相手が喪中のとき、お歳暮はどうしたらいいの?
贈る場合ののし紙は?
四十九日が明けていない忌中期間は?
その疑問、解消します!
お歳暮の考え方、
喪中の際に気をつけるべきマナー、
年明けに贈る方法、
相手が故人のケースも含めて、
わかりやすくお伝えします。
相手が喪中の場合お歳暮はどうするの?
暮れのご挨拶、「お歳暮」を準備する時期になりましたね。
それと同時に、この時期は「喪中はがき」が届く頃でもあります。
毎年お歳暮を贈っている相手の身内に不幸があったことを、喪中はがきで知ることも少なくありません。
「喪中の人にお歳暮を贈るのはどうなのかな?」
とためらってしまうことがあるかもですが、
結論から言えば、
相手が喪中であってもお歳暮を贈るのは問題ありません。
そもそも、お歳暮というのは季節のあいさつです。
「今年一年、どうもありがとうございました」
という、
『1年間の感謝の気持ち』
を表す「ご挨拶」であって、
お歳暮は慶事やお祝いごとの品物ではありません。
一方、喪中というのは、身内を亡くした人が一定期間のあいだ(四十九日までは忌中、その後1年間を喪中)、故人の冥福を祈りながら、慎ましやかに生活する期間のこと。
◇ 喪中と忌中についてはこちらをご参考に
・喪中と忌中の違い!期間と過ごし方 4つのしてはいけないこととは?
むかしから、その喪中の期間は、お祝いごと全般や、遠方への旅行などを控えて生活するのが習わしとなっています。
明治時代までは、喪中には、故人との関係ごとに喪に服する服喪(ふくも)期間が法律で細かく決められていました。
そのため、人に会うのを控えたり、喪服を着て過ごすといったような決まりごともあったのですが、
今の時代ではそういった生活をすること自体が困難ですよね。
喪中のときは、お祝いごとを避けるくらいで、普段の暮らしは通常通りの生活をしているのが一般的です。
前述のようにお歳暮はお祝いごとではありません。
なので、先方が喪中の時でも、お歳暮を贈るのはかまわないわけです。
ちなみに、喪中はがきは、
「年賀状を出しません」
という年賀欠礼の挨拶状です。
喪中はがきは『誰々が亡くなりました』という通知ではなく、
「喪中だから、お祝いごとを控えています」
というお知らせなので、
喪中はがきを受け取った側は、新年をお祝いする年賀状は出しませんが、お歳暮を贈るのはOKなのです。
◇ 喪中はがきについて詳しくはこちら。
・喪中はがきで初めて訃報を知るケース返信は必要なのか香典はどうする?
お歳暮は一年の締めの挨拶と捉えている人の中には、
「毎年贈ってきているのに、贈ってこないのは失礼だ」
と考える人もいます。
例年贈っている相手であれば、喪中にかかわらずお歳暮を贈るのが一般的です。
喪中の時のお歳暮ののし紙はどうする?
お歳暮は慶事やお祝い事ではなく、季節のあいさつなので贈っても大丈夫。
とはいっても、気をつけなければいけないのがお歳暮の「のし紙」です。
ふだん、お歳暮を贈る時は、紅白の蝶結びの水引きが入ったのし紙をかけて贈ります。
相手が喪中の場合は、おめでたい紅白はふさわしくないので、水引きの付いたのし紙はかけずに、
「無地の奉書紙(真っ白い紙)」、もしくは「無地の短冊」を使います。
そして、表書きには、『お歳暮』と入れます。
百貨店や通販サイトなどからお歳暮を送る時は、お店の人に、
「先方が喪中なので」
と伝えると、水引きなしの無地ののし紙を用意してもらえます。
注文の際には、忘れずに伝えてくださいね。
POINT!
のし(熨斗)は、お祝いなどのご進物に添えるものです。
また、水引も蝶結びや花結びのものは、一般的なご祝儀やご挨拶、慶事などのお祝い事に使います。
そのため、相手が喪中の場合はふさわしくないので、白い無地の掛け紙を使うのです。
喪中の相手に配慮すべきお歳暮のマナーとは?
相手が喪中の場合のお歳暮には、マナー違反にならないように気をつけたい点があります。
忌中(きちゅう) 四十九日を過ぎていない場合は控える
喪中の時でもお歳暮を贈るのはOKなんですが、
お歳暮のマナーとしては、相手が忌中のときは避けたほうが無難です。
忌中というのは、故人が亡くなって四十九日が明けていない期間のこと。
◇ 忌中についてはこちらに詳しく。
・喪中と忌中の違い!期間と過ごし方 4つのしてはいけないこととは?
四十九日が過ぎると忌明けとなるので、今は喪中であっても、おめでたい席に出席する人も多くなっているんですが、
やはり、四十九日が過ぎていない時期にお歳暮を贈るという行為は、相手によっては快く思わないケースもあります。
その時期に、ギフトを贈るというのは配慮がないように受け取られる可能性もありますし、
不幸からまだ日が浅いうちは、先方も気持ち的に不安定な時期でもあります。
相手の心情を察すると、四十九日が過ぎていない場合には、贈るのを控えるほうが失礼にあたりません。
忌中か喪中かは事前に確認しておくほうがいいですね。
■ 忌中とは知らずに贈ってしまったら?
もし、忌中とは知らずにお歳暮を贈ってしまった場合は、
- 電話や手紙で知らなかった事をお詫びする
- 家に訪問してお線香をあげさせてもらう
といった方法で、
忌中であることを知らなくて失礼した旨を伝えます。
その際は、お悔やみの言葉から伝えることを忘れないようにしてくださいね。
忌中明けが年末年始になる場合は?
もし、四十九日を過ぎる忌中明けが、お歳暮のシーズンとしては時期がズレてしまう場合は、
「寒中お見舞い」や「寒中御伺い」という形で年明けに贈ります。
「寒中お見舞い」や「寒中御伺い」として贈る場合は、1月7日の松の内(関西では1月15日)が明けてから。
「寒中お見舞い」や「寒中御伺い」は1月7日(関西では1月15日)から2月3日頃の立春までのあいだに贈るようにします。
「寒中お見舞い」や「寒中御伺い」として贈る場合も、のしは年末のお歳暮同様に、「無地の奉書紙(真っ白い紙)」、もしくは「無地の短冊」を使います。
お年賀はマナー違反!
お歳暮が年内に届くのであれば問題ありませんが、
松の内の期間内に届くのは失礼にあたるので気をつけましょう。
元旦から、関東では1月7日、関西では1月15日までが松の内の期間です。
この期間に届くと、お祝いごとの意味も持つ『お年賀』となってしまい、喪に服している先方にとっては配慮に欠けたものとなります。
先方に不愉快な思いをさせないためにも、
お歳暮としてはギリギリになってしまうような場合は、前述のように、「寒中お見舞い」や「寒中御伺い」として松の内以降、2月3日頃の立春までのあいだに贈るのが間違いありません。
故人宛のお歳暮は贈らない
今までお歳暮を贈ってきた相手が故人になった場合は、お歳暮は贈りません。
贈答品のやりとりの場合、
「縁が切れた時 = 亡くなった時 」
という考え方をします。
◇ 気にかかる場合は、寒中見舞いなどで故人の家族を気遣うと気持ちが伝わります。
・喪中はがき受け取ったら年賀状にかえ寒中見舞いをこの文例で!
相手が喪中の場合お歳暮はどうする?失礼にあたらないマナーを教えて! まとめ
相手が喪中であってもお歳暮を贈るのは問題ありません。
お歳暮は、季節のご挨拶や感謝の気持ちといった意味合いのものなので、喪中に贈ってもかまいませんが、状況にあわせた配慮やマナーが必要です。
相手が喪中の場合、お歳暮を贈る時ののしは、
「無地の奉書紙(真っ白い紙)」、もしくは「無地の短冊」を使って、表書きに『お歳暮』と入れます。
四十九日を過ぎていない忌中期間であれば、お歳暮は控えるほうが無難です。
忌中明けが年末年始になる場合は、松の内に届くのは避けて、
年明けに「寒中お見舞い」や「寒中御伺い」という形で贈ります。
相手が喪中であっても、常日頃のお付き合いは、普段と変わりのないものというように考えるといいですね。
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