日本人はみんな大好き、お味噌汁。
朝は、熱々のお味噌汁とほっかほっかの白いご飯に焼き魚…
が、毎朝和食のおうちってどれくらいなんでしょうね。
パンを焼いてインスタントスープにお湯を注ぐだけでもバタバタしてる我が家では考えられない食卓です^^;
でも、夕食にはほぼ毎日お味噌汁はかかせません。
どんな野菜を入れてもおいいしく仕上がるのがお味噌汁の良いところ。
毎日飲んでも飽きない味にホッとします。
そんな、どこの家庭の冷蔵庫にもある身近な味噌の賞味期限が切れていたら…?
「“賞味期限”は少しくらい切れてもいいんだっけ…?」
「見たところ腐ってないようだけど…どうなんだろう?」
やっぱり不安にはなりますよね。
でも安心して大丈夫!
味噌って、賞味期限が切れていても食べることが出来るんです。
「何で?じゃ、何の為の賞味期限??」
「え、腐らないように冷蔵庫に入れてるんじゃないの?」
安心してもハテナがついてくる…
この記事では味噌の賞味期限や保存方法についての疑問を解説します。
味噌の賞味期限は切れても大丈夫?
そもそも賞味期限の定義ってなんでしょう?
賞味期限と似た名称で『消費期限』というのもあります。
賞味期限:品質が変わらずに、美味しく(ここがポイント!)食べられる期限
消費期限:安全に食べられる期限
味噌のパックに記載されているのは、必ずと言っていいほど『賞味期限』です。
つまり、
期限を過ぎたら品質が変わる可能性はあるけど、食べられないってわけではありません。
では、なぜ『消費期限』ではないのでしょうか?
それは、味噌は発酵食品で腐りにくいから。
昔々、戦国時代には兵士たちが長期的な戦の保存食として腰に巻いて持ち歩いていた事もあったそうです。
先人の知恵ってスゴイ!
大豆から味噌を作るという発想もさることながら、味噌が「保存にきく」とわかっていたのもスゴイですよね。
それではなぜこんなに味噌は長持ちするのか…?
それは味噌の製造段階で大量に投入される『塩』のおかげなんです。
塩が入ることによって菌類の栄養になってしまう水分が取り除かれ、菌類の繁殖が抑えられるというわけです。
この『塩』が他にもいい仕事をしてくれますが、それは後ほど…。
「ちょっと待って、塩が重要ってことは減塩味噌は…?」
そう、最近よく目にする『減塩味噌』や『だし入り味噌』。
使い勝手がいいので常備しているおうちも多いですよね。
ですが、『減塩味噌』や『だし入り味噌』は塩分が減量されていたり、みりんやかつお節など普通の味噌には入ってない調味料が加えられているので要注意。
『減塩味噌』や『だし入り味噌』はカビが繁殖しやすかったり、腐りやすいのです。
なので、これらは賞味期限内に使い切るのがベター。
期限後に使う際には、腐ってないかしっかり確認しましょう。
味噌は開封後どのくらい日持ちするの?
それでは、味噌パックを開封したあとはどのくらい日持ちするのでしょうか。
賞味期限を見ると、味噌によりますが概ね3か月から1年程度。
これは未開封・常温での保存を想定しています。
「開封後はお早めに~」なのですが、保存状態などにより変わってきます。
常温保存
味噌は冷蔵庫のない時代には常温保存もしてました。
今も売り場では常温で置かれていることも多いですよね。
ですが、開封後は品質の劣化を進めやすいので、オススメしません。
冷蔵保存
味噌の冷蔵保存は、市販のものだと通常数ヶ月です。
味噌によっては状態を見ながらですが、熟成させながら数年持つものもあります。
冷凍保存
意外かもですが、味噌は冷凍でも保存できます。
なぜかというと、これが先述した『塩』のいい仕事。
塩分濃度が高いとカチカチには凍らないのです。
そして発酵を進める酵母菌は眠った状態に出来る為、味噌の風味が失われません。
つまり、冷蔵保存より長持ちさせることができるというわけです。
「日持ち」というのを「そのままの味で」と言う意味に捉えるなら「賞味期限内に」となるのでしょうが
先ほどご紹介したように味噌は腐りにくい保存食。
開封後や賞味期限が切れていてもきちんと保存しておけば長期間食すことができます。
ちなみに、味噌の賞味期限は塩分濃度などによって違いがあるので個々の商品できちんと確認してみてくださいね。
例えば「減塩」の味噌なら当然塩分濃度が低くなるので賞味期限も比較的短めです。
味噌の上手な保存方法は?
まず、味噌を保存する上で、味噌に忍び寄る天敵をご紹介します。
味噌を保存するうえではまず敵のことを知り、適切な対処法を知りましょう。
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」
孫子の兵法にもありましたっけ。
天敵の一つめは「酸化」です。
空気(酸素)に触れると色んなものが酸化してしまいます。味噌も例外ではありません!
酸化は風味を損なう原因になります。
ちなみに、鉄のサビや私たちの老化も酸化が原因だったりしますしね。
酸化は人間にもあるのです…
というわけで、酸化は味噌の、というよりもあらゆるものの天敵としておきます。
次の天敵が「水分」。
高温多湿での保管はカビの発生の原因になります。
また、注意したいのは、味噌を濡れたお玉やスプーンなどで直接すくうこと。
結構やりがちですが、これだと味噌に水分を付着させてしまいます。
そして最後に「乾燥」。
とっておきの味噌を大切に保管していたのに、いざ使おうとしたときにパッリパリのカッチカチに…
※ちなみに酒か醤油を混ぜると復活させることもできます。
さてこのような天敵からお味噌を守るためにはどうしたらよいのでしょうか?
方法はいたってシンプル!
■ 準備するもの
・密閉出来る容器
・サランラップ
■ 保存の手順
① 味噌を密閉パックに入れる
↓
② 味噌の表面を覆うようにラップを被せる
↓
③ しっかりと蓋をする
↓
④ 冷蔵庫 or 冷凍室にイン!
たったこれだけで、酸素の侵入・湿気からのカビ防止・水分の蒸発などを防いでくれます。
味噌は保存の仕方で長持ちするし、熟成させることで風味も増します。
ですが、保存の方法を間違ってしまうと風味や旨みが損なわれたり、カビが生えたりして残念なことに。
毎日の食卓を飾ってくれる味噌、
特別な料理の引き立て役にもなる味噌。
味噌の熟成を楽しむのも一興ですね。
味噌の賞味期限は切れても大丈夫?開封後の日持ちはどのくらい? まとめ
味噌の賞味期限は基本的には切れても大丈夫。
明らかなカビなどがなければ食べても問題ありません。
味噌は開封後も長持ち!
でも、美味しさを保つには冷凍保存がベストです。
味噌を保存するポイントは空気に触れないように密閉すること。
酸化や湿気を防ぐことで美味しく食べることができます。
味噌汁、味噌炒め、味噌煮と様々な料理の味付けにもなる味噌は日本人の食卓の大事な立役者。
これからもたくさん活用して、充実した味噌ライフを送りたいですね。