ですね。
返礼として贈ったハナミズキには、
アメリカ側の感謝の気持ちがこめられています。
そんな感謝の気持ちを受け取ってもらえたのですから、
もう1つの、
『私の思いを受けて下さい』
という花言葉にもつながってきますよね。
ハナミズキの花言葉は、
アメリカからの友好の気持ちがこもった『返礼』と『私の思いを受けて下さい』が由来となっているのです。
このお話は教科書に載っていたこともあるので、
知っている人も多いかもです。
1912年(大正4年)に日本から贈られたソメイヨシノは、
現在もアメリカの花見処として有名な首都ワシントンのポトマック河畔を彩り、
世界の名所のひとつになっています。
西洋のハナミズキの花言葉の由来は?
西洋のハナミズキの花言葉に、
『durability(永続性・耐久性)』
というものがありましたね。
この花言葉には「ハナミズキの伝説(Legend of dogwood trees)」というお話が由来していると考えられています。
そのため、イエス・キリストを磔にする十字架の材料にされました。
ハナミズキの木はそれを深く悲しみました。
すると、復活したイエス・キリストが現れ、
「これからドッグウッド(ハナミズキの英名)は、十字架に使われるほどの大きさには成長しないだろう」
と言いました。
そのイエス・キリストの言葉どおり、
木は細くなって曲がり、
花びらは十字架の形となり、
イエス・キリストの血のような赤色が残って、
花の中心はいばらの冠のような形になり、
ハナミズキは今のように曲がった幹の細い木となりました。
実際の旧約聖書ではイエス・キリストが磔にされた木についての記述はないのですが、
ハナミズキの木はイエス・キリストの受難を今も人々に伝えているとされており、
『durability(永続性・耐久性)』という花言葉になったと考えられています。
このハナミズキとイエス・キリストの伝説から、
『love undiminished by adversity(悲しみに惑わされない愛)』(英)
『Am I indifferent to you?(私があなたに関心がないと思う?)』(英)
という花言葉も生まれ、
これらはイエス・キリストの博愛を表し、
ハナミズキはキリスト教のイメージを象徴する花とされています。
聖書に記述がない上、
ハナミズキは北アメリカ原産なので、
この伝説は後世に作られたと思われるのですが、
なぜこのような伝説ができたかというと、
「ハナミズキの花びらが十字になっている」
ということによるのでは、
とも考えられています。
その一方で、
ミズキの木材を加工して作った道具が、
とても丈夫で長く使えることに由来して
『durability(永続性、耐久性)』(英)
『durabilité(耐久性)』(仏)
という花言葉がついたともいわれています。
ハナミズキとはどんな花?花言葉の意味と由来でわかる特徴もご紹介 まとめ
ハナミズキとは北アメリカが原産の
高さ4~10mくらいの大きく育つ落葉高木で、
毎年4月から5月頃に花を咲かせます。
ハナミズキの花言葉は、
『私の思いを受けて下さい』
『返礼』
『公平にする』
『華やかな恋』
西洋のハナミズキには、
『durability(永続性・耐久性)』(英)
『love undiminished by adversity(悲しみに惑わされない愛)』(英)
『Am I indifferent to you?(私があなたに関心がないと思う?)』(英)
『durabilité(耐久性)』(仏)
といった花言葉が付いており、
いずれもイエス・キリストの「ハナミズキの伝説(Legend of dogwood trees)」に由来することから、
ハナミズキはキリスト教のイメージを象徴する花とされています。
花も紅葉も美しい樹木ハナミズキ、
花言葉の由来や歴史を知ると、
より親しみのあるものに感じられますね。