大晦日に年越しそばを食べる理由8説うどんじゃダメないわれは由来に

大晦日に年越しそばを食べる理由の有力8説をご紹介!

どうしてそばなの?

うどんやそうめんじゃダメなの?

その疑問、解消します!

「年越しそばは縁起がいい」と言われる由来、

そばのどこがどんな風に縁起がいいのか、

いわれも含めてわかりやすくお伝えします。

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大晦日に年越しそばを食べる由来は?

脱サラで蕎麦屋をやっている友人がいます。

高校生の頃から、家でそばを打っては友人たちに振る舞っていたんですが、
好きが高じて、十数年前ついに蕎麦屋のご主人となりました。

以降、我が家の年越しそばは彼の店のそばになっているんですが、彼いわく、昔は年末だけじゃなく毎月の月末もそばを食べる慣わしがあったというのです。

毎月食べる晦日そばと年越しそば

12月31日は大晦日(おおみそか)。

江戸時代には、毎月の最後の日を晦日(みそか)といいました。

大晦日は晦日のうち、一年最後の日になるので大晦日といいます。

当時は、毎月の月末最終日となる晦日にもそばを食べる習慣があり、「晦日そば」と呼ばれていました。

晦日そばの始まりは、月末は商家が集金や棚卸しで忙しく、そばの出前をとって使用人の労をねぎらったことにあるようです。

江戸から明治になり新暦になると、毎月の最後の日を晦日という言い方が廃れ、年末の12月31日だけを大晦日というようになります。

それに伴って、そばを食べる晦日も、だんだん年末の大晦日だけになっていきます。

やがて毎月の月末に食べる晦日そばの習慣はなくなって、残ったのが12月31日の大晦日にそばを食べる慣わし。

この日は元旦の前日であることから、「年越しそば」となったと言われています。

ちなみに、江戸時代に年越しそばというと、節分に食べるそばの事を指していました。

江戸時代は旧暦。

立春から新年が始まるという当時の考え方からすると、その前日である節分の日が、年越しの日に当たるわけです。

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大晦日に年越しそばを食べる理由8説

子どもの頃は、そばよりもうどんが好きで、親から、

 
年越しそばは縁起ものだから食べなさい
 

と言われても、

どこがどう縁起がいいのか、いつもわからないまま食べていました。

大晦日に年越しそばを食べる慣わしは江戸時代からあったといいます。

江戸時代の麺類には、そばの他にもうどんもそうめんもありました。

どうしておめでたい新年を迎える前日に、うどんやそうめんではなく、そばを食べることになっていったのでしょう。

大晦日に年越しそばを食べるいわれには諸説あります。

有力と思われる8つの説をご紹介しますね。

1. 長寿祈願

そばは長く伸びるので延命長寿や身代が細く長くのびるようにと願う、そばの形からきたという説です。

 
新しい年も、長く細く細やかに生きられますように
 

と、「延命長寿」「家運長命」を願い、縁起を担いで食べるようになったというもの。

「寿命そば」「のびそば」などとも言われます。

地域によってはそばに限らず、細長いものならなんでもいいという所もあります。

この縁起かつぎは、引越しそばの「末永く宜しく」という意味にも通じます。

2. そばにいたい

昔から日本人は語呂合わせが大好きです。

ダジャレのようですが、そばの長さとそばにかけて、

 
末永くそばにいたい
 

という気持ちを新年に願って食べたとも言われています。

上述した引越しそばの由来には「末永く宜しく」に加えて、

 
「おそばに来たのでよろしくお願いします」
 

といった意味合いもあるとか。

3. お金が集まる縁起もの

江戸時代の金細工職人が散らかった金粉を集めるために使っていたのがそば粉。

職人たちは仕事納めの時に、そば粉を練った団子で飛び散った金粉を拾い集めていました。

そのそば団子を、水の入ったタライに浸けると、そば粉が解けて金粉がタライの底にたまるという仕組みです。

そこから、そばが「金を集める」「金が貯まる」「金運を呼ぶ」という意味合いが生まれ、新年の金運向上のために縁起物として食べられるようになったという説です。

4. 災厄を切り捨てる

そばは他の麺類に比べて、打っている時も茹でている時も切れやすい食べ物です。

その特徴から、

 
一年の苦労や災厄を切り捨てたい
 

と願ったというものです。

「縁切りそば」「年切りそば」という呼び方もあります。

借金を打ち切る意味で、「借銭切り」「勘定そば」という言い方もあり、その場合は必ず残さずに食べなければいけないとされています。

5. 健康のご利益

そばという植物は丈夫で、雨や風で弱っても、日光をあびるとグイと起き上がります。

そのたくましさにあやかって、健康や病気の回復を願い食べるようになったといいます。

6. 運が向く世直しそば

鎌倉時代、博多の承天時(福岡市)では、年を越せない貧しい町人たちに「世直しそば」として、そば餅を振る舞いました。

すると、その翌年から皆に運が向いてきたという言い伝えがあります。

そこから、大晦日に「運そば」を食べる慣わしになりました。

「運気そば」「福そば」とも呼ばれます。

7. 無事息災のお祝い

無事息災というのは、病気や災いなど、心配事がなく、平穏に暮らしていること。

何事もなく元気に穏やかに暮らすことを無事息災というんですね。

室町時代、増淵民部という長者が、大晦日に無事息災を祝って

 
「世の中にめでたいものは蕎麦の種花咲みのりみかどおさまる」
 

と歌い、そばがきを食べたのが年越しそばの始まりといわれています。

8. 1年間の汚れを落とす

そばの実を取った後にはそば殻が残ります。

そば殻は枕にも使われますが、このそば殻を焼いた灰は汚れ落ちにとても
効果があります。

このことから、1年間の汚れを落とすといった意味で食べられたとも言われています。

また、「本朝食鑑」という江戸時代の書物に、

 
「蕎麦は気を降ろし腸を寛し、能く腸胃の滓穢積滞を練る」
 

とあるため、

新陳代謝によって体内を清浄にして新年を迎えるという、そばの効能を期待したという説もあります。

いずれにしても、汚れを落とすお清めの意味合いがありますね。

大晦日に年越しそばを食べるいわれのまとめ

江戸時代、毎月の月末最終日に食べる晦日そばは、商家を中心に広まりました。

その晦日そばの風習が残ったのが12月31日大晦日の年越しそば。

大晦日に年越しそばを食べる理由は諸説あります。

有力と思われる8つの説は以下のとおり。

  • 長寿祈願
  • そばにいたい
  • お金が集まる縁起もの
  • 災厄を切り捨てる
  • 健康のご利益
  • 運が向く世直しそば
  • 無事息災のお祝い
  • 1年間の汚れを落とす

どのいわれも、ポジティブなものばかりですね。

今年の年越しそばは、新年に向けた縁起担ぎを意識して召し上がってみてはいかがでしょうか。

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