山開きとはどんな意味?2019年富士山の登山期間はいつからいつまで?

山開きとはどういうもの?

どんな意味があるの?

もともとの由来は?

山開きでイベントを行う目的は?

その疑問、解消します!

山開きの具体的な内容と注意点、

日本の国土と山開きの関係、

2019年の富士山の山開きの日程も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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山開きとはどんな意味?

友人夫婦が数年前から山登りにハマって、

休みになると仲良く連れ立って

山で草花を観察したり、

森林浴を楽しんだり、

きれいな景色を堪能したり、

仲間たちと感動を共有したりと、

まるで恋人同士に戻ったかのような時間を過ごしています。

そんな彼らが心待ちにしているのが、

山開き

です。

山開きとは?

山開きとは、その年に初めて登山が許されること

全国各地で行われる海開きや川開きと同様に、

季節も良くなり山が一般に開放されることを言います。

一般的には登山者の安全を祈願するために行われるもので、

初日には安全祈願の神事や山開きの宣言が行われ、

山開きの日を迎えると夏山登山のシーズンが始まります。

山開きの日にちは山によって異なります

通常、登山道から雪が消える4月~7月初旬に行われることが多く、

特に5月下旬から7月初旬にかけての週末は、

山開きイベントが各地で集中しています。

山開きが行われる日に登山すると、

山によっては趣向を凝らしたさまざまな特典があるので、

普段とは違った登山を楽しめるかもです。

タオルやバッジなどの記念品を配布していたり、

近場の温泉の日帰り入浴の割引券をくれるところもあります。

温かい豚汁などを無料サービスする山もあり、

これを目当てに来る登山者も結構います。

また、山開きの前日に山小屋に泊まると、

お酒が振る舞われたり料理が豪華だったりするところもあり、

そういった山小屋ではその山の常連さん等が多く集まります。

山開きの行事をイベント化することで、

地元は登山客や参拝客のみならず、

観光の集客も期待できるので、

年々イベント自体に工夫を凝らす傾向にあります。

山開きの注意点

山開きは基本的に自治体などが主催することが多く、

夏の登山シーズンに向けてコースの安全をチェックし、

必要に応じて登山道の補修などをしてくれています。

なので、

「山開きの後は比較的安全に山に登れる環境になっている」

ということは言えますが、

注意したいのは、

山開き=安全に登山できるようになる日ではない

ということ。

山開きを行うシーズンになっても、

場所によっては残雪が残っている山もあり、

完全に夏山装備で行けるようになっているわけではありません。

山開きをしたからといって、

夏山登山の装備で山頂まで一般ルートで行けるとは限らないので、

登山の際はしっかりと事前情報を集めることが肝心です。

山開きの起源や由来は?

日本列島には、

まるで背骨のような山脈が連なっていて、

太平洋側と日本海側を分けています。

地図を見るとわかりますが、

日本はとても山の多い国で、

国土面積のうち山地が占める割合は、

実に約7割以上もあります。

古来から日本人にとって山はとても身近な存在でした。

自然の恵みをもたらしてくれる山々に人々は感謝し、

山は神さまがいる神聖な場所であると考え、

特別な山は「霊山(れいざん、りょうぜん」と呼ばれました。

また、

美しく神秘的な山そのものを信仰の対象(山岳信仰)にしてきました。

山岳信仰の修行の道場にもなっている「お山」は、

神霊が宿っている土地として、

信仰の対象とされてきました。

神仏を祀る霊山やお山には、

修業者か徳の高い僧侶などしか入山を許されず、

一般の人は立ち入ることができない『聖地』とされていました。

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江戸時代(1603年~1868年)の中頃になると、

一般の人も山や山に祀られている神さまにお参りしたいと思うようになり、

夏のある一時期だけを限定に、

信仰行事として一般の人も入山できるようになりました。

こうして登山の安全を祈願して、

登山開始をお祝いする儀式として『山開き』が行われるようになりました。

これが山開きの起源です。

昔は山に登ることを「山に入る」という言い方をして、

信仰的な意味を持っていたとされています。

山の限られた解放期間が山開き

今ではその年に初めて山登りを「解放」するときに

『山開き』という言葉が使われるようになりました。

先述のように、

レジャーとしての登山が開始される日という意味合いで、

イベントとして山開きを行っているところも多くありますが、

現在も宗教儀式としての山開きは、

全国各地の霊山で執り行われています。

2019年富士山の山開きはいつから?

日本の山といえば富士山ですよね。

日本を象徴する国内最高峰の富士山は3776m。

富士山は2013年6月、

ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録されたこともあり、

登山に興味がなくても、

「一度は登ってみたい」

という人も少なくありません。

富士山の山開きは登山道によって異なります。

近年は、

7月1日に山梨側、7月10日に静岡側の登山道が開通し、両側とも9月10日まで登山期間

が通例です。

正式発表されるのは毎年6月頃ですが、

慣例に従えば2019年は以下のようになります。

  • 吉田ルート:2019年7月1日(月)~ 9月10日(火)
  • 富士宮・須走・御殿場ルート:2019年7月10日(水)~ 9月10日(火)
  • お鉢巡りルート:2019年7月10日(水)~ 9月10日(火)

山開きの日は登山の安全を祈願する開山祭が執り行われ、

さまざまな式典や神事の他、

交流会などのイベントが行われます。

吉田ルート

吉田ルート』というのは富士山の山梨県側にあり、

山頂で神事を行う伝統から、

山開きを毎年7月1日にあわせています。

最も登山者の多いのが吉田ルートです。

前日の6月30日には前夜祭が行われ、

日付が変わると同時に登山を開始することができます。

富士宮・須走・御殿場ルート

富士宮・須走・御殿場ルート』は静岡県側です。

7月10日の山開きの朝9時から登山を開始することが出来ます。

静岡県側の山開きは日程にばらつきがあることもあり、

ルートによって異なることがあります。

お鉢巡りルート

『お鉢巡りルート』は富士山の山頂真ん中の噴火口を見下ろしながら、

ぐるっと一周するルートです。

富士山の山頂は火口を中心としてお鉢のような中心が凹んでいる形状をしています。

その周囲をぐるっと一周することを「お鉢巡り(おはちめぐり)」といいます。

山開きとはどんな意味?2019年富士山の登山期間はいつからいつまで? まとめ

山開きとは、その年に初めて登山が許されること。

もともとの山開きは信仰行事でしたが、

現在ではレジャーの意味合いでも使われ、

「登山が開始される日」

というイベントとして山開きを行っているところも多くありますが、

宗教行事としても全国各地の霊山で執り行われています。

富士山の山開きは、

『7月1日に山梨側、7月10日に静岡側の登山道が開通し、両側とも9月10日まで登山期間』

が通例です。

慣例に従えば2019年は、

  • 吉田ルート:2019年7月1日(月)~ 9月10日(火)
  • 富士宮・須走・御殿場ルート:2019年7月10日(水)~ 9月10日(火)
  • お鉢巡りルート:2019年7月10日(水)~ 9月10日(火)

となります。

一般的な富士登山のシーズンは約2ヶ月です。

毎年富士山頂には、

7月・8月で約30万人もの登拝者が訪れ賑わいます。

山開きはまさに登山シーズンの到来、

多くの登山客が心待ちにしている日でもあるのです。

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