エイプリルフールに嘘をついていいのはなぜ?
4月1日の理由は?
どんな意味や由来があるの?
始まりはいつ?
その疑問、解消します!
誰もが知ってるエイプリルフールの起源、
どうして嘘をつくようになったのか、
ルーツとされる諸説含めて、わかりやすくお伝えします。
エイプリルフールの意味と由来は?
4月1日はエイプリルフール。
エイプリルフールは『嘘』をついても許される日ということで、SNS上では個人のみならず、企業や団体などもエイプリルフールネタで盛り上がりますよね。
この日は、日本を代表する大企業、誰もが知っているメジャー団体が、さまざまなエイプリルフールネタを提供して楽しませてくれます。
特設サイトを作ったり、画像を用意したりと、たった1日のために、エイプリルフールネタを立案する方々、本当におつかれさまです^^。
エイプリルフールネタを仕込む側からすると、手のこんだ嘘ほど、SNS上で大きな反響を得たり、顧客獲得やファンとの交流につながるので、ある意味、エイプリルフールは年に一度の渾身のプレゼンです(笑)。
こうなると、嘘をつくというより、おもしろネタのジョーク合戦です。
わたしの周りにも、毎年恒例、エイプリルフールには必ず人をかつぐ大人たちがいます。
昨年は、出張で羽田に向かう途中、同行スタッフの電話が鳴り、
「え?内回り止まってんの?外回りも?マジかよ」
どうやら山手線が全線止まってるということで、仕方なく渋谷から羽田までタクシーに乗ったのですが、車中で、
「実は嘘。荷物重くてタクシーに乗りたかったんだよね、エイプリルフールだよん」
と打ち明けられました。
山手線全線不通を告げた電話は、あらかじめアシスタントに頼んでいたとのこと。
本人は、自分の都合だからタクシー代はいらないと男気を出してくれましたが、それではこちらの気も済まないので、夕食をおごることにしました。
ところが行きがかり上、途中から現地の学生バイト君たちも参加することになり、結果として全員におごることに。
タクシー代を折半するより何倍もはるかに高くついたという・・・
まぁ、楽しかったからいいですけどね。
エイプリルフールとは?
エイプリルフールは、『年に一度嘘をついて良い日』として世界各国に浸透しています。
エイプリルフールは英語で「April Fools’ Day」。
「Apri」は「4月」。
「fool」には「馬鹿者」「道化師」「笑いもの」といった意味があります。
日本語では直訳で「四月馬鹿」、漢語では「万愚節」「愚人節」、フランス語では「プワソン・ダヴリル」(Poisson d’avril: 四月の魚)と言われています。
大林宣彦監督の高橋幸宏主演映画、『4月の魚』はフランス語のエイプリルフールを元にしたものです。
エイプリルフールは大正時代に日本に入ってきて、直訳の「四月馬鹿」として広まったと言われています。
日本語直訳の「四月馬鹿」は「4月1日にかつがれた人」「4月に騙された人」といった意味合いですね。
要は、『4月のお馬鹿さん』『4月の笑い者』といったところです。
エイプリルフールに嘘をついてもいいのはなぜ?嘘をつく由来6説
そもそも、4月1日っていうのは新年度のスタート日。
4月はじまりの年度は日本ならではの区切りですが、4月1日は新社会人とか入学とか移動とか、エトセトラで人生の節目になる人も多いのではないでしょうか。
個人的には年度末あけの4月1日は、毎年めちゃくちゃ忙しいです。
そんな日本の4月1日ですが、なぜ世界各国で4月1日に嘘をつくようになったのでしょう。
エイプリルフールの起源には諸説あります。
ですが、はっきりと、「これがエイプリルフールの由来だ!」というものはありません。
代表的な説を、5つご紹介しますね。
1. 国王に反抗するため?
その昔、16世紀の西欧では、3月25日が新年で、4月1日まで春の祭りを開催していました。
1564年、フランスの国王、シャルル9世が、1月1日からを新年とする暦(グレゴリオ暦)を採用しました。
すると、これに反発した人々が、4月1日を『嘘の新年』として馬鹿騒ぎを始めました。
この騒ぎに憤慨したシャルル9世は、騒いでいた民衆を片端から捕まえて処刑してしまいます。
ショックを受けたフランスの人々は、この事件への抗議と亡くなった人々への追悼の意味を込めて、その後も毎年4月1日になると『嘘の新年』を盛大に行なうようになりました。
2. インドの修行僧が悟りを諦めた?
インドを起源とする説です。
インドの修行僧は、春分の日から3月末までの一週間、過酷な修行を行います。
ところが、ハードできつい修業をしても、修行明けの4月1日になると、厳しい修行が嘘だったかのように俗人に戻ってしまうのです。
悟りの境地から、あっという間に煩悩だらけの現世に戻ってしまうことを、
「過酷な修行が無駄になる」
と修行僧をからかったことから、4月1日を「揶揄節」(やゆせつ)と呼びました。
「揶揄」というのは、からかうことです。
この揶揄節が広まってく中で、「嘘をつく」ということに転じていったといいます。
3. ノアの方舟が由来?
キリスト教の旧約聖書の創世記に登場する、『ノアの方舟(はこぶね)』に由来するという、聖書を起源とする説があります。
ノアの方舟というのは、大洪水にまつわる話。
神から大洪水の予言を受けた主人公ノアが、神の指示に従って箱形の大舟をつくり、家族と雌雄一対のすべての動物を引き連れて乗り込み、そのため人類や生物は絶滅しなかったというものです。
ノアが陸を探すため、方舟から鳩を放つのですが、鳩は陸地を見つけることができないまま戻ってきます。
その日が4月1日。
そのため、
無駄な日=ウソをついていい日
となった、とか。
4. キリストの命日だから?
4月1日はイエス・キリストの命日にあたります。
イエス・キリストが処刑されたのは弟子のユダに裏切られたからです。
ユダに裏切られたこと=嘘
を忘れないために設けられたと言われています。
5. 四月の魚の大漁祝い?
4月1日のフランスでの呼び名、『Poisson d’Avril(ポワソン・ダブリル)』が由来しているという説です。
四月の魚と呼ばれるのは、4月にはものすごく魚が釣れることにあります。
この魚はサバ(maquereau)。
あんまり釣れるので、「バカな魚」というわけです。
バカな魚の大漁祝いとして、ほら話をするようになり、これがいつしか、嘘をつくというようになったと言われています。
今でもこの名残から、フランスの子供たちはエイプリルフールになると、紙で作った魚を友だちの背中に貼り付けて、からかうこともあるとか。
6. 道化師の無礼講?
古代ローマの『さかさま祭り』が起源という説です。
この日は、道化師(FOOL)が聖職者を演じて、無礼講のどんちゃん騒ぎが行われました。
そこから、「嘘をついてもさかさま」という日に変化したと言われています。
エイプリルフールに嘘をついていいのはなぜ?4月1日の意味と由来6説 まとめ
最近は企業や団体の公式サイトがお祭り騒ぎになるなど、楽しみ方が広がっているエイプリルフール。
エイプリルフールの起源には諸説ありますが、はっきりと、「これがエイプリルフールの由来だ!」というものはありません。
4月1日は、ユーモアたっぷりの誰も傷つかない『嘘』で楽しい1日にしたいですね。