受験に備えてインフルエンザの予防接種は受けるべき?
受験生がワクチンを打つ意味は?
最適なタイミングは?
その疑問、解消します!
重要なのは「いつ予防接種をするか?」。
体調管理も含めた万全の受験対策のために、
ベストな接種時期の計算の仕方もお伝えします。
受験に備えて受けておきたいインフルエンザ予防接種
冬本番、年が明けると共に受験シーズンの幕開けです。
これまでの勉強の成果を発揮するためにも、体調管理は欠かせませんよね。
特に注意したいのがインフルエンザ。
受験シーズンの1月から3月にかけて、毎年のごとく大流行するのがインフルエンザです。
国の『学校保健法』には、インフルエンザの出席停止期間が設けられています。
それによると、インフルエンザによる出席停止期間は、
『発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日を経過するまでで、幼児であっては、かつ解熱した後3日を経過するまで』
となっています。
具体的にいうと、
「発熱の症状が現れた日、もしくはお医者さんがインフルエンザと診断した日の翌日から、最低5日間は登校(登園)停止」
に加えて、
「熱が下がった日の翌日から2日間(幼児は3日間)は休まなければいけない」
ということです。
小学生以上のケースだと、インフルエンザと診断された翌日から4日目に熱が下がったとすると、そこから2日間は休まなければならないので、合計で7日間の登校停止となってしまいます。
◇ インフルエンザの日数の数え方について詳しくはこちら。
インフルエンザ発症後の外出が禁止の理由と大人と子供の出席停止期間
受験日もさることながら、試験の追い込み時期に1週間の自宅静養となると痛いですよね。
わたしも受験期のインフルエンザの経験があるのですが、かなり辛いものがありました。
インフルエンザにかかると、高熱や関節痛、激しい頭痛があったりで勉強どころではありません。
また、せっかく受験に向けて調整してきた生活リズムも狂ってしまいます。
症状が治まっても、感染の恐れがあるため外出禁止だったので、申し込んでいた模試も欠席。
週末に受ける予定だった2つの模試代がパーになりました。
追い込みの時期に学校にも塾にも行けないので、精神的にも焦ってしまい、心身ともに結構なダメージを受けたのを覚えています。
自分の経験から、受験生がインフルエンザに負けないためには、予防接種を受けておく方がよいのではないかと、わたしは思っています。
インフルエンザの予防接種を受ける意味
インフルエンザの場合、予防接種を受けたからといって100%発症を防げるというわけではありません。
実際、わたし自身もインフルエンザのワクチンを打っていたにもかかわらずインフルエンザを発症したことがあります。
1月のある日。
朝起きてから鼻水がひどく、頭も重くなってきたのでかかりつけの耳鼻科に行きました。
もともと鼻が弱いので、副鼻腔炎の始まりかと思っていました。
熱は平熱より高い程度でしたが、診断キッドですぐにインフルエンザと判明。
自分ではインフルエンザなど全く想像していなかったのでびっくり。
その耳鼻科で、前年の12月にインフルエンザの予防接種を受けていたので、お医者さんに
「ワクチン、打ってるのに発症?」
とたずねると、
「予防接種をしていたので、こんなに軽く済んだんですよ」
とのこと。
高熱も関節痛もなかったのはそのせいなのかと、帰宅後に検索してみました。
すると、
『予防接種をしていれば、たとえインフルエンザを発症したとしても、熱が早めに下がるなど軽症で済む』
といった記述が多くありました。
確かに、インフルエンザと診断されても寝たきりでというわけでもなく、机に向かってパソコンを使える程度の症状です。
処方された薬を飲み、翌日から5日間は外出を控えましたが、以前味わったインフルエンザの辛さとは雲泥の差でした。
インフルエンザ予防接種を受験生が受ける意味
インフルエンザにかかると辛いことや、周りに感染させてしまうことは、インフルエンザ経験がなくてもよく知られていますよね。
インフルエンザが猛威を奮う時期の受験生は、ただでさえ、受験のプレッシャーと戦っています。
「インフルエンザはワクチンを打っているから大丈夫」
と思えるだけで、随分ストレスから解放されるのではないでしょうか。
学校、塾、通学電車など、受験生はいつも人混みにさらされています。
病気の不安は消し去ることは出来ませんが、インフルエンザの予防接種をすることで、インフルエンザへの不安は小さくすることはできます。
そして、わたしの経験から言うと、たとえインフルエンザに感染したとしても、早めに受験モードに復帰できるのではと思います。
受験生のインフルエンザ予防接種で最適なタイミングは?
インフルエンザの予防接種をしたからといって、すぐにインフルエンザにかからなくなるという訳ではありません。
身体の中でしっかりとした免疫の抗体ができるまでには、ある程度の時間がかかります。
インフルエンザの予防接種の仕組み
インフルエンザにかかわらず、さまざまな感染症のワクチンがあります。
ワクチンを接種することで、そのワクチンが対応する感染症にかからなくなると思われがちですが、正確には少し違います。
そのワクチンが対応する感染症にかかりにくくなる、かかっても症状が軽くて済む、というふうに考えるのが正しいんですね。
予防接種のワクチンというのは、いわば、軽い罹患状態を強制的に起こして体に記憶させ、本当の感染症がやってきたらその記憶を元にブロックするという仕組みになっています。
インフルエンザの予防接種というのは、わざとウイルス(無害)を体内に入れること(軽い罹患状態にする)で、免疫力を働かせて抗体を作らせています。
あらかじめ抗体を作らせておくことで、インフルエンザが流行する時期に感染するリスクを下げ、重症化しないようにする、というのがインフルエンザ予防接種の仕組みです。
抗体というのは、体内に入ってきた病原体に対して攻撃をすると同時に記憶する機能。
この抗体が身体の中にできるまでには、ある程度の時間がかかるのです。
インフルエンザの予防接種を受けるタイミング
抗体が身体の中にできるまでの時間は諸説ありますが、一般的には半月、2週間ほどかかるとされています。
そして、この抗体はずっと持続するものではありません。
実はインフルエンザワクチンの持続率は、3ヵ月ほどだとも言われます。
そうなると、
「いつ予防接種をするか?」
が重要なポイントになってきますよね。
インフルエンザワクチンは2回受ける?
インフルエンザ予防接種のワクチンは、1シーズンで2回受けることができます。
基本的に子どもと高齢者は成人と比べて免疫力が低い傾向があるので、予防接種の回数を増やし、2回受けることを推奨されています。
免疫力が高いとされている中高生の場合は2回受けることは少ないのですが、受験生の場合は2回受けるのがおすすめです。
上述のように、体内で抗体が出来るまでの時間は、約2週間ほど。
毎年、インフルエンザの患者が出始めるのは11月からで、流行が始まるのは12月からです。
また、1回目と2回目の接種の間には2~4週間の期間を空ける必要があるとされています。
なので、1回目の予防接種は11月に受けるのが良いと思われます。
上述のように、インフルエンザワクチンの持続率は、3ヵ月ほどだと言われています。
そうなると、インフルエンザ流行のピークである1月・2月頃になると効果が薄れてしまう可能性があります。
そこで、予防率をさらに高めるために、1月にもう一度接種します。
1月に予防接種をすることができれば、3月にある国公立大学後期入試まで抗体を持続させることができます。
上記は二次試験まである大学受験を想定していますが、中学受験、高校受験、私大受験などでは日程も変わってきますよね。
- 受験日程の2ヶ月前に1回目の予防接種
- その1ヶ月後に2回めの予防接種
目安としては、上記のサイクルがわかりやすいと思います。
たとえば、1月に受験があるのであれば、
11月上旬に1回目 ⇒ 12月上旬に2回目
といったサイクルです。
2回受ける場合は、インフルエンザの予防接種をする際に、お医者さんに相談して、最適なサイクルを教えてもらうといいですね。
インフルエンザ予防防接種の副作用は?
予防接種には副作用がある、というイメージがある場合も多いかと思います。
残念ながらインフルエンザの予防接種に副作用がないとは言い切れません。
友人の小学生の子どもも、毎回接種後は少し赤みが出て痒くなるといってますが、翌日には落ち着くそうです。
インフルエンザワクチンの場合、比較的頻度が高い副反応としては、接種した部位(局所)の発赤(赤み)・腫脹(腫れ)、疼痛(痛み)などがあげられます。
このあたりは、予防接種を受ける側の体質もあるので、予防接種を行うお医者さんに伺ってみてくださいね。
受験に備えインフルエンザの予防接種を受ける意味と最適なタイミング まとめ
受験を乗り越えるためには、勉強はもちろん大切ですが、実力を発揮するためには体調管理が重要です。
インフルエンザは受験生にとって、1番大切な時期に流行する厄介な感染症。
インフルエンザにかかってしまうと身体にダメージがあるだけではなく、
症状が回復しても、外出禁止の期間があります。
受験期ラストスパートの時期にはこたえますね。
受験期に感染予防のためにインフルエンザワクチンを打つことは、
「自分は大丈夫、もし発症しても軽くて済む」
という安心感にもつながるのではないでしょうか。
受験に後悔を残さないためにも、出来る限りの健康管理を心がけたいものですね。