内祝いとお返しの違いとは?
内祝いってどんな意味?
お返しとお祝い返しは違うの?
内祝いはいつ使う?
その疑問、解消します!
結婚、出産、新築祝いなどで
お祝いを頂いたらお礼をするのがマナー。
知っているようで知らない内祝いとお祝い返しの違いをお伝えします。
内祝いとお返しの違いとは?
知っているつもりで勘違いしているマナー。
大人になると、知らないでは済まされない場面に遭遇してしまうことがありますよね。
わたしは社会人になってからもしばらく、『内祝い』と『お返し』は同じものだと思っていました^^;
「同僚から結婚のお祝いいただいたから、お祝い返ししなきゃ」
「○○ちゃんちの赤ちゃん、内祝い届いてたよ」
「○○さん、退院したんだって。快気祝いいただいたわ」
誰でもこんなやり取りをしたことや、耳にしたことがあると思います。
日本の文化は、多くのお祝い事で品物や現金を贈る習慣がありますよね。
そして、それに対して、お礼をするのがマナーとされています。
やりとりの中で、使っている『内祝い』と『お返し』という言葉。
わたしは七五三のときに初めて、本来の『内祝い』を自分側ですることになり、内祝いとお返しの違いを知りました。
長年の勘違いに、ずいぶん衝撃を受けましたが、同時に解けた謎もありました。
以前親戚から、お祝いをあげていないのに内祝いが届いていたことです。
その時は新築のお祝いで、恥ずかしながら、
「え?もしかして催促っぽい?」
と考えてしまい、慌ててギフトの手配をしました。
でも、お祝いを渡していなくても、内祝いが届くのは自然なこと。
お祝い返しの『お返し』と『内祝い』は、そもそも意味が違うものだったんですね。
『内祝い』と『お返し』は、本来は全く別の意味を持つのです。
内祝いとはどんな意味?
内祝いというのは、
「内輪のお祝い」
のことです。
内祝いの「内」は「家」のこと。
内輪というのは、家族や親せきなどの身内や親しい人のことを指します。
つまり、内祝いは、
「身内の間でのお祝い」
我が家の慶事のお祝いのことです。
内祝いとは、何らかのおめでたい祝い事のあった家が、その喜びの気持のおすそ分けをするというものです。
元々の内祝いは、お祝い事があった家が、報告とあいさつを兼ねて、自発的に宴席を設けたり、贈り物をしていました。
「自分のうちにおめでたい事があったから、その喜びの気持ちを皆さまにもお分けし、一緒に喜び祝ってもらおう」
というのが内祝いの本来の意味です。
- 無事に子どもを出産した
- 結婚した
- 新築の家を建てた
- 病気が治った
上記のような内輪のお祝い事があったときには、そのお披露目も兼ねて記念になるような品物を贈ります。
「このたび、このような喜ばしい出来事があったことをご報告致します。今後ともよろしくお願いいたします。」
といった報告を兼ねてお祝いの品を贈ったり、宴席に招待することを『内祝い』と呼びます。
なので、品物を贈る場合は、お祝いをいただいた、いただかないに関係なく、一緒に喜んでいただきたい人に同じ品物を贈ります。
お祝いをいただいていない方にも贈ることも多くあるので、受け取った場合はお返しをします。
最近の内祝い事情
当事者が自主的にお世話になった方に贈るのが内祝い。
身内の間でのお祝いだった内祝いの相手は、身近な人や関係が深い人など、お世話になっている人に限られていました。
しかし、最近では、『お祝いをいただいたお返しの代わりに』という意味あいが強くなっており、その場合にも「内祝い」と書いて贈るケ-スも増えています。
内祝いはどんな時に贈るの?
結婚祝い、出産祝い、快気祝い、新築祝いなど、内輪のお祝いごとでは、お返しではなく「内祝い」として、記念の品物を贈ります。
結婚披露宴に招待しなかった人からお祝いをいただいた場合にも、「内祝い」としてお返しをします。
お返しとお祝い返しの意味と内祝い
お返しとは、文字通り、そのままの意味です。
お返しは「お祝い返し」とも言います。
- お祝いとして人から何かをしてもらった。
- 何らかの品をいただいた。
誰かに何かをしてもらった行為に対して、感謝の気持ちを込めた贈り物をすることを「お返し」・「お祝い返し」と言います。
お返しはあくまでお祝いしてくださった方への「お礼」の贈り物。
なので、お祝い返しの品は、言葉通り、お祝いをいただいて、初めて用意するものです。
「取引先から開店祝いをいただいた」
「親戚から子どもの進学祝いをもらった」
「退職祝いを部下からもらった」
誰かに何かをしてもらったら、お礼として何らかのお返しをする行為は、基本的なマナーです。
内祝いとは違って、お祝い金や贈りものをいただいた方にのみ、品物を贈ります。
お返しと内祝いが勘違いされる理由
お祝いをいただいても、お返しはいらないとされているケースがあります。
- 初節句
- 七五三
- 入園・入学祝い等
- 成人式
上記のような「子どもの成長に伴うお祝いごと」は、子どもに対していただいていると考え、経済力のない子供は、お返しをする必要はないという解釈をしているのです。
ですが、
『マナーとしてのお返しは不要だけど、「内祝い」として、お返しをするケース』
が一般的に普及しています。
このあたりが、内祝いとお返しが混同されてきた原因です。
「お返しは不要とわかっているけど、もらいっぱなしでは気が済まない。なので『内祝い』でお返しをする」
といった風潮が広まり、そもそもの内祝いの意味から外れてきているんですね。
「お返しとはこう言う意味」とか「内祝いとはこういう意味」とか、
言葉の意味はそれぞれにありますが、相手があっての贈り物です。
感謝の気持ちを伝えるために品物を贈るのですから、言葉の意味の解釈だけで線引きすると、かえって相手を混乱させることにもなりかねません。
ちょっと、ややこしいですよね。
どうするか迷った時は、両親や親戚の意見を聞いてみるのがおすすめです。
内祝いとお返しの違いとは何か?お祝い返しと内祝いの意味と使い分け まとめ
内祝いとお返しの違いは、簡単にいえば、
- 内祝い・・・お祝いをいただかなくても贈る
- お返し・・・お祝いをいただいたら贈る
『内祝い』と『お返し』は、本来は全く別の意味を持つものです。
当事者が自主的に、お世話になった方に贈るのが『内祝い』。
誰かに何かをしてもらった行為に対して、感謝の気持ちを込めた贈り物をすることを『お返し』、もしくは『お祝い返し』と言います。
最近の『内祝い』は、お祝いをいただいたお返しの代わりにという意味あいが強くなっており、その場合にも『内祝い』と書いて贈るケ-スも増えています。
内祝いの捉え方は、その地域ごとの習慣や、そのご家庭の伝統などでも違いがあります。
中には過去のわたしのように
「内祝いはお祝いの催促?」
と捉えられる場合もないとはいえません。
どうするか迷った時は、両親や親戚の意見を聞いてみるのがおすすめです。
事前にリサーチして、失礼にあたらないよう気をつけましょう。
内祝いとお返しの違いと意味を知った上で、臨機応変に対応できるといいですね。
◇ お祝いの話題 こちらもどうぞ
・内のしと外のしの違いでわかる熨斗のマナー迷った時の使い分け方は?