ハムって何の肉?
ボンレスハムとロースハムの違いは?
味やカロリーに違いはある?
ハム1枚あたり何グラム?
その疑問、解消します!
食卓に馴染みのあるハム、
製法は同じでも種類はさまざま。
ハムの特徴によるおすすめの食べ方も含め、
わかりやすくお伝えします。
ハムの肉の種類は?
時々むしょうにハムエッグが食べたくなります。
ハムはコンビニでも売っていますが、コンビニのハムはロースハムがほとんど。
わたしの好きなハムはボンレスハム。
お気に入りのメーカーのものは、ちょっと遠くのスーパーに行かなければ売っていないのですが、ハムエッグ食べたさに、わざわざバスに乗って買いに出かけます。
大きなかたまりで買ってくるので、悪くなる前に使い切ろうと、ハムエッグのみならず、サラダのトッピング・サンドイッチ・パスタの具材・スープの出し、などなど、さまざまな場面でハムが登場することになります。
食卓に並べて当たり前のように食べているハムですが、身近にある食材のわりに、材料や種類についてはあまり知られていない気がします。
ハムとは何で出来てるの?
ハムは英語で「Ham」。
主な意味は、「ハム、豚のもも、豚のもも肉、(尻を含めて)ももの後ろ側」
辞書には、「豚肉加工食品の一種。豚のもも肉の塩漬けを燻製にしたもの」などとあります。
本来、ハムとは「豚のもも肉」の加工品です。
伝統的なハムは「骨付きのもも肉を加工したもの」。
ハムは加工の仕方によって色々種類があります。
日本では、もも肉ではなく他の部位の肉塊であっても、大きな形のまま加工したものをハムと呼ぶことがありますね。
骨付きの豚もも肉を使った「骨付きハム」、骨を抜いた豚もも肉を使った「ボンレスハム」、豚ロース肉を使用した「ロースハム」、豚肩肉を使用した「ショルダーハム」、バラ肉を巻いて造った「ベリーハム」、加熱しない「生ハム」など、部位や製法の違いによって色々な種類のハムがあります。
このように本来の豚のもも肉を使ったハムとは異なるものでも、○○ハムと呼ばれています。
これらと区別するために、もも肉を使ったハムを「ももハム」と呼ぶこともあります。
また、近頃は「鶏ハム」など、他の食肉を使ったものもハムと呼んだりしていますが、正確にはハム類、ハム類似食品となります。
ヨーロッパでは、通常「ハム」といえば、生ハムなどの非加熱のものが多く、加熱したハムは少ないと言われています。
ボンレスハムとロースハムの違いは?
スーパーなどのハムの売り場に行くと、さまざまなハムが売られていますが、必ず定番で並べられているのはボンレスハムとロースハムです。
我が家はボンレスハムが人気なんですが、実家はロースハム派。
お中元・お歳暮などのギフトパックを見ると両方入っているもの、ボンレスハムかロースハムのどちらかが入っているもの、ベーコンなどと詰め合わせになっているものなどがありますね。
ボンレスハムとロースハムは料理によって使い分けると、それぞれの味が引き立つので、特徴を知って使うのがおすすめです。
ボンレスハムとロースハムの決定的な違い
ボンレスハム、ロースハムは、いずれも豚肉を塊のまま塩漬けして、燻煙、加熱した加工食品です。
ボンレスハムとロースハムの違いは、簡単に言うと、
- ボンレスハム:豚もも肉のみ使用
- ロースハム:豚ロース肉のみ使用
この原材料の違いです。
JAS規格では、もっと細かく定義されています。
たとえばボンレスハムの場合は骨抜き工程が含まれていたり、分割した肉の整形も含まれていたり、などといった違いもあります。
ボンレスハムとは?
ボンレスハムのボンは、「骨(bone)」という意味です。
ボンレスハムのレスは「ない(less)」
つまり、「ボンレス(boneless)ハム」とは、豚のもも肉の骨の付いていないハムのこと。
ちなみに骨の付いているハムを「ボンイン(bone in)ハム」と呼びます。
それに対して、骨が「レス」(ない)状態がボンレスハム。
日本では骨付きのハムよりも骨を取り除いたボンレスハムが主流でね。
骨の付いてないハムはたくさんありますが、ボンレスハムと呼ぶことができるハムは、
『豚のもも肉のかたまりを塩や香辛料で付け込み、乾燥させて燻製にしたもの』
に限定されています。
ロースハムとは?
ボンレスハムに並んでロースハムはよく聞くハムの名称ですよね。
ロースハムは、豚のロース肉を使っています。
ロース肉とは『背中の肉』のことで、英語の “ham” は、本来豚のもも肉を指す単語です。
なので、「ロースハム」は英語圏では通じない和製英語なんです。
ロースハムは豚のロース肉をかたまりのまま塩や香辛料で付け込み、腸の代わりになる同質の繊維質でつくられたもので包装して(ケーシング)、形を整え、煙でいぶり加熱したハムです。
このロースハム、実は日本在住のドイツ人実業家アウグスト・ローマイヤー氏によって1921年に考案された日本発祥のハムなのです。
上述の、英語圏では通じない和製英語が出来た由来です。
海外ではロインハム(ロインはロース肉のこと)、またはロールドハム(肉を丸く巻いたハムの意)と呼ばれているようです。
ボンレスハムとロースハムのカロリーと味の違い
ハムのカロリーは、やはり脂の多いものの方が高くなります。
一般的にハム100gあたりのカロリーは、
- ボンレスハム:118kcal
- ロースハム:196kcal
といわれています。
ハム 1 枚で何グラム何カロリーある?
ハム1枚が約20gとすると、
- ボンレスハム:24kcal
- ロースハム:39kcal
脂肪の多いロースハムは、ボンレスハムに比べておよそ倍のカロリーがあります。
ボンレスハムは、豚のもも肉で作ったハムなので栄養成分は、高たんぱくで低脂肪。
ちなみにボンレスハムはカロリーが低いだけでなく、ロースハムよりもビタミンB1を多く含みます。
ビタミンB1は糖質を分解する酵素を助け、エネルギーに変えてくれるビタミンです。
ボンレスハムとロースハムの味の違いは?
個人的には、ボンレスハムは肉そのものの旨みを、ロースハムは脂の旨みを楽しむ、といった使い分けをしています。
ボンレスハムは赤身が多い豚のもも肉のかたまりを使って作られているので、脂肪が少なく、味はあっさりとして脂っこさはありません。
対してロースハムのロース肉は、肉のきめが細かく適度に脂を含んでいる部位なので、ボンレスハムと比べると、色も白くピンク色をしていますが、色が白いわりに旨みがあり柔らかいのが特徴です。
■ ボンレスハムの食べ方
ボンレスハムは、あまり手を加えず、そのままスライスしたり、さっと炙る程度にして食べるのがおすすめです。
ボンレスハムはどちらかというと、冷製料理(サラダやオードブル、サンドイッチ)などに向いています。
野菜やその他の食材と一緒にサラダにしたり、カナッペの材料にも合います。
冷やし中華や冷静パスタの具材としても重宝します。
加熱すると味が落ちるいうわけではありませんが、あっさりとした味わいはそのまま食べる方がおすすめです。
■ ロースハムの食べ方
ロースハムは、熱を加えて脂の甘味を引き出したほうがより美味しく食べられます。
肉感が強いのでハムステーキや炒め物など、温製料理にするとより美味しくいただけます。
我が家では衣をつけたハムカツが人気です。
ロースハムは冷やすと脂が固まって食感が悪くなるので、そのまま食べるなら、少し前に冷蔵庫から出しておくのがおすすめです。
ボンレスハムとロースハムの違い!ハム1枚は何グラムで何カロリー? まとめ
ボンレスハムとロースハム、見た目は似たような二種類のハムですが、原材料が違えば、カロリーや食感、味わいも違います。
ハム100gあたりのカロリーは、
- ボンレスハム:118kcal
- ロースハム:196kcal
ハム1枚約20グラムとすると、
- ボンレスハム:24kcal
- ロースハム:39kcal
となります。
そのまま使っておいしいあっさりもも肉のボンレスハムは、いろいろな冷製料理のアクセントになります。
脂の多いロースハムは、厚めにカットしてぜひステーキやハムカツを試してみてください。
ふたつのハムを使い分けて、機会があれば食べ比べをするのも楽しいですよ。
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