喪中はがきを受け取ったら喪中見舞いか寒中見舞いを送っては?
喪中見舞い・寒中見舞いのポイントと例文を具体的な文例で解説。
喪中はがきに対しての返事が必要かどうか、
どんな対応を選ぶのが先方にとってよいのか?
相手の立場でわかりやすくお伝えします。
喪中はがきを受け取ったら年賀状にかえてお悔やみの言葉を
11月も半ばを過ぎるとポストに「喪中(もちゅう)はがき」が届いていることがあります。
喪中はがきとは、「年賀欠礼状」のことです。
この場合の「欠礼」とはあいさつをしないこと。
一年以内に近親者に不幸があった場合、喪に服するために
「新年の挨拶を欠きますよ」
と相手に事前に知らせる挨拶状です。
つまり喪中はがきは、
「身内に不幸があったので年賀状は送りません」
という意思表示を相手側に伝えているもの。
なので、喪中はがきが届いても相手に返事をしなくても失礼にはあたらないのです。
喪中はがきを受けとったらどうするか?
今は殆ど当たり前のようになっているこの喪中はがき、歴史的に見ても比較的新しい風習なんですね。
元来の喪中はがきの意味、神道の穢れ(けがれ)の考えや儒教の影響などで定められた「服喪」という儀礼に、仏教の回忌の考え方なども加わり生まれた風習と考えられています。
喪中に年賀状を控えるのは広く知られていますが、近頃では「喪中はがきを出す」ということに、宗教的な儀礼としての意味よりも、故人への愛情や感謝の気持ち、また、故人を失ったことに対する悲しみを表す側面が強くなってきています。
ご家族の考え方や地域性・宗教によって、出す側も受け取る側も価値観が異なることは幾らでもありますので、
「喪中はがきを受け取ったらこうすべき」
とハッキリ言い切れるものではないんですよね。
ですが、自分の経験から言うと、喪中はがきが届いたら「喪中見舞い」か「寒中見舞」いで返礼するのがマナーとしては良いんじゃないかなぁと思っています。
「先方に無用な心配を生じさせない」
というのも大人としての配慮だと思うからです。
ただ、こればっかりは相手との関係性もありますし、お亡くなりになった方の事情等もあります。
ケースバイケースなので、喪中はがきを受け取った時の対応は、相手の立場になって考えることが大切です。
喪中はがきを受け取ったらこんな文例で喪中見舞いを
私自身は
- 喪中はがきによって初めて亡くなられたことを知った場合には、「喪中見舞い」で返す
- 亡くなられたことを知っていた場合は、「寒中見舞い」にかえてご挨拶をする
というようにしています。
喪中見舞いを書く時は以下の3点を意識しています。
喪中見舞いを書く時のポイント
(1) ご挨拶状を頂いた御礼と、ご不幸を知らずに居た失礼をお詫びする。
(2) お悔やみの言葉、慰めや励ましを添える。
(3) こちらからも年賀状を遠慮させていただく旨を伝える。
喪中見舞いを書くのは、はがきでも便箋でも、どちらでも大丈夫ですよ。
喪中見舞いの文例
御葉書を拝見して初めて◯◯さまのご逝去を知りました。
存じ上げすに失礼いたしましたことをお許しくださいませ。
お悔やみ申し上げますとともに○○さまのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
服喪中でいらっしゃいますので、お年賀状は遠慮させていただきます。
お気を落とされていることかと存じますが、
どうぞお身体を大切に新しい年をお迎えになられますよう心よりお祈り申し上げます。
令和〇年〇月〇日
喪中はがきを受け取ったら寒中見舞いで返す例文
私は事前に亡くなられたことを知っていた場合の喪中はがきには、年内の返信はせずに、年が明けてからの寒中見舞いでお伺いしています。
寒中見舞いを書く時は以下の2点を意識しています。
寒中見舞いを書く時のポイント
(1) ご挨拶状をいただいた御礼
(2) ご遺族がさびしい新年を迎える事への慰めと励まし
以下、私の文例をご紹介しますね。
喪中の方への挨拶を寒中見舞いでする文例
1.
服喪中でいらっしゃいますので、年始のご挨拶は遠慮させていただきます。
○○さまのご逝去から△△ヶ月、慌ただしさも一段落つかれたころでしょうか。
お気を落とされていることと存じますが、 寒さ厳しき折から、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
令和〇年〇月〇日
2.
皆様さぞお寂しい思いにて、ご越年のこととお察し申し上げます。
謹んで○○さまのご冥福をお祈り申し上げます。
服喪中と存じ、年頭のご挨拶を控えさせていただきます。
寒さ厳しき折から、ご一同様ご自愛くださいますよう心よりお祈り申しあげます。
令和〇年〇月〇日
3.
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
二月に入り日も長くなってきましたが、
寒さが一段と厳しくなります折、
お身体を大切にお過ごしくださいね。
令和〇年〇月〇日
4.
ご服喪中と存知、年頭のご挨拶はご遠慮させていただきました。
○○様には生前大変お世話になりながら、お返しもできずにお別れすることになってしまいました。
○○様のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。
寒さが一段と厳しくなります折、くれぐれもご自愛くださいませ。
令和〇年〇月〇日
喪中はがき受け取ったら年賀状にかえ寒中見舞いをこの文例で! まとめ
喪中はがきが届いてからの対応は、大きく分けると次の3つになります。
■ なにもしない
■ 年内に届くように「喪中見舞い」として返事を書く
■ 1月7日以降に「寒中見舞い」として返事を書く
どの方法でも間違いではありません。
ご不幸があった親族の方たちが寂しい新年を迎えることになると思うと、一言、慰めや励ましの言葉を添えたくなりますが、お亡くなりになった経緯もいろいろだと思います。
自分が相手の立場だったらどうされたいか、ちょっと考えてからペンをとってみることも必要ですね。
◇ 喪中はがきについてはこちらもご参考に。
・喪中はがきで初めて訃報を知るケース返信は必要なのか香典はどうする?
・喪中はがきを出す最適な時期はいつなのか出すべき相手の範囲とマナー
・喪中はがきに一言添えるのは非常識?書き方のマナーと文例16選
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