シャクナゲの花言葉は?由来と理由でわかる高嶺の花との関係

シャクナゲの花言葉は?由来と理由でわかる高嶺の花との関係

シャクナゲの花言葉とは?

どんな由来や理由でつけられたの?

欧米の花言葉は?

高嶺の花との関係って?

その疑問、解消します!

シャクナゲの特徴や名前の由来、

シャクナゲが持つ4つの花言葉のルーツ、

英・仏・独・蘭の花言葉も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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花木の女王シャクナゲ

実家の近所のおうちの庭先に、

赤・白・ピンクの色とりどりのきれいなシャクナゲが咲いていました。

新緑の緑とシャクナゲのコントラストが美しく、

つい足を止めて見入ってしまいました。

シャクナゲはツツジ科ツツジ属で、

大きな花が枝先から八方に向かって、

たくさん咲きます。

大ぶりの花が玉のように集まって咲く姿は迫力満点。

シャクナゲは気品にあふれた美しさと華やかさから、

花木の女王」と呼ばれています。

シャクナゲの名前の由来は?

シャクナゲは漢字で「石楠花」、

もしくは「石南花」と書きます。

漢字をあてるときは「石楠花」と書くほうが多いですが、

元々中国にあった別の花である「石楠花」と間違って、

日本に伝えられたという説があります。

シャクナゲの名前の由来には諸説ありますが、

「石南花」の読み「しゃくなんげ」が変化して、

「しゃくなげ」になったとも言われています。

シャクナゲの花言葉は?

シャクナゲには良い意味の花言葉と、

それに相反するような、

危ない花言葉の2種類があります。

赤・白・ピンクなどの花色がありますが、

明確な色別の花言葉はつけられていません。

シャクナゲ全般の花言葉

シャクナゲの花言葉

『威厳』

『荘厳』

『危険』

『警戒』

シャクナゲの花言葉:威厳

威厳(いげん)』とは、

近寄りがたいほど堂々としておごそかなこと。

人に尊敬の気持ちを起こさせるような、

立派で重みのある様子です。

シャクナゲの『威厳』の花言葉は、

シャクナゲの豪華で美しく咲き誇る姿に由来するといわれます。

シャクナゲの花言葉:荘厳

荘厳(そうごん)』とは、

重々しさがあって立派なこと。

落ち着いた雰囲気の中に近寄りがたい立派さを感じるさま。

これも上述の『威厳』同様、

シャクナゲの豪華で美しく咲き誇る姿に由来するといわれます。

シャクナゲの花言葉:危険

危険』とは、

あぶないこと。

悪い事の起こるおそれがあること。

『危険』は未来において、

損害や損失が発生する可能性があることです。

実はシャクナゲはを持っている植物です。

『危険』の花言葉は、

シャクナゲの葉が毒を含んでいることにも由来していると考えられています。

シャクナゲの花言葉:『警戒』

警戒』とは、

好ましくない事が起こらないように注意し用心すること。

危険や災害に備えて、

未然に防ぐように気をつけたり、

またはそうなってもあわてないように心がけることです。

上述の『危険』の花言葉と同様、

この『警戒』もまた、

シャクナゲの葉の毒に対しての意味とも考えられています。

シャクナゲの西洋の花言葉は?

シャクナゲは欧米の花言葉でも、

「危険」を表し用心するという意味の、

『danger』や『beware』といった花言葉がつけられています。

西洋のシャクナゲの花言葉

『danger(危険)』(英)

『caution(用心)』(英)

『beware(注意する、用心する)』(英)

『élégance(優雅)』(仏)

『danger(危険)』(仏)

『premier aveu d’amour(初めての告白)』(仏)

『gevaar(危険)』(蘭)

『Du bist die Schönste(あなたが一番美しい)』(独)

『eleganz(優雅)』(独)

『droht Gefahr!(危険を脅かす)』(独)

『beginnende Liebe(最初の愛)』(独)

危険という意味を持つ花言葉がある反面、

あでやかで美しいシャクナゲは、

愛を語る時のプレゼントとしても喜ばれる花のひとつです。

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シャクナゲの花言葉の由来は?

街なかや家の庭先でもよく見かけるシャクナゲですが、

もともとシャクナゲは高山地帯に咲く花です。

標高の高いところに咲いているので、

シャクナゲを見に行くのも採りに行くのも危険が伴い、

十分な警戒が必要です。

そんなところから、

『危険』や『警戒』といった言葉がついたとも言われています。

また、

標高の高い山の奥地に咲いている特徴から、

『威厳』・『荘厳』といった他を寄せ付けない品格を感じたとも言います。

シャクナゲに含まれている毒も含めて、

その美しく荘厳な花を手にするには危険があるので警戒が必要、

といったところでしょうか。

シャクナゲと高嶺の花

「所詮オレには高嶺の花だったんだよ」

と彼女を諦めたという経験、

無きにしもあらずの諸兄も多いのでは。

『高嶺の花』を辞書で引くと、

たかね‐の‐はな【高×嶺の花】

遠くから見るだけで、手に入れることのできないもの、あこがれるだけで、自分にはほど遠いもののたとえ。
             -デジタル大辞泉-

この『高嶺の花』の「花」は

シャクナゲのことを示すと言われています。

『高嶺の花』の「嶺」は山の頂、

峰のことです。

シャクナゲは高山植物で、

なかなか近寄ることのできない高い山に咲く花。

文字通りの『高嶺の花』です。

今では品種改良が進み、

高い山に登らなくても庭木で楽しめるシャクナゲですが、

昔はシャクナゲに遭遇するためには危険と隣り合わせだったわけで、

『高嶺の花』の由来になったと考えられています。

シャクナゲの花の特徴は?

シャクナゲは欧米では最も愛される花木のひとつとして家々の庭先や、

公園などにもたくさん植えられています。

日本でシャクナゲといえば、

「♪ 夏が来れば思い出す~」

で始まる、

唱歌『夏の思い出』の歌詞を思い出す人も多いのでは。

夏の思い出

江間章子(えましょうこ)作詞・中田喜直作曲

夏がくれば 思い出す
はるかな尾瀬(おぜ) 遠い空
霧のなかに うかびくる
やさしい影 野の小径(こみち)
水芭蕉(みずばしょう)の花が 咲いている
夢見て咲いている水のほとり
石楠花(しゃくなげ)色に たそがれる
はるかな尾瀬 遠い空

夏がくれば 思い出す
はるかな尾瀬 野の旅よ
花のなかに そよそよと
ゆれゆれる 浮き島よ
水芭蕉の花が 匂っている
夢みて匂っている水のほとり
まなこつぶれば なつかしい
はるかな尾瀬 遠い空

 
シャクナゲは学術的にはツツジ科ツツジ属のうち、

無鱗片(むりんぺん)シャクナゲ節というグループに属する植物の総称です。

鱗片というのは、

ツツジ属の植物の葉の裏側に見られるうろこ状に葉が重なっている機関のことです。

シャクナゲはツツジ属ですが鱗片がありあません。

シャクナゲはツツジに非常に近い種類ですが、

その花姿はとても特徴的です。

ツツジと同じ漏斗型の花が枝先に房状にかたまって咲き、

全体に大きな花のくす玉のように見えます。

細長い楕円形の緑色の葉の台座の上に、

華やかな花のかたまりが鎮座しているようにも見えます。

シャクナゲの英語名は「Rhododendron metternichii」。

Rhododendron は「バラのような」という意味でツツジ科の花につけられる名前です。

後半の metternichii は「メッテルニヒ」という人名がつけられています。


【科・属】 ツツジ科・ツツジ属

【和名】 石楠花

【英名】 Rhododendron metternichii

【学名】 Rhododendron subgenus Hymenanthes

【原産地】 アジア

【開花期】 4~5月

シャクナゲの花言葉は?由来と理由でわかる高嶺の花との関係 まとめ

花木の女王、シャクナゲの花言葉は以下の4つです。


『威厳』

『荘厳』

『危険』

『警戒』

これらの花言葉は、

シャクナゲの豪華で美しく咲き誇る姿や毒を持つ特徴、

そして、

もともと高山地帯に咲く花だった特徴からつけられました。

シャクナゲが標高の高い山で美しく華やかに咲く様子は、

あまりに美しいものの、

手に入れるのはとても困難な花だったことから、

『高嶺の花』とはシャクナゲを示すと考えられています。

今では庭木として楽しめるシャクナゲですが、

華やかなのに毒があり、

標高の高い山々で美しく咲き誇っていたなんて、

まさに花の女王の所以ですね。

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