ハッカ油とミントに違いはあるの?
ハッカ油とペパーミント精油の違いはどんなところ?
あのスーッと心地よい清涼感の疑問を解決!
ミントとメントールの関係、
ハッカ油の由来、
食品や薬品にも広く利用されているミントの種類と違いを、
わかりやすくお伝えします。
ハッカ油とミントに違いはあるの?
「ハッカ油は万能オイル!」
ここ最近は夏の時期の、虫除けスプレーとしても注目されていますね。
何を隠そう私のはハッカ油歴は中学生から。
当時、部活の先輩から、
「ハッカ油スプレーをすると汗が引いてサッパリする」
と教わって以来のハッカ油ファンです。
一方、
月に一度の贅沢、アロママッサージに行くときはペパーミント精油入りのスペシャルアロマをリクエストします。
ハッカもペパーミントもスーッとする清涼感が特徴です。
香りが爽やかでスッキリするため、気分転換したい時などは香りを嗅ぐだけでも最適なアイテムになります。
ハッカ油とは?
ハッカは全世界で栽培されているハーブ。
英語で「Mint( ミント)」、
「ハッカ」は日本語です。
ミントが学名で、日本語では「薄荷(ハッカ)」または「ニホンハッカ」、「Japanese Mint」とも呼びます。
ハッカ=ミントですが、
厳密にいうとハッカはミントの品種の1つで、日本で自生している和種の物を指します。
ハッカの葉っぱを軽くこすると、スーッとする清涼感のある良い匂いがします。
道端にも雑草のように生えていたりしますが、春先になると園芸店で、苗が売られているのをよく見かけます。
そのハッカから抽出したものがハッカ油です。
ハッカ油は、ペパーミントなどのいわゆるアロマテラピーで使うエッセンシャルオイル(アロマオイル/精油)と、基本同じものです。
ハッカのエッセンシャルオイル(精油)をじっくり時間をかけて冷却し、得られたメントール成分の結晶を取り除いたものがハッカ油です。
メントールというのは、ハッカに含まれる成分のことで、主に清涼感を出す成分です。
ミント(薄荷)特有のスーっとする感じ、あれです。
メントールには強い冷感と刺激的な香気があります。
ハッカ油は無色で、メントール分が高いため、昔から湿布や軟膏に使用されており、現在も化粧品や食品にも利用されています。
ハッカ油という呼び名ではありますが、油脂ではなく、植物から香り成分を抽出したものです。
薄荷という名前の由来
ハッカ(薄荷)は、乾燥させた葉を水蒸気で蒸留させて作られます。
200kgの葉から採れる精油はたった4kg。
なんと、わずか2%です。
葉から油を採ると、運ぶ時に荷が少なくて済むことから「薄荷」という名前がついたと言われていいます。
ミントとは?
ミントはスーッと爽やかな清涼感が特徴のハーブです。
ハッカを含め、広くは同族ハーブ数種の総称をさします。
ミントと聞くと、「ペパーミント(西洋ハッカ)」や「スペアミント(ミドリハッカ)」を思い浮かべる人が多いと思います。
北半球の温帯やアフリカに25種が分布しますが(40種という解釈も)、ミントは変種が出来やすく、その数、600種を超えると言われるほど多種多様な種があるとか。
一般的にミントといった場合は、ペパーミント系とスペアミント系の2つに分けられます。
- ペパーミント系:メントールの含有量が多い
- スペアミント系:カルボン(芳香成分)が中心
ハッカはペパーミント系です。
カルボンというのは芳香成分のひとつで甘い香りが特徴です。
■ ペパーミント
ペパーミントはガムや歯磨き粉のフレーバーでよく目にしますね。
アイスクリームやチョコレートにも使われます。
原産地はアメリカ・インド・地中海沿岸・ヨーロッパ・ロシアなどです。
ペパーミントはエッセンシャルオイルとしても広く知られ、ミントの代名詞と言ってもいいでしょう。
メントールの刺激が強く、スッキリでキリッとした香りが特徴です。
■ スペアミント
スペアミントは、主に料理に使われるハーブです。
日本ではオーラルケア系のテイストで知られるスペアミントですが、
ヨーロッパ・アメリカで料理に使う「ミント」と言えば、スペアミントと言われるほど、一般的な品種です。
エスニック料理などが有名です。
スペアミントの主成分はカルボン。
カルボンは上述のように、甘い香りが特徴で、このカルボンのおかげで、スペアミントが放つ豊かな香りが料理にも好まれるのです。
スペアミントはとにかく生命力が旺盛な植物。
他のミントより、繁殖力が強く、病虫害や悪天候にも強い品種です。
プランターなどで栽培していても水さえあげてれば、どんどん増えてくれるため、育てるのが楽です。
こういったことも料理で多く使われる理由のひとつです。
ハッカ油とミントの違いは?
ハッカ油は、シソ科ハッカ属(ミント属・メンタ属)の『ミント』の葉っぱから抽出したものです。
ハッカもミントもシソ科の植物で、清涼感のあるハーブというくくりでは同じもの。
上述のように、ハッカ(薄荷)とミントは、日本名か英名かの違いですが、
「ハッカ」・「ペパーミント」・「スペアミント」は、植物自体が異なるので、それぞれ成分が異なります。
清涼感を感じるメントール の含有量も違えば、爽やかさを感じる芳香成分の組成も違います。
ハッカ油とペパーミント精油の違いはどんなところ?
ハッカ油もペパーミント精油もメントールのスッキリ感は共通していますが、製品の原料となる植物は異なります。
植物が違うと、成分の組成も異なるわけで、中でもメントールの含有量には大きな違いがあります。
- ハッカ:70~80%以上
- ペパーミント:40~50%
- スペアミント:ほぼ0%
用途も、
「ハッカ油」は日常生活向け、
「ペパーミント精油」はアロマ向け、
と使用目的が異なります。
ハッカ油とペパーミント精油は香りが違う
ハッカ油とペパーミント精油は、嗅ぎ比べてみると香りが違うことがすぐわかります。
当たり前ですが、香りが違うということは、成分構成が違うということです。
ハッカ油は、濁りのない スーッとした香り。
ペパーミントの精油は、アロマ独特の深い甘い香りと混ざって その中に ハッカ油で感じるスーッとした香りが隠れている感じです。
嗜好は人それぞれなので、どちらが良いかはお好みですね。
ハッカ油とペパーミント精油は値段が違う
ペパーミント精油は、輸入品が殆ど。
そのせいもあり、値段はハッカ油に比べるとかなりお高めです。
ハッカ油の価格もピンキリ(合成から自然まで)ですが、手頃なものならドラッグストアで600円くらいから購入できます。
この北海道北見のハッカ油は、メントールがペパーミント精油に比べると約1.5倍含まれています。
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ハッカ油とミントの違いペパーミントとスペアミントはどう違うの?
まとめ
ハッカやペパーミントに含まれるメントールやスペアミントのカルボンは脳の中枢神経に働き、疲れを取ってくれるすぐれものです。
緊張や興奮を鎮めてくれるミント系の精油は古くから使われています。
アロマ効果で癒やされたいならペパーミント精油、
日常使いや、より芳香としての効果を期待するならハッカ油と使い分けをするのもいいですね。