インフルエンザの感染は予防できるの?
ウイルスの感染経路はどこから?
感染防止でワクチン以外の対策は?
その疑問、解決します!
毎年インフルエンザは、流行期に入ると一気に患者数が増加します。
感染を予防するための具体的な方法をわかりやすくお伝えします。
インフルエンザの感染は予防できる?
毎年12月から年明けの1月・2月は、インフルエンザの流行シーズンです。
インフルエンザの感染力というのは非常に強くて、日本では毎年約1千万人、約10人に1人が感染しています。
インフルエンザにかかると高熱や関節の痛みなどを伴い、人によっては重症化するおそれもあります
インフルエンザにかからないためには、どうすればいいのでしょう。
インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。
風邪の場合は、のどや鼻に症状があらわれ、温かくして安静にしていれば症状も治まります。
ですがインフルエンザの場合、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの強い全身症状が突然現れ、5日間ほど続くのが特徴です。
併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。
◇ インフルエンザの症状について詳しくはこちら。
インフルエンザと風邪はココに違いがある症状でわかる簡単な見分け方
インフルエンザに感染すると、乳幼児では急性脳症を、高齢者や免疫力が低下している場合は肺炎を伴うことがあります。
重症になると死に至ることもあるので、注意が必要です。
■インフルエンザが重症化する危険が高い人
- 65歳以上の高齢者
- 幼児
- 妊娠中の女性
- 持病のある人
- 喘息のある人
- 慢性呼吸器疾患(COPD)のある人
- 慢性心疾患のある人
- 心疾患のある人
- 腎機能障害のある人
- 代謝性疾患のある人(糖尿病など)
- ステロイド内服などによる免疫機能不全
インフルエンザにかからないためには?
インフルエンザに感染しないように日常生活で心がけるのは、体調を整えて抵抗力をつけ、インフルエンザウイルスに接触しないこと。
インフルエンザにかからないためには
- 感染経路を断つこと
- 免疫力を高めること
- 予防接種を受けること
がポイントになります。
まずはインフルエンザの予防対策として、インフルエンザがどのようにして感染するのか感染経路を押さえておきましょう。
インフルエンザの感染経路はどこから?
インフルエンザのピーク時になると、インフルエンザによる学級閉鎖や学年閉鎖、休校などの措置がとられることがありますよね。
学生の頃は、自分が元気であれば学級閉鎖も嬉しかったものですが、インフルエンザの感染経路を知ると、
『外出して知らずに菌を撒き散らすことが、いかに周りに迷惑をかけることになるか』
ということが理屈でわかるようになり、学級閉鎖のニュースにも深く納得しました。
インフルエンザはどうやって感染するの
インフルエンザウイルスの感染経路は、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つがあります。
インフルエンザを予防するためには、こうした飛沫感染、接触感染といった感染経路を絶つことが重要です。
■ 飛沫感染とは
飛沫感染とは、咳やくしゃみ、会話によって飛んだつばやしぶき(飛沫)に含まれる病原体を吸入することで引き起こされる感染です。
飛沫は直径0.005mm以上の大きさで、水分を含むため、届く範囲は感染源から1~2m程度と言われています。
インフルエンザに感染した人の咳やくしゃみ、つばなどの飛沫と一緒にウイルスが放出されます。
そのウイルスを、健康な人が口や鼻から吸い込んでしまい、ウイルスが体内に入り込み感染するのです。
■ 接触感染とは
接触感染とは、皮膚や粘膜の直接的な接触や、手、ドアノブ、手すり、便座、スイッチ、ボタン等の表面を介しての接触で病原体が付着することによる感染のことです。
インフルエンザに感染した人が、口を手で押さえて咳やくしゃみをすると、その手にインフルエンザウイルスが付着します。
インフルエンザウイルスが付着した手でドアノブやスイッチに触れると、そこにインフルエンザウイルスが付きます。
健康な人がその部分に触れると、その人の手にインフルエンザウイルスが付着します。
その手で、自分の鼻・口・目などを触れることによって、粘膜などを通じてウイルスが体内に入り感染するのです。
インフルエンザの感染を防止するには?
残念ながら、インフルエンザを100%予防する方法はありません。
ですが、日常で出来る予防法はあります。
インフルエンザの感染を予防するには、以下のようなものがあります。
- 手洗いの実施
- 適度な湿度の保持
- 普段からの健康管理
- 不要不急の外出をさける(人ごみを避ける)
- 予防接種を受ける
外出後の手洗いとうがい
流水・石けんによる手洗いは、手指などに付いたインフルエンザウイルスを物理的に除去する有効な方法。
手洗いはインフルエンザに限らず感染予防の基本です。
また、外出後の手洗いとうがいは、一般的な感染症の予防のためにもおすすめです。
ただ石けんをつけて、手のひらをこするだけでは、キチンと洗えていません。
石けんは十分に泡立て、手の甲、指先、指と指の間、親指の周り、手首もまんべんなく洗います。
■ 正しい手洗いのやり方
1. 両手の手のひらをこすり合わせるように洗う
2. 手の甲をこすり洗いをする
3. 指先をていねいに洗う
4. 指の間を洗う
5. 親指を洗う
6. 手首も忘れずに洗う
7. 流水を使ってよくすすぐ
8. 清潔なタオルやペーパーで拭く
適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。
特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
マスクはウイルス防止にはなりませんが、マスクをしていると呼気は温かく湿ったものになり、冷たく乾燥した空気が大好きなウイルスの繁殖を防ぐことができます。
普段からの健康管理
インフルエンザは免疫力が弱っていると、感染しやすくなります。
また、感染したときに症状が重くなってしまうおそれがあります。
ふだんから体の抵抗力を高めるために、十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけ、免疫力を高めておきましょう。
不要不急の外出をさける(人ごみを避ける)
インフルエンザが流行してきたら、不要不急のときはなるべく、人混みや繁華街への外出を控えましょう。
特に、基礎疾患がある場合や高齢者、妊婦、疲労気味・睡眠不足の時は避けるべきです。
■ 外出時のインフルエンザ感染予防にはマスク
やむを得ず外出をしなければならず、人混みに入る可能性がある場合には、ある程度の飛沫等を防ぐことができるマスクを着用するのおすすめです。
マスクをつけても、人混みに入る時間は極力短時間にしましょう。
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予防接種を受ける
インフルエンザの予防接種(インフルエンザワクチン)は、インフルエンザが発症する可能性を減らし、もし発症しても重い症状になるのを防ぐ効果があるとされています。
重症化しやすいと思われる場合は、医師と相談して予防接種を受けることを考えてみるのも一案です。
ワクチンの効果が持続する期間は一般的に5か月程度と言われています。
インフルエンザが流行する時のウイルスの型が毎年変わるので、インフルエンザワクチンを接種するなら毎年、接種する必要があります。
また、ワクチンを打っていてもインフルエンザにかかる場合があります。
インフルエンザ感染予防のまとめ
インフルエンザは感染力が非常に強く、重症化しやすい病気です。
インフルエンザにかからないためには
- 感染経路を断つこと
- 免疫力を高めること
- 予防接種を受けること
がポイントになります。
インフルエンザの感染を予防する具体的な方法は、
- 手洗いの実施
- 適度な湿度の保持
- 普段からの健康管理
- 不要不急の外出をさける(人ごみを避ける)
- 予防接種を受ける
手洗いはインフルエンザに限らず感染予防の基本。
インフルエンザの流行時期は、こまめな手洗いをおすすめします。
日頃からひとりひとりが、
「インフルエンザにかからない」
「インフルエンザをうつさない」
ように十分注意して、インフルエンザの感染を広げない予防対策ができるといいですね。