赤ちゃんのお食い初めとは?
どんなことをするの?
歯固めって何?
別の呼び方はある?
100日で行う由来は?
その疑問、解消します!
初めてのお食い初め、何から手をつけていいか迷うものです。
準備を始める前のお食い初め基礎知識をわかりやすくお伝えします。
赤ちゃんのお食い初めとは
赤ちゃんが生まれるまで、赤ちゃんの行事的なことって知らないママがほとんどです。
身近に兄妹がいて、甥っ子や姪っ子がいるような場合は別として、たいがいの行事はわからないことばかり。
お食い初めの行事もそのひとつです。
初めてのお食い初め、まずは、
「そもそもお食い初めって何なのか?」
というところから、わかりやすくお伝えしていきますね。
お食い初めとは?
「お食い初め」は、「おくいぞめ」と読みます。
お食い初めは、赤ちゃんの生後100日頃に、
「この子が一生食べることに困らないように」
という願いを込めてごちそうを食べさせる真似をする、お祝いの儀式です。
地域によって内容が異なる場合がありますが、一般的にお食い初めには
「お食い初めの儀式」と「歯固めの儀式」があります。
お食い初めの儀式は、赤ちゃんを年長者の膝に座らせ、祝い膳に盛られた食事を食べさせる真似をします。
赤ちゃんに儀式を行う年長者は、男の子の場合には男性が、女の子の場合には女性が担います。
この時、食べさせ方にも順序があります。
諸説ありますが、一般的には、
『赤飯→吸い物→赤飯→魚→赤飯→吸い物』
を1セットとして、それを3回繰り返すと良いとされています。
歯固めの儀式では、石に箸を当ててから、そっと赤ちゃんの口や歯茎に触れ、丈夫な歯が生えてくるようにと願います。
お食い初めには、無事に100日まですくすくと育ってきてくれたことへの感謝と、これから一生食事に困ることなく育つようにとの願いが込められています。
お食い初めはいつするのか?
お食い初めは、生まれた日を1日目と数えて生後100日目に行ないます。
ですが、絶対にその日に行なわなくてはいけない!という決まりはありません。
地方によっては、110日目、120日目などにお祝いをするところもあります。
お食い初めの儀式を延ばすことを「食いのばし」と言って、長生き出来るとも言われています。
お食い初めの日程は、パパ・ママの仕事の都合もあるでしょうし、双方の両親も参加するとなると、100日・110日・120日といった切りの良い日程に合わせるのも難しいものです。
六曜を気にしてお食い初めの日程を調整する人もいます。
実際は100日ということではなく、お祝いする側の都合のいい日を選んで、赤ちゃんのお食い初めのお祝いをしている方が多いです。
お食い初め以外の別の呼び方はある?
お食い初めは、地方によってさまざまな名称で呼ばれています。
「お食い初め」「食べ初め(たべぞめ)」などが一般的に多い呼ばれ方ですが、その他にもいろいろな呼び方をする場合があります。
地域によって呼び方は違っても、いずれも生きていく上で欠かせない「『食べること』に一生涯困らないように」という願いは共通です。
百日祝い
お祝いをする時期が生後百日前後であることから、「百日祝い(ももかいわい)」と呼びます。
100日無事に大きくなったという意味で「百華の祝い」と呼ぶところもあります。
歯固め
赤ちゃんに石を噛む仕草をさせ、丈夫な歯で育ちますようにとの願いから「歯固め」「歯固めの儀」と呼ばれる事もあります。
お食い初めの儀式の中でも「石」を使うちょっと異彩を放つ儀式なのでインパクトが強いからでしょうか、地域に関わらず歯固めと呼ぶ人は少なくないようです。
儀式の中で箸の先で小石を触り、赤ちゃんの口にちょんちょんとつけます。
口ではなく、赤ちゃんの歯茎にあてるというところもあるようです。
赤ちゃんの生後100日頃というのは、ちょうど乳歯が生えはじめる時期。
お食い初めで石を使うのは、
「石のような硬い物でも負けない強い歯を授かるように」
という願いがこめられたものと言われています。
ちなみに、この小石、どのようにして用意をしているかと言うと、地元神社の境内など、あまり人通りのないところからお借りします。
つまり、拾ってくるわけですね^^
小石はお食い初めの儀式が終わったら、感謝の気持ちを込めてお返しするのが良いとされています。
拾った小石を、神社でご祈祷してもらったという話も聞いたことがあります。
また、関西の友人は、小石ではなくタコの吸盤で行うと言ってました。
やはりこういった伝統行事は、地域や家によって、違ってくるようですね。
「箸揃え」「箸祝い」「お箸初め」
初めてお箸を使うことから「箸揃え(はしぞろえ)」「箸祝い(はしいわい)」「お箸初め(おはしはじめ)」と呼びます。
真魚始め
生後初めて魚肉などを食べさせるので「真魚初め(まなはじめ)」と呼びます。
生後100日にするお食い初めの由来と歴史
100日 お食い初め 由来
お食い初めという儀式は、平安時代から行われている、かなり歴史がある祝い事です。
お食い初めの行事そのものは、平安時代に中国より伝わり、朝廷から民間に広がったといわれています。
初めの頃は現代のように100日目に行う行事ではなく、50日目に行っていました。
平安時代には生後50日目を「いか(五十日)」、100日目を「ももか」といい、重湯(おもゆ)の中にお餅を入れて子どもに含ませる儀式がありました。
重湯の中に五十日の餅(いかのもち)と呼ばれる餅を入れ、その餅を箸を使って子供の口に少し含ませる五十日の祝いとして行われていたのです。
このとき、赤ちゃんの口に餅を入れるのは、父親か祖父の役目だったそうです。
現代にも残っている魚を食べさせる習わしは、鎌倉時代の頃から始まったとされています。
その頃になると、50日ではなく100日目のお祝いとして行われていました。
このお魚を食べることが、上述の「真魚(まな)始め」と呼ばれる由来ですね。
その後、室町時代の頃に「お食い初め」と呼ばれる儀式が定着し広く一般に広がっていったとされています。
江戸時代には、生後120日経つと、飯や魚、5個の餅、吸い物、酒などの膳部を揃えて幼児に食べさせる真似をしたそうです。
こういった儀式は、よく名称や内容を変えて現在にも残っているというパターンが多い傾向にあります。
お食い初めもその中の一つ。
地方によってはその名残で「モモカ」「モモヒトヨ」と呼ばれるところもあります。
お食い初めは呼び方も多い分、地方にそれぞれ違った伝わり方をし、地域それぞれの特色が色濃いお祝いとしても有名です。
乳幼児の死亡率が高かった平安時代の頃から行われていたお食い初めの儀式。
いつの時代も、赤ちゃんの健やかな成長を祈る親の気持ちは同じですね。
赤ちゃんのお食い初めとはのまとめ
お食い初めは、赤ちゃんが一生涯食べることに困らないようにと願う儀式です。
お食い初めにはさまざまな呼び方あります。
そのどれもに、
「この先赤ちゃんが食べ物に苦労せず人生を全うできるように」
と願う大人たちの温かい気持ちが感じられます。
生後3カ月は、首が座りはじめたり授乳間隔も少し空いたりして、小さな命を預かる親にとっては、ひとつの節目のタイミング。
お食い初めのお祝いをする日取りは、100日にこだわる必要はありません。
周りが気持ちよく赤ちゃんのお祝いができる日程を選びましょう。
お食い初めのような歴史のあるお祝い事は、地域や家特有の決まりごとが多いもの。
前もって、両親や祖父母の話を聞いてから行うのが良いと思います。
お食い初めのお祝いのお膳、家族みんなで赤ちゃんの成長をお祝いできるといいですね。