七五三の母親の着物はどの種類がいいの?
色は?
パステルカラーじゃないとダメ?
ふさわしい柄ってある?
その疑問、解消します!
ママが着物を着る場合の失敗しない選び方、
七五三に適した着物の具体的な柄、
注意点なども踏まえつつわかりやすくお伝えします。
七五三母親の着物はどんな種類がいいの?
可愛い子どもの成長と健康を願って神社にお参りする七五三。
「お祝い事だし、せっかくだから子供の七五三には、自分も着物を着たい」
と考えたりしますよね。
ふだんあまり着物を着る機会がないと、今持っている着物で大丈夫なのか、どんな着物なら良いのか不安になってしまうものです。
母親が着物を着る場合は、どのような着物を選べば良いのでしょう。
順を追ってお伝えしますね。
七五三で母親が着る着物の格とは?
まず、着物の世界で言われる「格(かく)」というものを理解しておきましょう。
着物の格というのは、簡単に言うと着物のランクのこと。
打掛などの礼装着の格が最も高く、浴衣などの街着は格が低くなります。
着物を着る際は、格をTPOに合わせる事がとても重要とされています。
TPO(ティーピーオー)は、 Time(時間)・Place(場所)・Occasion(場合)の頭文字を取った言葉。
つまり、
「着物を着るなら、時と場所、場合に応じた着物を選ぶ」
ということです。
七五三ママにふさわしい着物ってある?
七五三というのは『正式な席』です。
だから主役の子どもは正装するわけですよね。
そうなると、母親が着物を着る場合も、着物の格を合わせます。
七五三など正装が求められる場では、
- 訪問着
- 色無地(いろむじ)
- 付下げ(つけさげ)
の着物が適しています。
訪問着と付下げは洋服で言う『フォーマルドレス』の格と一緒で、色無地もそれに準ずる着物とされています。
■ 訪問着とは
訪問着は、一般的な準礼装着物(略礼装着物)。
卒業式や入学式、お宮参り、結婚式にも着ていくことができます。
縫い目にまたがる模様が特徴で、柄が大きなキャンパスに描くように着物全体に描かれています。
広げた時に衿や肩、袖に柄が繋がって描かれてるものが訪問着です。
■ 色無地とは
色無地とは、生地を黒以外の一色で染めた柄のない無地の着物です。
帯を自由に取り合わせて、変化を楽しむことのできます。
紋を1つ付ければ略礼装として、3つ付ければ訪問着よりも格の高い着物として着用することができます。
■ 付下げとは
付下げは、外出着と呼ばれる準礼装の下の格になります。
訪問着より格は軽くなりますが、さまざまなシーンで活躍します。
訪問着などよりも気軽に着ることが出来るので、同窓会など着用の機会が多い着物です。
ちょっと見だけでは訪問着との見分けがつきにくいですが、違うのは、前身頃から後身頃、衿と肩の模様が繋がっていないことです(たまに例外もあります)。
この着物の種類がわからない?!
「家にある着物の種類がわからない!」
買ってもらったり、譲り受けたりした着物の種類がわからないことってよくあるんですよね。
手持ちの着物の種類がわからないときは、恥ずかしがらずに、たとう紙(たとうがみ)に書いてある呉服店の連絡先に電話して聞いてみましょう。
たとう紙というのは、着物が包まれている紙です。
購入したまま保存していれば、たいがいのたとう紙には購入したお店の名前が入っています。
わたしも以前、親からもらった着物をパーティーに着ていっていいものか、わからなかったことがあります。
この時はたとう紙に記載がなく、デパートの着物売り場に行き、写真を見せてアドバイスをもらいました。
この写真を見せる方法も使えますよ。
着物の専門店などを訪ねて(百貨店に入ってる専門店は敷居が低くて聞きやすいです)単刀直入に、
「七五三に着ていこうと思うんですが、この着物の種類を教えていだだけますか?」
と聞くのが良いと思います。
わたしが写真持ち込みをした着物は付下げでした。
パーティーに着ていくときのアドバイスなどもいただいたので、お礼代わりといってはなんですが、紐や足袋など小物を買って帰ってきました。
七五三母親の着物に適した色は?
七五三の主役はもちろん子供。
着物の色選びで、子供が着る着物の色とのバランスを考えることも大切ですが、まずは自分に似合う色を選ぶのが大事なポイントです。
七五三ママの着物にふさわしい色は?
七五三の母親の着物は、濃い色合いのものよりも、淡いピンクや水色、クリーム色といった明るい雰囲気の色を選ぶ人が多いようです。
着物は高価な上に、よそゆき用に買う人が多いものなので、皆さん無難な色を選ぶ傾向にあるんですよね。
だからピンク、水色、クリーム色など、合わせやすくて長く着られそうな色が多くなるわけです。
レンタルのパンフレットでも無難なパステルカラーがメインですよね。
でも、肌の色や年齢によってはパステルカラーが似合わない人もいるので注意が必要です。
たとえば、色黒の場合はパステルカラーは不向き。
結構顔が浮いてしまいます。
なので、レンタルの場合はパンフレットが教科書だと思わないこと。
パンフレットに淡い色が多いのは、それが一番無難で万人受けするからです。
七五三母親の着物の色に決まりはある?
七五三の親の着物の色に決まりはありません。
ザックリ言えば、着物の色を気にする必要があるのは弔事くらい。
上述のように、着物はTPOを気にする必要はありますが、色にルールはありません。
なので、自分の着たい色、似合う色を選んでいいんですよ。
よく、
「子供が主役なので親は目立たない色を」
とか勧めてますよね。
確かに、淡い色を選ぶと控えめで上品に見えます。
ただ、実際、お参りに行くとわかりますが、当日はみんな写真を撮ったりビデオを撮ったりで、自分の子どもに必死です。
他の子どもの衣装をチェックすることはあっても、よそのお母さんや保護者の服装なんて意識してないのが現状です。
なので、人目も気にしなくてもOK。
色に決まりはないんですから、自分の着たい色を選んでいいんですよ。
好きなものを身につけていると落ち着くし、気分もいいですよね。
七五三ママの着物の色が子供とかぶるのはダメ?
これも、「子供が主役なので親は目立たない色を」と同様、世間では、
「七五三の衣装の色は子供とかぶらないように」
と言われています。
ですが、ちょっと待って。
小さな子どもの衣装と色がかぶるなんて、実際にはまずありません。
同系色だって、子供と大人では雰囲気が全然違ってきます。
かぶってOK!
母親が着たい着物の色と、子どもの着物の色が同系色だからといって、他の着物に妥協するのはもったいないです。
たとえば同じピンクでも、全く同じピンクじゃないですよね。
色の濃淡や柄だって違うはず。
同じ系統の色味だからといって、バランスが悪くなるといったことはないですよ。
ママが笑顔なら子どもも笑顔。
あまり神経質にならず、自分に似合う好きな色の着物を楽しみましょう。
七五三母親の着物にふさわしい柄は?
好きな色を楽しみましょう!
と言い続けておりますが、柄には注意が必要です。
着物には、四季それぞれの絵柄があります。
七五三は秋。
このときに、新春や春の絵柄は季節外れになってしまいます。
紅葉や実りなど、秋を描いた柄は趣があって素敵ですよね。
ですがそうなると当然、他の季節には着ることができません。
また、10月と12月では季節感が異なってきます。
文様化されていない写実的な絵柄ほど、季節が限定されてしまうのです。
結局、着物は季節に関係なく締められる柄が重宝するんですよね。
有識文様や吉祥文様など、季節に関係ないおめでたい柄もあります。
これらはお祝い事の七五三に適しています。
以下、七五三に着られる柄をお伝えしていきますね。
花が単体で描かれている着物
花が単体で描かれている着物は、季節(月)に合わせます。
花が複数描かれている着物
着物の柄で桜や菊、梅などがちりばめられた柄の着物は季節がない通年使用出来る物です。
いろいろな花が描かれている場合は、描かれている花の季節全てで着ることができます。
着物の柄「四君子模様」
「梅・蘭・竹・菊」 が揃っているものは、特に「四君子模様」と呼ばれ、格調が高いとされます。
春・秋・冬の3シーズンに着ることができます。
着物の柄「春秋」
春の花(藤や牡丹)と秋の花(菊や萩)が一緒に書かれているものを、「春秋」と呼びます。
春と秋に着ることができます。
着物の柄「松」
松は常緑樹なので、夏以外の3シーズン着られます。
着物の柄「唐花」「丸紋」
唐花や丸紋などは、季節を問わず着られます。
七五三母親の着物で失敗しない種類と色と柄パステルカラー以外はダメ? まとめ
着物を着る際は、格をTPOに合わせる事がとても重要とされています。
拝殿でご祈祷を受けるときなどは、神前に上がることになります。
訪問着や紋付きの色無地など、格のある装いがより相応しいでしょう。
七五三の母親の着物は、濃い色合いのものよりも、淡いピンクや水色、クリーム色といった明るい雰囲気の色を選ぶ人が多いようです。
ですが、自分に似合う色を選ぶのが一番。
子供と同系の色になっても、大人と子供では雰囲気が違ってくるので問題ありません。
着物には、四季それぞれの絵柄があります。
柄は七五三の時期の季節に合った絵柄、もしくはお祝い事にふさわしい柄、通年着られる柄の着物を選ぶようにします。
迷ったら、着物の専門店に相談しましょう。
ホームページでメールの相談窓口を設けているお店もあります。
ママがきれいに装って華やかになると、子どもの表情も変わってきます。
素敵な七五三を迎えられますように!
◇ 七五三についての記事はこちらにまとめています。
七五三についての記事一覧まとめ