お歳暮にハムを贈るのはなぜ?
どんな由来があるの?
他にも食品はあるのにハムが定番ギフトになる理由は?
その疑問、解消します!
ハムが高級品とされた歴史と背景、
ハムの特徴と利便性、
ギフトとしてのハムのメリットも含めて、
わかりやすくお伝えします。
お歳暮にハムを贈るのはなぜ?
昔から日本では、年の暮れにお世話になった人へ感謝の気持ちをこめて贈り物をする『お歳暮』の習慣があります。
以前は、お歳暮は会社の上司や取引先、親戚、仲人さんなどに送るのが一般的でしたが、
近頃では家族や友人といった、身近な親しい人たちにお歳暮を贈るケースも増えてきました。
最近はお歳暮のバリエーションも増え、定番のハムやビール、お肉をはじめ、名店のスイーツなど趣向をこらした商品で賑わっていますね。
そんな中でも、お歳暮の時期が近づいてくると、テレビのCMや広告などでよく見かけるのが『ハム』です。
「お歳暮の贈り物といえばハム」
というイメージは多くの人が持っているのではないでしょうか。
わたしも、お歳暮の品が決まらず迷いに迷った時は、ハムにしています。
ハムはお歳暮のランキングでも毎回上位になる人気商品で、スイーツや飲料と並ぶお歳暮ギフトの定番中の定番です。
なぜ、数ある食品の中でもお歳暮ギフトにハムが選ばれるのでしょう。
それには6つの理由があります。
1. 「ハムは高級品」というイメージ
2. 使い勝手が良くすぐに食べられる
3. 賞味期限が長く保存がきく
4. バリエーションが豊富
5. 子供から大人まで喜ぶ
6. お歳暮のCM効果
それぞれの理由をひとつひとつお伝えしますね。
ハムは高級品というイメージ
ハムがギフトに選ばれるようになった大きな要因は、
「ハムは高級品」
というイメージが昔から根強かったことにあります。
実際、大切な人に贈るギフト用の高級ハムは、ある程度のお値段がしますし、家庭用の食材として使うハムとは一線を画していますよね。
お値段は別として、「ハムは高級品」というのはハムの歴史にも由来しています。
日本でハムが誕生したのは1872年(明治5年)。
明治時代の実業家、松田雅典(まつだまさのり)氏が長崎でハムを製造して、
明治天皇が長崎においでになった時に、自家製ハムを献上したと伝えられています。
このことから、
「ハムは天皇に献上するほどの高級品」
という印象がついたと言われています。
確かに当時のハムは高価な食品で、
高級ホテルでオードブルに出て来るようなもので、1921年(大正10年)の記録ではハム1本が米一俵と同じ値段。
その金額は、公務員の初任給の1/3に相当していたといいます。
もともとハムやソーセージ、ベーコンが日本へ伝わったのは幕末の頃で、オランダ人から長崎に伝わり、そこで生産されるようになったという経緯がありました。
ハムは日本で製造されるようになっても、明治・大正・昭和の太平洋戦争直後までは、外国人と比較的裕福な日本人を対象に生産・販売されているものでした。
ハムが一般庶民の食卓に上るのは、戦後です。
戦後といっても日本経済が高度成長期に入ってからで、1957年(昭和30年)以降に一般消費者にも普及していき、今日に至ります。
このようなハムの歴史的な背景も、「ハムは高級品」というイメージが定着し
た由縁です。
使い勝手が良くすぐに食べられる
ハムは生肉と違って手軽に使えて大変便利な加工肉製品です。
開封してカットすればすぐに使えるので、
「手間をかけずに食べられる」
というのはもらう側としては嬉しいですよね。
加熱なしでそのままでも食べられますし、調理の時もカットするだけで済みます。
料理に使う場合も、魚や肉などの生鮮食品は調理に手間がかかりますが、加工品であるハムは簡単な調理で済むので助かります。
サラダなどのトッピングが欲しい時にも、冷蔵庫から取り出してサッと使えるのは便利です。
ハムは切り分けてからそのまま食卓に出せるので、一人暮らしの相手にも贈りやすいお歳暮です。
贈る相手の家庭状況にほとんど左右されないのも、お歳暮のギフトにハムが選ばれる由縁です。
賞味期限が長く保存がきく
ハムは豚肉を塩漬けにしてから、くん製やお湯で茹でた加工品なので、生肉と比べると賞味期限が長いため保存に便利です。
賞味期限とは、未開封の状態で「表示されている正しい方法で保存した場合」に美味しく食べられる期間のこと。
賞味期限は未開封の状態での期間を表わしています。
開封後のハムの状態には適応されていない表示なので注意してくださいね。
ハムの賞味期限はハムの状態や保存方法、材料や加工方法によってさまざまです。
食べきれない場合は、味は落ちますが冷凍することもできます。
受け取る側にとっては、長期保存が効くハムは急いで調理する必要がないので便利ですね。
バリエーションが豊富
「ハム」は英語で「豚のもも肉」を意味します。
昔は、骨付きもも肉の大きな塊をそのまま塩せきして、くん煙したものも「ハム」と呼んでいましたが、
現在日本では、豚もも肉以外にロース肉や肩ロース肉など色々な部位を使って「ハム」が造られいて、これらを総称して「ハム」と呼んでいます。
- もも肉から造られる骨付きハム・ボンレスハム・生ハム
- ロース肉から造られるロースハム・生ハム
- 肩ロース・うで肉から造られるショルダーハム・生ハム
- ばら肉から造られるベリーハム
このようにハムには沢山のバリエーションがあるので、選ぶのも楽しいですね。
もしハムのギフトが被ったとしても、種類が多いので同じものになる可能性が低いという利点もあります。
選ぶのが面倒くさい場合は、毎年、ハムの違う部位を選んで贈ると手間が省けます。
◇ ハムの種類、こちらもご参考に。
・ボンレスハムとロースハムの違い!ハム1枚は何グラムで何カロリー?
子どもから大人まで喜ぶ
ハムは、子どもからお年寄りまで幅広い層で受け入れられる食材です。
肉は苦手でも、加工しているハムなら食べられるという人も多いですね。
ハムは好き嫌いがあまりない食材なので、冷蔵庫に常備している家庭も多く、ギフトで贈ればほとんどの家庭で消費されると思われます。
お歳暮のCM効果
お歳暮の時期になるとテレビのCMで、風呂敷包みのハムを携え相手のお宅を訪問するシーンなどを見かけます。
ちなみに、本来のお歳暮というのは、自身で相手のお宅を訪問して直接渡すというのが正式なスタイルです。
もともとお歳暮は、お正月に向けて日持ちがするものを贈っていたもので、女性の家事の負担を減らして、家族みんなで過ごすために役立つものでした。
なので、長期保存の効くハムはぴったりの贈り物と言えますね。
お歳暮にハムを贈るのはなぜ?由来もわかるギフトの定番6つの理由! まとめ
数ある食品の中でも、お歳暮ギフトにハムが選ばれるのには6つの理由があります。
1. 「ハムは高級品」というイメージ
2. 使い勝手が良くすぐに食べられる
3. 賞味期限が長く保存がきく
4. バリエーションが豊富
5. 子供から大人まで喜ぶ
6. お歳暮のCM効果
お歳暮ギフトの品物は、一般的に、ハムやスイーツ、ビールやジュースなどの飲食物や洗濯洗剤などの消耗品ですが、
ハムは贈る相手の家庭の状況にほとんど左右されないというメリットもあります。
お歳暮には、高級ハム。
普段は購入を控えてしまうような少し高めのハムが定番ギフトとなるのも、頷けますね。
◇ お歳暮の話題 こちらもどうぞ。
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