喪主と施主の違いがわかる具体例お葬式で喪主がやること法要の施主とは

「喪主」と「施主」ってどう違うの?

理解が深まる喪主と施主が異なる場合の具体例を2つ取り上げ、わかりやすく解説します。

近頃の一般のお葬式では、喪主と施主を分けないで同じ方が務めるので混同しがちだけど喪主と施主は違います。

具体例でサクッと覚えましょう!

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喪主と施主に違いはあるの?

お葬式や法要の際、「喪主」や「施主」という言葉を目にしたり耳にしますね。

どちらも「主」がつくので、式を行う側の方だということは想像がつきます。

個人で葬儀を行う場合は、喪主が施主を兼任して行うことが多いため、「喪主」と「施主」を同じ意味だと思っている人が多くいますが、実はこの2つには違いがあります。

喪主と施主の違い

喪主と施主の違いを簡単に言えば、
 

喪主=遺族の代表

施主=費用を負担したり、葬儀を運営したりする人

となります。

喪主は遺族を代表して弔う役割を担っており、施主は運営の代表の立場となります。

このように施主と喪主はとても似たような立場ですが、厳密には違いがあります。

施主と喪主の違いというのは、一度、葬儀を経験してみると、色々と分かることですが、誰かの葬儀に参列したとしても、葬儀を運営する側にならなければ、なかなか知る機会がないのかもしれませんね。

お葬式で喪主と施主が異なる時

一般葬の場合、多くは『喪主=施主』であることが多いのですが、異なる場合も少なからずあります。

■ 葬儀で喪主と施主が異なる例その1

父親が亡くなり、30歳の長男が喪主となった場合。

こういった時、葬儀にかかる費用は、故人の財産などから捻出することとなります。

故人が残した財産の相続はすぐに出来るものではありませんから、故人の妻である母親が、実際には葬儀費用を負担することになります。

こういう場合、喪主=施主とはならず、故人の妻が施主となります。

 
 

■ 葬儀で喪主と施主が異なる例その2

父親が他界。

葬儀のやり方で喪主になる40歳の専業主婦の長女と母親で揉めています。

長女には一回り年が離れた弟がいて、独身で無職。

高齢の母親は、その家の跡継ぎの長男が喪主をつとめる昔ながらの葬儀スタイルにこだわり、

「お金は自分が出すから、自分の言う通りにしてほしい」

ということに。

葬儀の喪主は長男、母親が施主となりお葬式が行われました。

 

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喪主とは?葬式で喪主がやること

喪主はお葬式における実務的な代表のことです。

字のごとく、「喪に服す主(あるじ)」 という意味で、

 
「葬儀を主宰する人」
 

ということになります。

葬儀での喪主の役割

喪主は葬儀を執り行うのが役目です。

喪主となる人に男女の性別・年齢は関係ありませんが、弔問客の対応など、実務に対応できることが必要になります。

お葬式で喪主が行う役割の具体的な実務は以下のようになります。
 

  1. 葬儀社との打ち合わせ
  2.     

  3. 連絡窓口 
  4. 参列者への応対・挨拶 
  5. 出棺時などの挨拶

 
喪主は上記のような実務を行うため、喪主の条件としては、

  • 親戚間で葬儀におけるリーダーシップをとれること
  • 生前の故人のことをよく知っていること
  • 葬儀社選びから段取りまでつけられること

などが必要になります。

お葬式の喪主は誰がなる?

喪主を務めるのは基本的には、故人と一番血縁が近い人が務めます。

たいていは、配偶者、または子供が行います。

昔は、先祖代々のお墓を守る人が家督を継ぐ人(跡継ぎ)であり、それは長男とされていたので、『長男=喪主』 が当たり前でした。

そのため、父親が亡くなると喪主は長男が務め、施主は配偶者(妻)というのが一般的でした。

家督相続制度が廃止され、家族葬などの小さなお葬式が主流である現在では、喪主と施主を兼任というパターンが多く、故人と縁が深い人が喪主になる傾向にあります。

法律で決められているわけではないので、たとえば次男や次女が喪主を務めてもかまいません。

事情があって家族ではない人が喪主となることもあります。。

現在での喪主は、「葬儀の代表」という形的なものになっているともいえますね。

 

お葬式や法要の施主とは

施主はお葬式や法要における金銭的な面での代表です。

施主の「施」は「お布施」の「施」です。

お布施というのは僧侶へ読経や戒名を頂いた謝礼として金品を渡すことをいいます。

施主は「布施する主」 という意味で、葬儀の費用を負担して運営する責任者。

いわば喪主のサポート役となり、葬儀費用を賄う(支払う)役目を担います。

法要の場合も儀式の運営責任を負います。

現在では葬儀の実務的な代表である喪主が葬儀費用を負担することが多いので、喪主と施主を兼任するケースが増えています。

POINT!
葬儀を終えたら、葬儀以後の法要の場合は、全て「施主」が法要を主催する人です。
喪主という言い方は葬儀の時だけです。

 

まとめ

一般的な葬儀では「施主=喪主」となるケースが多いようです。

喪主は遺族を代表して弔う役割を担い、施主は、主に葬儀にかかる費用を賄い、喪主のサポートを行う役割を持ち、運営の代表の立場となります。

喪主も施主も必ずこの人が務めなければならないという決まりがあるものではありません。

喪主と施主では、立場によって行うべきことが変わってきますので、それぞれの役割を理解しておくといいですね。

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