すだれとよしずの違いは?
どのように使えばいいの?
使い分け方のコツは?
エコで涼しいのはどっち?
その疑問、解消します!
すだれとよしずのメリット&デメリット、
より体感温度を低くする方法、
遮光対策の工夫やおすすめの使い方も含めて、わかりやすくお伝えします。
すだれとよしずの違いは?
日本には古来からすだれやよしず、打ち水など、夏を涼しく過ごす知恵がありました。
夏風邪やクーラーによる冷房病を考えると、できるだけ自然に過ごしたいですよね。
すだれやよしずは、直射日光を室内に入れないので、夏のクーラーの利用度を少なくでき、エネルギーを効率的に活用できます。
日光を遮断するけど風は通すという、夏には欠かせないエコアイテムのすだれとよしずは、ひと目を避けることもできるお役立ちアイテムともいえます。
ホームセンターなどで巻いた状態で売っているすだれとよしず。
一見、このふたつは見た目がよく似ているので、違いがよくわからない人も多いかと思います。
すだれとよしずの違いを、わかりやすくお伝えしますね。
すだれとよしずの違いは?
すだれとよしずの違いは、簡単に言うと、
- 吊り下げるのがすだれ
- 立てかけるのがよしず
です。
具体的には、
- すだれ:家の外側や内側からフックなどを使って窓や軒に吊り下げて使う
- よしず:家の外側から窓や縁側・ベランダなどを覆うように立てかけて使う
となります。
すだれとよしずの大きさの違いは?
すだれは窓や軒にカーテンのように吊り下げるもの、よしずは窓や壁に対して立てかけて使うもの。
なので、よしずの方がサイズ的には大きくなります。
よしずは幅が六尺(約180cm)に統一されており、後は高さの違いとなります。
高さも尺単位で、主流は六尺~九尺(約270cm)がメインです。
よしずは2m前後の大きなものになるので、ホームセンターで購入しても担いで持って帰るのは無理です^^;
車で持ち帰るか、配達してもらうような大きさなので、サイズの目安がついているのなら通販が便利ですね。
こちらのよしずは炭火加工をしているため従来品より汚れにくく、カビ・虫に強いタイプです。
炭火よしず(たてず・たてすだれ)高さ300×巾180cm(炭火10×6尺)
「燻し(いぶし)よしず」、「炭化よしず」とも呼ばれ、よし、竹も通常のよしずと比べ太めのものを使用しているのでしっかりしています。
すだれとよしずは材料が違う?
すだれとよしずを漢字にすると、それぞれ、「簾(すだれ)」「葦簀(よしず)」となります。
すだれには竹冠が使われているように、竹が材料になります。
本来、細く割った竹を使って作られたものが、すだれです。
武田コーポレーション 天津すだれ 特大 簾 幅88cm×丈180cm (スダレ よしず)
よしずには、葦(よし・あし)という文字が使われているように、葦の茎が材料に用いられています。
葦はイネ科の植物の茎で、これをシュロの糸で結びつなげて編んだものがよしずです。
よしずにも、竹冠の「簀」が使われていますが、この「簀」という漢字は、『植物の茎を糸で編んだもの』という意味で使われている漢字です。
葦は中国からの輸入品がほとんどのようです。
すだれとよしずは材料の向きが違う?
よしずは立てかけて使うものなので、地面に対して縦方向になっています。
一方のすだれは、地面に対して平行になっています。
よしずとすだれはどちらが涼しい?
すだれもよしずも、ギラギラした夏の強い日差しを和らげて、風を通してくれるのは共通です。
どちらが涼しいかといえば、大きな面積で建物を覆える「よしず」です。
面積が大きければ、その分、日光を遮ることができるからです。
また、よしずはすだれよりも厚みがあるので、その分、光の侵入を防ぎ、熱も吸収できます。
昔の日本の住宅は軒が深くて、軒先にすだれをかけることによって広範囲の日陰を作ることができ、紫外線が強い夏には涼を与えてくれました。
ですが、昨今の住宅事情ではその役割はよしずの方に分があります。
それでも、すだれのある様子は見た目的にも涼しげです。
体感的には面積の大きなよしずのほうが涼しいのですが、窓に下がっているすだれも風流に感じます。
すだれとよしずの使い分け方のコツは?
基本的に、すだれとよしずの使い分けは、腰高ぐらいの小窓は「すだれ」、庭やベランダにつながる掃き出し窓は「よしず」を使うのがおすすめです。
大きな窓や軒にはによしず、小さい窓にはすだれ、といった感じです。
すだれは窓の部分のみをカバーするものなので、よしずのほうがより涼しいということになるわけですが、すだれに比べると、よしずは室内を暗くしてしまいます。
海の家でみかける、外に立てかけてあるのがよしずです。
海の家に入ると、暗めですよね。
なので、仕事をするとか、勉強をするとかだと、室内が暗くなってしまうので向かないかもです。
すだれは窓や軒の外や内側に吊るして下げる「掛け暖簾」という使い方をするので、『好みの長さのすだれを購入して、窓の半分だけ隠れるようにする』といった使い方をすることができます。
こうすると、陽射しの入り具合も調節できますね。
さらに涼しくするコツ
わたしの叔母の家はマンションなんですが、日が当たる窓にはすだれを2枚重ねにして使っています。
1枚よりも陽射しが避けられるといってました。
吊るすタイプのすだれは、窓の内側よりも外側に設置したほうが、室内側に熱がこもらずに効果的です。
室内側に吊るすのは、カーテンレールなどを利用すると簡単に付けられますが、外側につけるとなると、フックなどを取り付けなければなりませんね。
すだれを強力磁石で冊子に取り付けられるマグネットフックが便利です。
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よしずで体感温度をさらに下げる方法とは?
すだれよりも涼感があるよしずの場合、さらに涼しく感じられる方法があります。
それは、
「窓を開放した状態でよしずに水を掛ける」
という方法です。
玄関先やベランダに立てかけえたよしずに水をかけると、室内に入ってくる風が2℃前後下がるといわれています。
葦に含まれた水が蒸発する気化熱で、低くなった涼しい風が窓から入ってきます。
気化熱というのは周囲の熱を奪う現象のことです。
よしずでなるべく多くの面積を覆って水を掛けておくと効果的だと思います。
この方法は、葦に水を含ませることがポイントなので、プラスチック製のよしずでは使えません。
収納を考えておこう
夏の便利なエコアイテムのすだれとよしずですが、シーズンが終わったら、また一年はしまっておかなければなりません。
よしずはかなり大きく場所をとるものですが、それは収納するときにも同じことが言えます。
購入したときと同じように丸めることはできても、折りたためるものではないので、来シーズンもよしずを使うのであれば、収納場所を考えておく必要があります。
あと、立てかけて設置するよしずは風で倒されやすいです。
上部を留めておけば通常は安心ですが、台風などのときには対応が必要です。
よしずは雨ざらしにすると劣化も早いので、強風や台風のときに、すぐにしまえる物置やガレージがあるとよしずは使い勝手の良いものになると思います。
すだれとよしずの違いと使い分け方のコツ 体感温度はどちらが涼しい?まとめ
すだれとよしずの違いは、簡単に言うと、
- 吊り下げるのがすだれ
- 立てかけるのがよしず
です。
細く割った竹を使って作られたものが、すだれ。
葦をシュロの糸で編んだものがよしず。
すだれよりもよしずの方が大きく、重量もあります。
体感的には、よしずのほうが涼しく感じられます。
使い分けかたとしては、大きな窓や軒にはによしず、小さい窓にはすだれ、といった目安が一般的です。
わたしの友人の家では西向きに面したベランダに、よしずとすだれの両方を使っています。
日本伝統の遮光断熱材であり、そして見た目の涼しさも呼ぶすだれとよしず。
上手に使い分けて、暑い夏を乗り切っていきたいですね。