雷が鳴るとへそを隠すのはなぜ?雷様がへそを取りに来る由来を2選!

雷が鳴るとへそを隠すのはなぜ?雷様がへそを取りに来る由来を2選!

雷が鳴るとへそを隠すのはなぜ?

雷様にへそを取られるとか、

へそを食べられると言われる由来は?

その疑問、解消します!

雷様とは何か、

『雷が鳴ったらへそを隠せ』は迷信なのか、

雷とおへその関係、

科学的な気象の根拠も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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雷が鳴るとへそを隠すのはなぜ?

子どもの頃、が鳴るたびに祖母から

カミナリ様におへそを取られるよ

雷が鳴ったら、おへそを隠して

と言われていたせいか、

今でも雷が鳴ると自然と手がおへそに
いってしまいます^^;

急に周りが暗くなったと思ったら、
空は黒い雲におおわれ
雷鳴がとどろき
稲妻が光る、、、

そんな状況の中、
おへそを取られると言われると
かなりインパクトありますよね。

友人は、おへそを『取られる』ではなく

カミナリ様におへそを食べられる

と聞かされていたといい、

いずれにしても雷とおへそには深い関係が
あるようです。

雷様とは?

カミナリ(雷)様というのは、「雷神(らいじん、いかづちのかみ)」のことです。

雷神は、日本の民間信仰や神道における雷の神です。

◇ 雷様について詳しくはこちら。
風神雷神とはどんな神様?意味や由来をわかりやすく教えて!

 
民間伝承では惧れと親しみをこめて
雷神を「雷さま」と呼ぶことが多いんですね。

雷様は雷を落とすと、
人間のおへそから魂を奪い取り、
人を死に至らしめるとも考えられていました。

おへそやおへその下あたりにある、
「丹田(たんでん)」は
からだの中心となる部分で、
とても重要なところです。

そこから、

『雷の神さまがへそを取りにやってくる』

というのは

命を落とす

という意味もあったようです。

ちなみに、

雷様から逃れるための方法は、

  • 蚊帳に逃げ込む
  • 「くわばら くわばら」と唱える

などが伝えられています。

「くわばら(桑原)」というのは
平安時代の貴族で政治家、
学者としても高名だった
菅原道真(すがわらのみちざね)が由来です。

菅原道真の亡霊が雷様となって、
都に甚大な被害をもたらしたものの、
道真の領地だった桑原には
雷が落ちなかったという伝承からきています。

『雷が鳴ったらへそを隠せ』は迷信?

雷とおへそを関連付けする、

雷が鳴ったらへそを隠せ

という言い伝えは
全国的に広く知られています。

カミナリ様がおへそを取りに来る
というのはもちろん迷信ですが、

迷信には教訓から生まれたものが
たくさんあります。

この「へそ隠し」もそのひとつで
昔の人たちの知恵や経験から伝わったものです。

雷の正体は「電気」。

なので、もし雷が鳴っている時に
おへそを出していたとしても

実際おへそが取られてなくなったり
食べられたりすることはありませんが、

雷が鳴ったらおへそを隠すというのは
とても理にかなった言い伝えなのです。

雷が鳴るとへそを隠す由来とは?

なぜ雷とおへそが結びついたのか、

その由来には諸説ありますが
代表的なものを2つご紹介します。

  • お腹を冷やさないため
  • 雷から身を守るため
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1. お腹を冷やさないため

「お腹を冷やさないため」というのは

子どものおなかを冷やさないように注意したのが、

『雷が鳴ったらへそを隠せ』

の由来となったという説です。

雷が発生しやすい時期は夏。

全国的には特に8月の暑い盛りに
雷が発生します。

夏は『大気の状態が不安定』になりがちです。

天気が急変して
強い雨や突風が吹き
雷が鳴ったあとは
気温が急激に下がります。

そのように急に気温が下がると、
体が小さくて抵抗力も弱い子どもたちは、
風邪をひいたり腹痛を起こしたりするんですね。

雷の多い夏に、薄着のまま油断して
おへそを出していると
ちっちゃい子はてきめんです。

そこで、昔の親たちは

「雷様におへそを取られるよ」

と言って、

イヤがる子どもにしっかり服を着せて、
お腹を冷やさないようにさせたのです。

おへそを衣服で隠すことで
お腹を冷やさないようにするための
言い聞かせ、教訓ですね。

■ なぜ気温が下がるの?

確かに、雷が鳴ったり、
ゲリラ豪雨になったりするときは、
空気がひんやりします。

なぜ空気が冷たくなって気温が下がるかというと

雷雨では、暖かい空気が冷たい空気と
入れ替わること自体が雷雨の主な原因だからです。

雷雨のあとで空気が冷たくなる原因は
雷を発生させる積乱雲(雷雲)から吹く
冷たい風(下降気流)です。

もともと暖かい空気があったところへ
冷たい空気が入り込んだので
すっかり周りはひんやりとした
冷たい空気になってしまうのです。

気温が下がるのに薄着でいては
お腹を壊してしまいます。

まして子どもは暑がりなので、
夏ともなれば平気でおなかを出したまま
遊んでいたりします。

それを戒めるために

『雷が鳴ったらへそを隠せ』

と伝承されてきたわけです。

「雷が鳴ると、あとで気温が下がる」
ということを昔の人たちは
経験的に知っていたということですね。

2. 雷から身を守るため

雷から身を守るために、
雷が鳴るとおへそを隠すという説があります。

ちょっと思い浮かべてほしいのですが、
おへそを隠すような行為をすると
自然に前かがみになりますよね。

雷には、周囲よりも高い所に落ちやすい
という特徴があるので

かがめば雷が落ちにくくなって
身を守れるというわけです。

あたりにさえぎるものがないような
広い芝生や砂浜など、
周りに高い建物がない場合は、
前かがみになったところで
雷の落ちやすさに変化ないんですが、

雷が鳴っている時は
体勢を低くして移動するとか

突然の雷はおへそを隠すように
地面に伏せていればOK
といったことを昔の人たちは経験的に
知っていたのかもしれません。

雷が鳴るとへそを隠すのはなぜ?雷様がへそを取りに来る由来を2選! まとめ

「カミナリ様におへそを取られる」

「カミナリ様におへそを食べられる」

これらの言い伝えは
昔の人達の経験に基づいた教訓です。

その由来には諸説ありますが

  • お腹を冷やさないため
  • 雷から身を守るため

と考えられています。

『雷が鳴ったらへそを隠せ』

ちょっと不思議な言い伝えですが、
雷の気象条件とあわせると
ちゃんと科学的な根拠もありました。

昔の人たちの教えや言い伝えには
迷信といえども、
現代にも生きる教訓がありますね。

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