お彼岸に花を贈るのに最適な日は?
花選びに決まり事はある?
失礼にあたらないお供え花とは?
フラワーギフトの相場はどのくらい?
故人を偲ぶお彼岸に、お供えの花を贈る際の疑問を解決!
どんなお花を贈ればいいのか、配慮すべき3つの注意点も併せてお伝えします。
お彼岸にお供え花を贈る時のお届け日はいつ?
お彼岸の期間に、自宅の仏壇や家族のお墓へのお供えではなく、親戚やお世話になった方など、知り合いに花を贈りたい。
また、お墓が近くにある実家に帰れなくて、せめて仏壇に供えるお花を、ということもあるかと思います。
お彼岸に供養の気持ちをこめて花を贈る際、どんなことに気を付けたら良いでしょう?
まずは、お彼岸とは何かを簡単に押さえておきましょう。
お彼岸とは
お彼岸は仏教行事の一つ。
春分の日・秋分の日を中心に、前3日と後3日の計7日間をお彼岸と呼びます。
また、この時期に寺院などで行われる仏事(彼岸会)のことを指します。
それぞれの初日を「彼岸の入り」、
終わりの日を「彼岸明け」といい、
春分の日・秋分の日を「中日」といいます。
春と秋のお彼岸には、先祖の墓にお参りし供養を行います。
◇お彼岸について詳しくはこちら。
お彼岸にお墓参りの意味はなぜ?お彼岸の由来と始まりから見る歴史
お彼岸に花を贈る時のお届け日はいつ?
お供えの花は「彼岸の入り」の午前中までに贈るのが良いとされています。
ただ、贈り先である先方の都合や在宅がわからない場合が殆どですので、
彼岸の入りの前日にお届けするのが最も好ましいと言えます。
たとえば、9月23日が秋分の日だとします。
23日を中日として(中心に)、前3日と後3日の計7日間が「お彼岸」ですから、お彼岸(の期間・時期)は、9月20日から9月27日となります。
この場合、彼岸の入りは9月20日。
なので、彼岸の入りの前日は9月19日となります。
この9月19日にお届け日指定をすると、先方が不在でも確実に受け取ってもらえますね。
もう一つ例をあげます。
3月21日が春分の日の場合。
21日を中日として、前3日と後3日の計7日間が「お彼岸」です。
お彼岸(の期間・時期)は、3月18日から3月24日となります。
この場合、彼岸の入りは3月18日。
なので、彼岸の入りの前日は3月17日となります。
この3月17日に、お供えの花を届けてもらうということです。
また、先方が初めてのお彼岸の場合も、彼岸の入りの前日にお届けするようにします。
法要など取り込んでいる場合もありますので、花は事前に届いている方が失礼にあたりません。
お彼岸用お花ギフトのマナーとコツと注意点
お彼岸にお供えする花に決まりというものはありません。
「この花を使わなければいけない」
という決まりはないですし、
淡い色でなければいけない、という決まりもありません。
「故人が好きだった花を供えたい」
ということでも、何も問題はないのです。
一般的に、棘のある花や香りの強い花、毒のある花は用いないとされています。
なので、バラ・アザミ・ヒガンバナといった花は避けます。
お店からフラワーギフトで先方の自宅にお届けする場合は、フラワーアレンジメントや花束がおすすめです。
菊・トルコキキョウ・カーネーション・カサブランカ・リンドウ
などがあります。
お彼岸の花選びは、故人が好きだった花や季節を感じさせる花を意識するのもいいですね。
また、お彼岸が近づくと、店側でアレンジしてくれるお彼岸用の花も取り揃えられます。
色のイメージをお店に伝えて、プロに日持ちの良い花を中心に選んでもらうのも良いですよ。
お彼岸に花を贈る時の3つの注意点
故人が好きだった花や、好きだった色を用いて故人を偲ぶフラワーギフトを贈るのに問題はないのですが、3点注意が必要です。
■ 故人が好きだったバラの花はダメ?
日本では、お供えに使う場合、基本的にバラはいけません。
お供えの用途なら、常にバラはNGが当てはまります。
葬儀でも、法事でも、お盆、お彼岸、お墓参り、お仏壇でも、仏教の宗派に関係なく、基本的にNGです。
「バラは棘が有るので仏様が痛がる」
というところからきているとか、
「バラの華やかなイメージが適さない」
「痛みやすく散りやすい花は避ける」
「悲しみの時には赤い色は避ける」
といった受け止め方からも由来すると言われます。
イメージはともかく、
棘のあるもの・毒のあるものは、お仏壇のお花としてふさわしくないと考えます。
家族葬や、日々のお供えには故人の好きなものを供えるのが最近の傾向ですが、
自分が伺えなくてのお彼岸のフラワーギフトの場合は、棘のあるバラは避けましょう。
■ 年配の方がいる場合は気遣いを
お彼岸のお供え用にお花を贈る場合、
先方に同居する舅さん・姑さんなど年配の方がいたり、その日に年配の親戚などが集まる場合には注意が必要です。
年配の方の中には、古くからのしきたり・決まりごとを気にする人が多くいます。
しきたりや決まり事を気にする方が同居していたり、お客様として見えたりする場合には、お彼岸に適した「しきたりどおりの花」にしておく気遣いも必要です。
お彼岸のフラワーギフトは、相手や周りの人が喜ぶかどうかも考えることが大切ですね。
■ 地域や宗派で慣習やしきたりが違う
仏前に何をお供えするかというのは、お花に限らず、住んでいる地域や宗派で違ってきます。
あなたが知っているしきたりと、先方の環境のしきたりでは大きく異なることもあるのです。
上述したように、お彼岸には「この花を供えなければならない」というような花はありませんが、
「しきたり」・「慣習」という面では千差万別。
なので、
不安な場合は地域のお年寄りや花屋さんに直接きいてみることをおすすめします。
お彼岸のフラワーギフトを贈る際は、先方のお住いの地域の花屋さんに頼むのも一案です。
お彼岸に贈る花の相場は?
実際に、お花屋さんなどでお彼岸用に見る花束の金額は実にさまざまです。
花の種類や、購入する人の予算によっても違ってきますが、
3,000円~5,000円が相場です。
フラワーギフトを扱う生花店やショップの価格設定は、最低でも3,000円
といったところが殆どです。
鉢植えは予算が高め
近頃は、生花以外にも、お彼岸用のお花で鉢植えのものを目にします。
年配の方がいる家では、手入れが必要な切り花よりも、鉢植えのほうが喜ばれることもあります。
品のある胡蝶蘭は鉢植えで人気の定番です。
胡蝶蘭は最低でも6,000円くらいから。
3本立てや5本立てになると、それ以上となります。
先方のおうちや、仏壇のサイズにあった花を選ぶことも大切ですね。
まとめ
親戚やお世話になった方へのお供えや、お墓が近くにある実家に帰れない場合には、仏壇にお供えするアレンジメントを贈るといいですね。
お供えの花は、お彼岸入りする前日にお届けするのがもっとも好ましい日です。
マナーやしきたりは、絶対のものではありません。
大切なのは、花を手向ける「心」。
ふさわしいフラワーギフトが選べますように。