ごきげんようの挨拶の意味は?
どんな時に使うの?
「ごきげんよう」って言われたらなんて返答するの?
その疑問、解消します!
ごきげんようは会った時に使うのか、
別れる時に使うのか、
日常で使っている言葉なのか、
使い方も含めて、わかりやすくお伝えします。
ごきげんようの挨拶の意味は?
挨拶で使われる「ごきげんよう」。
2014年の、NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」では、「ごきげんよう」が繰り返し使われていました。
「ごきげんよう」は、ヒロインのモデルとなった村岡花子氏が、出演していたラジオ番組のお別れの時間に使っていた言葉でもあります。
ナレーションの美輪明宏が、番組の最期に、
「ごきげんよう、さようなら」
と言っていたのも印象的でした。
アニメ、「Go!プリンセスプリキュア」でも「ごきげんよう」は頻繁に使われ、主題歌の中にも「ごきげんよう」が入っています。
アニメの中では、寮や学校の中ですれ違う時に、知らない生徒同士も、
「ごきげんよう」
と挨拶を交わしています。
実際、私立の学校などでは、挨拶を「ごきげんよう」としているところも少なくありません。
知人の学校では、
「起立、きょうつけ、礼、ごきげんよう」
で授業が始まり、終わりも同じ挨拶だったそうです。
わたしは公立でしたが、高校時代、家庭科の先生(♀)と物理の先生(♂)は、「ごきげんよう」で授業を始め、「ごきげんよう」で授業を終わらせていました。
TBSラジオで放送していた「荒川強啓ディキャッチ(1995年4月~2019年3月末)」では、レギュラーの男性芸人さんが、毎回はじめに「ごきげんよう」と挨拶をしていました。
わたしが習字を教わっていた時の男性の先生も、生徒さんの入退室には「ごきげんよう」とお声がけしていました。
そういえば、「ごきげんよう」というフジテレビの長寿番組もありましたね。
「ごきげんよう」は男性も女性も使い、朝も昼も夜も、会った時も別れる時も使う挨拶の言葉です。
誰でもいつでも使える「ごきげんよう」には、いったいどんな意味があるのでしょう。
「ごきげんよう」の意味とは?
一般的に、「ごきげんよう」は東京の「山の手言葉」であると言われています。
山の手言葉というのは、東京の山の手で使われてきた日本語の方言です。
江戸の旗本・御家人の言葉の流れをくみ、明治以後、主に山の手に住む知識階級が使う言語とされています。
「ごめんあそばせ」
「~かしら」
なども山の手言葉です。
「ごきげんよう」は、漢字をあてると「ご機嫌良う」と書きます。
「ご機嫌」の「機嫌」には、『気分・様子・安否を伺う』という意味があります。
そこに「良い」を示す「よう」が加わることで、相手の健康や無事を祈るという気持ちを表した言葉となっているわけです。
つまり、「ごきげんよう」は挨拶であり、「祈り」でもあるのです。
そのため、男女の別なく、いつ使ってもおかしくはないんですね。
「ご機嫌いかがですか?」
「ご機嫌良くありますように」
と、相手にその日の体調や気分を伺うだけでなく、相手を察したり、心を配る姿を表した、とても深い日本的な言葉です。
「ごきげんよう」が挨拶に使われていたという友人の母校では、「ごきげんよう」の意味には、
「自分の機嫌が悪い時は良くしよう、良い時はそのままで」
という教えもあったと言います。
嫌なことや辛いことが有っても、機嫌良く明るく振る舞うことで、周りも幸せになるという考え方です。
「ごきげんよう」は相手のことも自分のこともケアする、とても優しい挨拶の言葉ですね。
ごきげんようの挨拶の使い方は?
「ごきげんよう」の挨拶は、普段から使い慣れている人もいれば、全く使ったことのない人もいるかと思います。
「ごきげんよう」は決して、大げさでも堅苦しい挨拶でもありません。
前述のように、「ごきげんよう」は男性も女性も使い、朝も昼も夜も、会った時も別れる時も使える挨拶です。
いつ、どこで、どんな目上の方にお会いしたときでも、失礼のない挨拶が「ごきげんよう」です。
「おはようございます」・「こんにちは」と挨拶するときに「ごきげんよう」は使えます。
そして、「さようなら」と挨拶する時にも「ごきげんよう」と言ってもいいのです。
オールマイティーに使える「ごきげんよう」はとても味わいのある挨拶言葉です。
出会った時と別れる時の「ごきげんよう」の使い方と、言葉にこめられた意味をお伝えしますね。
出会った時の「ごきげんよう」
以前、塾でアルバイトをしていたことがあるんですが、生徒さんの中にはハイソな小中校一貫の生徒さんたちがいて、
「先生、ごきげんよう!」
と男子も女子も元気な声で挨拶をしてくれていました。
友人の学校では、
「ごきげんよう、◯◯さん」
と相手の名前をつけて挨拶するのが望ましいと指導されていたそうです。
わたしは、実家に帰るとご近所さんに、
「ごきげんよう」
と挨拶をすることがよくあります。
意味合いとしては、
「お会いできなかった間の体調やご気分はいかがでしたか(好調ならなにより、不調なら良くなりますようにお祈りします)」
といった感じです。
「ごきげんよう」には相手の様子を案じ、なおかつ『祈り』の気持がこめられています。
別れる時の「ごきげんよう」
NHKのラジオのアナウンサーが、番組の終わりに、
「ごきげんよう」
というのを聞くことがあります。
バラエティ番組などでも、番組の最後に、
「それではみなさんごきげんよう!」
と言ったりもしますね。
別れの挨拶として「ごきげんよう」を使う時の意味合いは、
「しばらくお別れですが、体調良く、気分良く過ごせますようにお祈りしております」
といった『祈り』の意味合いがあります。
出会った時の「ごきげんよう」と同じように、別れの時の「ごきげんよう」にも『祈り』の気持がこめられています。
ごきげんようと挨拶されたらなんて返答するの?
「ごきげんよう、と言われたら、なんて返したらいいの?」
と悩むことはありません。
「ごきげんよう」には「ごきげんよう」と応えます。
より丁寧に言うなら、
「ごきげんようお過ごしください(ませ)」
ですが、そこまで堅苦しく言う必要はありません。
自分から挨拶するにしろ、相手から声をかけられたにせよ、優しく微笑みながら「ごきげんよう」と言うのがスムーズなあいさつになります。
目上の人にも大丈夫?
「ごきげんよう」は上下関係が表れる言葉ではありません。
なので、目上の人にも、
「ごきげんよう」
の一言で大丈夫です。
ただし、笑顔を忘れずに!
挨拶がすべて「ごきげんよう」だった友人の母校では、先生にも校長先生にも「ごきげんよう」だったそうです。
「ごきげんよう」は便利で素敵な言葉ですね。
ごきげんようの挨拶の意味は?言われた時の返答の仕方と便利な使い方 まとめ
「ごきげんよう」は挨拶であり、「祈り」でもあります。
「ごきげんよう」は、漢字をあてると「ご機嫌良う」と書きます。
「ご機嫌いかがですか?」
「ご機嫌良くありますように」
と、相手にその日の体調や気分を伺うだけでなく、相手を察したり、心を配る姿を表した、とても深い日本的な言葉です。
「ごきげんよう」は決して、大げさでも堅苦しい挨拶でもありません。
いつ、どこで、どんな目上の方にお会いしたときでも、失礼のない挨拶が「ごきげんよう」です。
「ごきげんよう」は上下関係が表れる言葉ではないので、「ごきげんよう」と挨拶されたら「ごきげんよう」と応えます。
出会ったときに「ごきげんよう」、別れるときに「ごきげんよう、さようなら」と笑顔で交わすのは、お互いの気持が和む優しく上品な挨拶です。
ぜひ、使ってみてくださいね。