カレンダーの大安や仏滅は意味なし?
六曜とは?
手帳やカレンダーに印刷されるのはどうして?
なぜ必要?
その疑問、解消します!
知ってるようで知らない六曜の正体、
なぜカレンダーに記載されるのか、
気にする気にしない、お日柄の考え方も含めてお伝えします。
カレンダーの大安や仏滅は意味なし?
人生で初めて買った車は中古車でした。
若さの勢いというか、予算的に範囲内という理由だけで中古車の展示場で即決。
その場で契約し、最短で納車の手はずを整え、ワクワクして納車日を待ちわびていました。
もうすぐ納車というある日、遊びに来ていた従兄弟がカレンダーを見ながら、
「納車って、その日『仏滅』じゃん?」
と言うので、翌月のカレンダーを見ると確かに仏滅。
ついでに、契約した日も仏滅でした(笑)。
縁起が悪いから納車日を替えてもらったら?、という従兄弟。
ですが、納車日にボーイフレンドとドライブする約束をしていたわたしは、そのまま納車してもらい、以降、3度めの車検前まで無事故で愛用しました。
仏滅と言えば、学生結婚した友人は、結婚式場の仏滅割引を使って式を挙げました。
3人の子どもに恵まれた今も、夫婦仲良くダンナと手をつないでデートしています。
一方、大安に結婚した友人たちの何組かは離婚。
また、転勤先が広島になり、想定外の遠距離に、仏滅に引っ越しせざるおえなくなった知人がいました。
引越し業者に勧められた『引っ越し仏滅予約割引』を使ってコストダウン。
仏滅で異動の運びとなった彼は、のちに赴任先での業績が認められ、飛び石で役職につきました。
私の経験では、仏滅にイベントがあってもノープロブレム感にあふれていますが、結婚式やお葬式の日取りを決める際には、結構気にするポイントですよね。
「結婚式は絶対、『大安』!人生の門出は大安じゃなきゃ」
「神社のお参りは『大安』がいい!」
「せっかくのお宮参りだから『仏滅』はやめよう」
「お葬式の日取りは『友引』は避けて・・・」
カレンダーに書かれている『大安』や『友引』、『仏滅』などをチェックして、「大安だから」、「仏滅だから」ということで日程を組むことはよくあります。
「本日はお日柄もよろしく、~」
といった定番スピーチの『お日柄』は、ふさわしい日としてのこと。
日常よく耳にする、「大安」「仏滅」といった六曜とはどんなものなのでしょうか。
六曜とは?
カレンダーの日付の隅に小さく書かれている六曜。
「大安」や「友引」、「仏滅」などと書かれているのが六曜です。
六曜というのは、その日の吉凶や運勢を示すものとして信じられている考え方のこと。
ザックリ言うと、六曜は縁起担ぎにその日を占う『占い』です。
六曜は、もともと中国で生まれた思想が日本に伝わったもの。
六曜には、「先勝」・「友引」・「先負」・「仏滅」・「大安」・「赤口」の6種があります。
名前の通り、上記の六つの要素が一日ごとに当てはめられ、それがローテーションしていきます
ただし、旧暦での月の変わり目には順番が変わる事になるため、ところどころで切り替わります。
先勝(せんしょう・さきかち・せんかち)
「先んずれば勝ち」の意味。
何事も急ぐことが良いとされる日です。
午前中は吉、午後2時より午後6時までが凶とされています。
友引(ともびき・ゆういん)
「凶事に友を引く」との意味から、お葬式の日取りでは避けられる傾向があります。
かつては「勝負なき日(何をやっても勝負がつかない)」の意味で、勝負事が引き分ける「共引」とも呼ばれました。
朝は吉、昼は凶、夕は大吉。
葬式を忌むとされるため、火葬場・葬祭場は友引を休業にしているところが多くあります。
先負(せんぷ・さきまけ・せんまけ)
「先んずれば負け」という意味。
「先んずれば勝ち」の先勝とは逆ですね。
勝負事や急用は避けるほうがよいとされています。
午前中は凶、午後は吉。
仏滅(ぶつめつ)
「仏も滅する凶日」という意味の日です。
六曜の中で一番の凶の日とされています。
結婚式やお祝い事のイベントは避けられる傾向にあります。
「仏滅」の「仏」という字は、元々は「物」という字だったのですが、明治時代になって、暦業者が「仏」という字をあてたと言われています。
仏教と関係のあるような解釈がされていますが、仏教とは全く関係ないのです。
大安(たいあん・だいあん)
「大いに安し」の意味を持つ日。
六曜の中で最も良い日です。
何事も吉、成功しないことはない日とされます。
結婚式といえば大安、特に婚礼は大安に行われることが多いです。
赤口(しゃっこう・しゃっく・せきぐち・じゃくこう)
一般的には厄日。
何事も避けたほうが無難な凶とされる日です。
赤という字から連想する火の元、赤い血を連想させる刃物に気をつけるべき日です。
午前11時~午後1時の正午頃のみ吉、それ以外の時間帯は凶。
手帳やカレンダーに六曜が必要な理由
中国で考え出された六曜が、日本に入ってきたのは鎌倉時代の終わり頃。
ちなみに、起源は中国と言われていますが、中国での歴史をさかのぼってみても、実際の所、誰が考案したのかはハッキリしていません。
六曜は江戸時代の末頃になると、その日の吉凶や運勢を示すものとして庶民に広がり、生活の中で使われるようになっていきます。
幕末あたりでは、六曜を暦に入れるのが普通になりました。
明治時代には、政府が六曜は迷信だとして、暦に入れることを禁止します。
ところが、六曜は必要であるという世論も一部あったため、完全に廃止することができないまま、現在に至っています。
今でも
- 六曜は根拠のない迷信であること
- 六曜によるな混乱を避ける
などの理由で、
行政をはじめとする公共機関が作成するカレンダーでは六曜を使用せず、掲載を取りやめるよう行政指導を行っている機関もあります。
とはいっても、冠婚葬祭の日程を決める時には、六曜を意識して決める人が多いです。
六曜が手帳やカレンダーに印刷される理由
六曜の由来や歴史を知ると、現代の六曜は一種のゲン担ぎの意味合いが濃いように思われます。
占いのように、六曜が当たるかといえば、そういうわけでもなく、そもそも六曜は単純に言葉が並んでいるだけです。
旧暦を新暦に直すと、ところどころランダムになり、先勝から始まる順序にも科学的根拠はありません。
ただ、大安や仏滅は世間一般に知られているだけに、自分が気にしなくても冠婚葬祭の時は、マナーとして気をつけます。
六曜を気にするというより、世間体を気にするといったほうが近いでしょうか。
たとえば、お祝いを渡す時に、
「仏滅にお祝いを持ってくるなんて」
と思う相手もいるわけです。
結婚にしても、本人同士や両家は仏滅でかまわない挙式しても、親戚の中には、
「仏滅に結婚式をあげるなんて」
と眉をしかめる人も少なからずいたりします。
大安や仏滅を気にしていたら何も出来ないのはわかっていても、ビジネスでも、契約日は仏滅を避けるなど、お日柄を大切にする考え方は広く根ざしています。
自分は良くても周囲や相手のことを考えると、仏滅にお祝いや取り決めをして、無駄に心証を悪くするくらいなら、最初から仏滅は避けた方が無難ですよね。
そうなると、
「それに適した日はいつか?」
と、カレンダーや手帳を見るわけです。
ゲン担ぎだとわかっていても、科学的根拠がないとわかっていても、六曜は無意味だと思っていても、余計なトラブルを避けるために六曜を意識する人のニーズは日常的にあります。
6個の六曜は7つの曜日とズレていき、新暦との調整でまたまたズレるので、カレンダーや手帳を見ないと、今日が仏滅なのか大安なのかわかりません。
物滅を仏滅とした明治時代の暦業者のごとく、今どきの印刷会社も、六曜のおかげで毎年カレンダーや手帳が売れる、といった商機もありますね。
六曜のまとめ
以前に比べると、六曜を基準に大事な予定の日取りを決めたり、行動を考えるというケースは少なくなっているようです。
ですが、結婚式やお葬式などの冠婚葬祭は六曜を気にする人は多いですし、マナーとして、気にした方が良い場合もあります。
中国から伝わった六曜は仏教とは全然関係ありません。
また、科学的根拠も全くありません。
六曜はいわば迷信なのですが、気にする人は気にします。
六曜のサイクルは、
先勝 → 友引 → 先負 → 仏滅 → 大安 → 赤口
仏滅はもそもと「物滅」でした。
「物が一旦滅び、新たに物事が始まる」とされ、「大安」よりも物事を始めるには良い日との解釈もあります。
仏滅を気にしなければ、結婚式・引っ越しなどでは「仏滅サービス」が充実していることが多いので、得することもありますよ^^