ローストビーフをオーブンなしで簡単に作るには?
肉の部位の選び方は?
絶対に失敗しない作り方ってある?
その疑問、解消します!
ジューシーでやわらかいローストビーフを作るコツ、
簡単なのに豪華、
手抜きなのにおいしい作り方をわかりやすくお伝えします。
ローストビーフの作り方オーブンなしで失敗しない!
ローストビーフ作りにかけては、結構年季が入っているので自信があります^^
初めてローストビーフを食べたのは中学生の時、親戚の結婚式でした。
そのあまりのおいしさに衝撃を受け(笑)、以来、十代の頃からいろんな作り方を試してきています。
一見難しそうなローストビーフですが、作り方は意外と簡単です。
基本、ローストビーフの料理法は肉の塊に塩コショウをすり込んでオーブンで焼くだけ。
ですが、シンプルなだけに作り方も色々アレンジできます。
湯煎にしたり炊飯器を使ったり、オーブントースターや魚焼きグリルを使ったりと、多くの作り方が紹介されていますよね。
もちろん、作り方によって仕上がりや食感も変わってきます。
今回は、その中でも失敗しないフライパン&湯煎(茹でる)だけの超簡単な方法をお伝えします。
お祝いの席やパーティなどでローストビーフがテーブルに並ぶと、場がグッと華やぎます。
見た目は豪華、でも片手間で作ることができて、おまけにこの作り方は初心者さんでも失敗しません。
忙しい年末年始のおもてなし料理にもぴったりです。
是非、試してみてください。
どうして茹でるの?
肉を加熱すると、50~60℃前後で、タンパク質が凝固します。
タンパク質が凝固すると、それまでの生肉っぽいニュッニュッとした食感から、歯切れの良い食感に変化します。
さらにそこから高温になると、肉の繊維が収縮します。
そうなると、肉に含まれてる水分が出てきます。
このとき、温度が高くなるほど水分が流出しやすくなります。
焼きすぎの肉はパサパサして硬くなり、肉に含まれているうま味も減少してしまうのです。
このように、ローストビーフに限らず肉の加熱調理は、水分を流出させないための熱の伝え方を工夫することが肝心なのです。
ローストビーフの肉にとって最適な温度は55~60度。
この55~60度の最適温度を保つには、肉を『茹でる』、つまり『湯煎』が最も失敗しない方法です。
ローストビーフの肉の選び方は?
ローストビーフに使う肉は、通常、脂の少ない部位を使います。
ローストビーフは冷菜として食べることも多いですよね。
脂は冷えると口当たりが悪くなってしまいます。
なので、脂の少ない部位を使うのが失敗しないコツのひとつでもあります。
ローストビーフに使う肉の部位は?
国産牛なら、もも肉やランプ、肩ロースなどが使われます。
輸入牛なら、リブロースやサーロインも使われます。
ローストビーフに使う肉は、高価なものでなくてかまいません。
好みにもよりますが、イチオシはもも肉やイチボといった赤身です。
弾力のある赤身の部位は、
「肉を食べている!」
という実感を味わえます。
もも肉は、きめはやや粗いですが、柔らかく、肉質が均一なので、ローストビーフなどの塊で使う料理には最適の部位のひとつ。
ちょっと贅沢に作るなら美味しいのはロース肉です。
ただ、脂身が多い部位だと、冷めた後、固くなってなめらかな食感が楽しめません。
輸入肉にこだわりがなければ、赤身のオージービーフやUSビーフでも充分です。
アメリカ産のサーロインは、脂身が少ないのでローストビーフに向いています。
脂肪が少なく、国産に比べて安価で手に入りやすいので、初めて作る時もおすすめです。
ローストビーフに使う肉はスーパーに行けば手頃な塊肉が売られていますが、ネットで購入するのも便利です。
国産牛 モモ (ランプ ウチモモ) ブロック 約500g 冷凍 ローストビーフ・セルフカット
失敗しない簡単ローストビーフの作り方
今回は赤身のもも肉を使います。
牛肉は焼く前に常温に戻しておくことが超重要ポイントです。
調理前に常温に戻すか戻さないかが成功と失敗の分かれ道。
どんな作り方をするにしろ、肉を常温に戻すのはローストビーフを作る時の掟、として覚えてくださいね。
1.下ごしらえ
牛肉は室温に約1時間おいておきます。
冷蔵庫から出したばかりの肉は中まで冷えているので、そのままだと火が通りにくくなります。
2.ローストビーフの作り方
塩の量も重要です。
塩味には、肉のうま味を強める効果があります。
塩は肉の重量の1%を目安にしましょう。
少し多いかな?ぐらいがちょうどいいです。
肉にしみ込み、多少ざらりとする感触になるまですり込みます。
フライパンで肉の周囲を焼くのには、焼き色をつけることと肉汁を閉じ込める意味があります。
◇ ローストビーフの肉汁について詳しくはこちら。
・ローストビーフ赤い肉汁の正体と生の見分け方 何が食中毒の原因?
焼いたときにフライパンに残る肉汁も、湯煎のあとで袋に残る肉汁も、両方ともソースに使いますので捨てないでくださいね。
■ 用意するもの
- 牛もも肉かたまり・・・500g程度
- 塩・・・小さじ1弱(肉の重量の1%程度)
- 粗挽き黒胡椒・・・少々
- 牛脂・・・1個
- サラダ油・・・大さじ1
- ラップ
- ジッパー付きの保存袋・・・1枚
<ソースの材料>
- フライパンに残った肉汁
- 袋の中に残った肉汁
- しょうゆ・・・大さじ1/2
- コンソメ顆粒・・・小さじ1
- バター・・・小さじ1と1/2
- 水・・・大さじ4
■ 手順
1. フォークで肉を何ヶ所か刺す。
2. 肉の全体に塩コショウをする。
3. フライパンにサラダ油大さじ1、牛肉を入れ、弱めの中火にかける。
4. こんがりと焼き色がつくまで焼き(※牛肉の厚さ1cmにつき1分、4cmなら4分が目安)、上下を返して同様に焼く。残りの面は約1分ずつ焼く。
5. 焼き色が付いたら余分な脂をキッチンペーパーで取り除く。
6. ラップの上に焼けた肉を乗せ、牛脂を薄く肉の表面に塗る。
7. 肉をラップで包んみジッパー付きの保存袋に入れる(しっかり空気を抜く)。
8. 大きな鍋にお湯を58度まで熱したら火を止め、肉を入れる。
9. 鍋の口にラップをし、蓋をする。
10. 10~15分ごとに温度を確認、55度以下にならないように時々加熱する。
11. 1時間たったら取り出す。
12. 室温で30分ほど放置する。
2.ローストビーフのソースの作り方
フライパンに残った肉汁とジッパー付きの保存袋に残った肉汁を使ってソースを作ります。
お好みで粒マスタード、ゆずこしょうを添えても美味しいですよ。
■ 用意するもの
前述の<ソースの材料>です。
もう一度、書いておきますね。
<ソースの材料>
- フライパンに残った肉汁
- 袋の中に残った肉汁
- しょうゆ・・・大さじ1/2
- コンソメ顆粒・・・小さじ1
- バター・・・小さじ1と1/2
- 水・・・大さじ4
■ 手順
1. フライパンに残った肉汁に水大さじ4、袋に残った肉汁を入れ加熱する。
2. しょうゆ、コンソメ顆粒を加えヘラなどでしっかり混ぜる。
3. バターを加え、混ぜながら1~2分煮て、約2/3量になるまで煮詰めて出来上がり。
簡単ローストビーフの作り方オーブンなしで失敗しない!肉の選び方は?まとめ
肉を常温に戻し、湯煎の温度に気をつければ失敗することはありません。
ローストビーフの肉にとって最適な温度は55~60度。
この55~60度の最適温度を保つには、肉を『茹でる』こと、『湯煎』が最も失敗しない方法です。
ローストビーフに使う肉は、高価なものでなくてかまいません。
脂身が多い部位だと、冷めた後、固くなってなめらかな食感が楽しめないので、もも肉などの赤身がおすすめです。
ローストビーフを作る時の重要ポイントは4つ。
- 肉を常温に戻す
- 重量の1%の塩をすりこむ
- フライパンで焼き目をつけ肉汁を閉じ込める
- 55~60度の最適温度で湯煎する
オーブンなしで作ることができる柔らかくてジューシー、冷めても美味しいローストビーフです。
失敗しない簡単ローストビーフ、是非、挑戦してみてくださいね。
◇ ローストビーフの出来上がりについてはこちらもご参考に。
・ローストビーフ赤い肉汁の正体と生の見分け方 何が食中毒の原因?
◇ ローストポークも我が家の定番です。
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