喪中はがきに一言添えるのは非常識?
メッセージを加える場合の書き方は?
どんな注意点があるの?
文例は?
その疑問、解消します!
年賀欠礼の一言コメントの必要性、
マナーとしての考え方、
手書きで添える時のふさわしい例文も含めて、
わかりやすくお伝えします。
喪中はがきに一言添えるのは非常識?
秋も深まり、「喪中はがき(もちゅうはがき)」を出す時期になりました。
喪中はがきは、ほとんどの場合、印刷された定型の文章が使われます。
「印刷だけの文面だと味気ない」
「最近の近況を伝えたい」
などなど、
形式的な文字だけでは何か物足りない、と思う気持ちがあるかもしれません。
「印刷された定型文をそのまま送るだけじゃなく、手書きで喪中はがきに一言添えたい」
と思うこともありますよね。
一般的には、喪中はがきに関しては添え書きの必要性はないとされています。
ですが、添え書きをすることがマナー違反ということではありません。
喪中はがきに一言添えることはマナー違反ではありませんが、内容によっては非常識になるので、注意が必要です。
手書きのメッセージについては、
「喪中はがきに一言添えるのは控えるべき」
という人もいます。
喪中はがきは、正しくは「年賀欠礼(状)」・「喪中欠礼(状)」といいます。
ここで言う「欠礼」とは、身内に不幸があったため新年の挨拶を控える(年賀状を辞退する)という意味です。
そのため、
「喪中はがきは、年賀欠礼状として出すものなので、書く内容によっては、故人や相手に対して失礼になる場合がある」
という考え方です。
また、
「不幸が重なるのでNG」
という人もいます。
日本には古くから弔事にお礼を重ねて言うと、不幸が重なるという考え方があります。
故人の葬儀のお礼につては、お葬式の際に会葬礼状を渡している(はず)なので、
「お礼が重なる → 不幸が重なる」
という意味に取れるという考え方です。
ですが、喪中はがきはシンプルな定型文が多いので、
「手書きで一言添えたい」
と思う気持ちもわかります。
実際、わたしも喪中はがきに一言、手書きのメッセージを添えた経験がありますし、
今まで受け取った喪中はがきでも、一言添えられていたものが少なくありません。
喪中はがきに手書きのメッセージを添えるかどうかは、あなたと相手との関係性によります。
また、受け取る相手がどのように感じるか、相手側の気持ちをよく考えることも大切ですね。
喪中はがきの書き方で一言添える時の注意点は?
喪中はがきに一言添えることはマナー違反ではありません。
正しく言えば、
年賀欠礼(喪中はがき)には弔事に関係すること以外は書かないのがマナーです。
たとえば、
「先日は葬儀にご参列いただきありがとうございました」
といった弔事に関する内容であれば問題ありません。
ですが、
「お元気ですか?」
「転居いたしました」
「お会いしたいですね」
などなど、年賀状の添え文に書くような話題を書くのは常識外です。
また、
「結婚しました」
「出産しました」
といった慶事を書くのもNGです。
もちろん、
「今度お食事にいきましょう」
という遊びのお誘いの言葉もダメ。
喪中はがきは近況報告をするためのものではありません。
相手に喪中はがきを送る目的は、
「亡くなったのが悲しくて、”あけましておめでとう” を言う気になれませんので、年賀状は出しませんよ」
「喪中なので年賀状は出さないけど、良いお年をお迎えくださいね」
と伝えるものです。
なので、こういった意味に沿わないメッセージは本来の喪中はがきの意味とかけ離れてしまいます。
実際は喪中はがきに記されている文面(定型文)だけで、伝えたいことは十分伝わっています。
そこに何かを書き加えると蛇足になりがちなので、喪中はがきの添え書きはマナー違反と捉えられている実情があります。
自分の近況を伝えるなど、書く内容によっては、故人にとっても、相手にとっても失礼にあたってしまうこともあるので、気をつけてくださいね。
近況を伝えたい場合は?
年賀状でしかやり取りをしていないような相手の場合、定型文だけの喪中はがきを送ってしまうと、翌年はメッセージのやりとりが出来なくなってしまいますよね。
あなたの近況を伝えたい場合や、故人の思い出を綴りたい時は、松の内を過ぎてから、「寒中見舞い」としてメッセージを伝えることができます。
寒中見舞いは、寒さが厳しい時期に親しい人や縁のある人に送る季節の挨拶状です。
喪中であっても出すことが出来ますし、年賀状のように近況報告を記載しても全く問題ありません。
喪中見舞いと重複しても大丈夫です。
◇ 寒中見舞いと喪中見舞いついて詳しくはこちら。
・喪中はがき受け取ったら年賀状にかえて寒中見舞いをこの文例で!
喪中はがきに一言添える時の書き方の注意点は?
手書きの場合、字は上手じゃなくても、丁寧に書くことが大切です。
書く時は横書きではなく、喪中はがきの定形に沿って縦書きにします。
基本、喪中はがきは故人を偲んで喪に服している時期なので、親しい相手でもくだけた感じはNG。
喪中はがきの本文同様、シンプルなものを心がけます。
文章中には句読点を用いないということも注意すると良いですね。
喪中はがきに一言添える時の文例は?
喪中はがきに一言添える場合、その内容は、弔事に関係すること以外は書くべきではありません。
喪中はがきに手書きで添える一言については、以下のような文例がありますので、参考にしてみてくださいね。
喪中はがきの一言文例:お礼
1. 「法要にご出席賜り厚く御礼申し上げます」
2. 「葬儀の際はお世話になり ありがとうございました」
3. 「ご厚志を賜りありがとうございました」
4. 「お心遣いありがとうございました」
5. 「故人の生前中はお世話になりました」
6. 「生前は○○がお世話になり ありがとうございました」
7. 「故〇〇在職中は大変お世話になりました」
8. 「過年度は故人がお世話になり ありがとうございました」
喪中はがきの一言文例:相手を気遣う
9. 「時節柄 どうぞご自愛くださいませ」
10. 「厳寒の折 一層のご自愛のほどお祈り申し上げます」
11. 「向寒の折 くれぐれもご自愛ください」
12. 「寒い日が続きますがお体にお気をつけてお過ごしください」
喪中はがきの一言文例:来年の挨拶
13. 「良い年をお迎えくださいますよう 心よりお祈り申し上げます」
14. 「皆様に良い年が訪れますようお祈り申し上げます」
15. 「新年が良い年になりますようにお祈りいたします」
16. 「健やかに新しい年をお迎えくださいませ」
喪中はがきに一言添えるのは非常識?書き方のマナーと文例 まとめ
喪中はがきには一言メッセージを書いてよいとされていたり、入れないほうがマナーにあっているという人もいます。
喪中はがきに一言添えることはマナー違反ではありません。
正しく言えば、
「年賀欠礼(喪中はがき)には弔事に関係すること以外は書かない」
のがマナーです。
近況や故人の思い出を綴りたい場合は、松の内を過ぎてから、「寒中見舞い」としてメッセージを伝えることができます。
喪中はがきはあくまでも年賀欠礼であることを忘れずに。
一言添えるのであれば、ご紹介した例文を参考にして、喪中はがきに添った内容を書くようにしてくださいね。
◇ 喪中はがきについてはこちらもご参考に。
・喪中はがきを出す最適な時期はいつなのか出すべき相手の範囲とマナー
・喪中はがきで初めて訃報を知るケース返信は必要なのか香典はどうする?
・喪中はがき受け取ったら年賀状にかえ寒中見舞いをこの文例で!
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