クリスマスにケーキを食べる理由は?
いつ食べるのが正しいの?
定番のケーキはなぜいちごと生クリーム?
その疑問、解消します!
クリスマスケーキにはどんな意味があるのか、
いちごと生クリームで作られるようになった由縁も含めて、
わかりやすくお伝えします。
クリスマスにケーキを食べる理由はあるの?
クリスマスのデザートといえばクリスマスケーキですね。
クリスマスケーキの定番はいちご&生クリームを使ったホールケーキ。
スポンジケーキに生クリームを塗り、その上に砂糖細工のサンタクロースやクリスマスツリー、いちごやチョコレートを飾りつけたものが載っていて、まるでおとぎ話のワンシーンのようです。
最近はチョコレートを使ったノエルタイプなど、クリスマスケーキにもいろいろなバリエーションがありますが、不動の人気はやっぱりいちご&生クリームを使ったホールケーキです。
ところで、なぜクリスマスにケーキを食べるのか考えたことはありますか?
元々はイエス・キリストの生誕の日でもあるクリスマスを祝って食べるバースデーケーキがクリスマスケーキの由来と言われています。
クリスマスケーキは日本の他にも、アメリカ・イギリス・アイルランド・ドイツ・フィリピン・韓国など、沢山の国で親しまれています。
日本ではバースデーケーキのように、ろうそくがついているものもありますが、ヨーロッパのクリスマスケーキではろうそくは見かけません。
昨年、予約購入したクリスマスケーキにはサンタクロースとトナカイのろうそくがついていて、アメリカ人の友人が「アメージング!」と驚いていました。
クリスマスケーキはいつ食べる?
クリスマスケーキがイエス・キリストのバースデーケーキという意味でいえば、イエス・キリストの生誕の日とされているクリスマスの12月25日に食べるのがよいのかもですが、海外では12月24日の夜から25日にかけてクリスマスを楽しむのが一般的です。
日本の場合も、クリスマス当日ではなく、イブの晩から食べることも多いようです。
天皇誕生日が12月23日で祝日ということもあり、家族が揃ったタイミングで、23日から食べ始めるという人も結構います。
大きさにもよりますが、ホールケーキの場合は一晩で食べきれないこともありますよね。
クリスマスケーキを2日かけて食べるおうちも多くあります。
実際、クリスマスケーキをいつ食べるのが正しいのか、という決まりごとはありません。
いつクリスマスケーキを食べても全然OK、全く問題ないのです。
12月25日当日になると、クリスマスケーキのディスカウントが始まるので、そのタイミングでクリスマスケーキを買う人もたくさんいます。
わたしの周りの甘党たちは、24日は自分たちの好きなケーキを予約して購入し、25日はお店で割引されているケーキを購入して食べています。
我が家もここ数年はインターネットでクリスマスケーキを予約しているのですが、デパ地下で美味しそうなケーキを見るとついつい購入してしまいます。
あたりまえですがクリスマスケーキは期間限定なので、今しか食べられないと思うと買っちゃうんですよね。
結果、「食べてみたい」 → 「食べ残すともったいない」になり、12月23日・24日・25日と、連日色々なケーキを食べています(笑)
3日間違ったクリスマスケーキを味わうのも、お財布と体重が気にならなければ楽しいものですよ^^
クリスマスケーキはなぜいちごと生クリーム?
日本にはクリスチャンが少ないのに、なぜケーキを食べて祝うのか外国人にとっては理解し難いという話をよく聞きます。
クリスチャンのアメリカ人の友人は、はじめて青山通りのクリスマス・イルミネーションを見た時に、
「日本人はクリスマスをこんなに祝うんだ?!」
と衝撃を受け、その上、無宗教の日本人の同僚たちがリスマスケーキを予約する話にビックリしたと言ってました(笑)。
日本のクリスマスケーキの定番といえば、前述のようにいちごと生クリームを使ったものですが、いちごのショートケーキを日本で創案したのは、不二家創業者の藤井林右衛門氏と言われています。
この藤井林右衛門氏が創り出したいちごのショートケーキが現代のクリスマスケーキのもと。
日本のクリスマスケーキは不二家のマーケティングによって定番人気になったというのは菓子業界的にはかなりよく知られた話です。
大正元年、アメリカに修行に渡った藤井林右衛門氏が出会ったのは生クリームといちごをスコーンで挟んだ「ストロベリー・ショートケイク」でした。
帰国した藤井林右衛門氏は、スコーンを日本人好みのやわらかいスポンジに変え、いちごのショートケーキに改良します。
そして1922年(大正11年)、クリスマスケーキとしてこのいちごのショートケーキを含めたクリスマス仕様のケーキ販売を開始。
あいだに第2次大戦をはさむので、クリスマスにケーキを食べる習慣が広まったのは、終戦からようやく徐々に世の中が落ち着き、乳製品や砂糖の価格統制が解かれた1950年ごろからだと言われています。
進駐軍の影響もあり、人々にクリスマス文化が浸透したことを踏んだ藤井林右衛門氏は1952年、クリスマスのイベントセールを行います。
洋菓子店の軒先などで、サンタクロース姿の店員がケーキを売りさばいたのです。
そのときに売られていたのはいちごと生クリームのホールケーキではなく、バタークリームのケーキでした。
当時はケーキといえば、常温でも日持ちするバタークリームを使うのが当たり前。
1955年(昭和30年)頃には関東、関西、名古屋合わせて50店舗でクリスマスケーキが販売され、不二家店舗の拡大と同時にクリスマスケーキも普及していきました。
1960年に入ると消費者のあいだに冷蔵庫が一気に普及します。
そうなると、保存が難しかった生クリームも使われていきます。
一方、1959年ごろからはいちごのハウス栽培が普及し始めます。
これによって、夏の果物で傷みやすいとされていたいちごがクリスマスシーズンでも流通することになります。
生産者側が「冬にもいちごを食べよう」という一大キャンペーンを展開していくのは、クリスマスケーキ業界としてもタイミング的にも好都合だったのです。
クリスマスケーキの仕掛け人は不二家創業者の藤井林右衛門氏ですが、その後の流れを見ると、いちごや生クリームなどの材料の供給側の背景も絡んで現在に至ってるんですね。
イチゴと生クリームはめでたい?
いちごは赤、生クリームは白。
砂糖細工のサンタクロースは赤い衣装に白いヒゲ。
クリスマスケーキは、赤と白の二色を基調にしてますよね。
元々日本人は赤と白の日の丸や紅白饅頭、紅組白組など紅白に馴染みのある人種です。
いちごと生クリームのケーキは、おめでたい意味のある『紅白』を使っていることも、クリスマスケーキが日本人に好まれる理由とも言われています。
クリスマスにケーキを食べる理由のまとめ
クリスマスにケーキを食べるのは、元々はイエス・キリストの生誕の日でもあるクリスマスを祝って食べるバースデーケーキが由来と言われています。
クリスマスケーキをいつ食べるのが正しいのか、という決まりごとはありません。
いつ食べても全然OKですよ。
日本のクリスマスケーキは不二家のマーケティングによって定番人気になったというのは菓子業界的にはかなりよく知られた話です。
また、クリスマスケーキのいちごの赤、生クリームの白が日本人に馴染みのある紅白ということから、クリスマスケーキが日本人に好まれる理由のひとつともいわれています。
見た目もおめでたいクリスマスケーキ、今年はより味わい深いものになりそうです。
楽しいクリスマスになりますように!