たけのこのあく抜きはなぜ必要?
どうしてぬかを使うの?
基本の下茹での方法は?
米ぬかがない時の対処法は?
その疑問、解消します!
ぬかでえぐみが取れる理由、
身近な米ぬかの代用品、
茹で方のコツ、
茹でたたけのこの保存の仕方も含め、
わかりやすくお伝えします。
たけのこのあく抜きはなぜするの?
春のお楽しみ食材といえばたけのこ。
たけのこは漢字で「筍(たけのこ)」と書きます。
たけのこは『竹かんむり』に『旬』と書くように、4~5月の旬の時期に食べるのが、一番おいしいと言われています。
たけのこが収穫される産地や種類によって、多少時期のズレはありますが、どちらにしても、たけのこの旬は春。
スーパーでも生のたけのこを見かける時期になります。
年中出ている水煮のものとは違って、生のたけのこは、とっても季節感がありますよね。
新鮮なたけのこは、食卓をにぎわせてくれるおいしい食材。
たけのこを軽くゆでて刺身醤油で食べるのも格別です。
とはいえ
「たけのこは大好きだけど、あく抜きが面倒で・・・」
という理由で、皮付きのたけのこは敬遠されがちなのも事実。
せっかくの旬の味、楽しまないのはもったいない!
たけのこは一度下処理すると、いろいろな料理に使いまわしができる便利な食材です。
あく抜きをして茹でたたけのこは、そのまま保存するのも良いですが、薄味で炊いておくと、炊き込みご飯やバター焼きにしたりと、いろんな料理に使いまわしがききますよ。
たけのこのあく抜きはなぜ必要?
たけのこは採れたてが一番美味しいのですが、日が経つにつれて、えぐみが増していきます。
『えぐみ』というのは、一言で言うと「不愉快な味」のことです。
喉や舌を刺激するような苦味や渋味といった好ましくない味で、その正体は『あく』です。
そのえぐみを軽減するのが、下茹でによるあく抜きなんですね。
たけのこのあくは、シュウ酸とホモゲンチジン酸という物質で、これがえぐみの元になっているのです。
掘ったばかりのたけのこにはあくがないので、下茹での必要もなく、そのまま食べられるほどです。
収穫後1日以内程度であれば、ただ水から茹でるだけで良いくらいなのです。
採れたたけのこは、時間が経つほどにあく(えぐみ)が強くなる性質を持っています。
なので、たけのこを購入したら、なるべく早めに下茹でなどであく抜きをするのがポイントです。
たけのこのあく抜きにぬかを使うのはなぜ?
たけのこのあく抜きに米ぬかを使うのは、よく知られているところですよね。
でもどうして、米ぬかなんでしょう。
たけのこのあく抜きに米ぬかを使うのには、ちゃんと理由があります。
前述したように、たけのこのあくは、シュウ酸とホモゲンチジン酸という物質。
このふたつの物質が、えぐみの元にもなるわけですが、米ぬかにはこれらを中和したり、抑制する効果があります。
■ 米ぬかの役割とは?
1.
米ぬかに含まれているカルシウムが、シュウ酸と結合してシュウ酸カルシウムという物質に変わり、えぐみを感じにくくします。
2.
米ぬかを入れると、ゆで湯がアルカリ性なるので、酸性のホモゲンチジン酸が中和されます。
3.
米ぬかの脂肪分やアミノ酸が、たけのこの繊維を柔らかくし、旨味を引き出してくれます。
4.
米ぬかに含まれる糖分がたけのこの成分の酸化を防ぎ、白くゆであげます。。
たけのこの基本のあく抜き方法とは?
たけのこのあく抜きは手順を覚えてしまうととても簡単です。
アク抜きの方法はいくつかありますが、基本のあく抜きのやり方を覚えるとと応用が効くので、まずは、基本のあく抜きの方法をおさえておきましょう。
近頃のスーパーの店頭に並ぶ生のたけのこには、米ぬかがセットになっている場合もあります。
わざわざ米ぬかを買わなくても、すぐに茹でることが出来るので、見かけたら是非挑戦してみてください。
基本のアク抜きといっても、ホントに簡単です。
ザックリ言えば、
「たけのこに切り込みを入れて、米ぬかと赤唐辛子を加えて茹でる」
それだけです。
ほぼ放置プレイなので、かまえなくても全然大丈夫ですよ^^
米ぬかを使うたけのこの茹で方
たけのこは、しっかり洗い、汚れを落としておきます。
■ 用意する材料
- たけのこ
- 米ぬか:たけのこ1本に対して、ひとつかみくらい
- 唐辛子:1~2本
唐辛子は無くてもOKですが、下茹でに加えると、米ぬかの臭みを軽減させる効果があります。
■ たけのこの茹で方
1.
たけのこの外皮(特に堅いところ)を2~3枚取る。
2.
皮つきのまま、先端の穂先の部分を斜めに3センチほど切り落とす。
先端をカットするのは、穂先の部分のアクが最も多いと言われているため。
3.
実を傷つけないよう、皮に垂直に切り込みを入れる。
切り込みをいれることで、皮の中まで茹で汁が入り込むので、アク抜きしやすくなります。
4.
大きめの鍋に材料(たけのこ・米ぬか・赤唐辛子)をすべて入れ、充分にかぶる位の水を加える。
5.
鍋を中火にかける。
6.
沸騰してきたら、弱火~中火の火加減にして、落し蓋をする。
落し蓋はたけのこが浮いてこないためのものなので、必ずすること。
7.
コトコトさせたまま、一時間を目安に茹でる。
大きなたけのこは2時間ほどを目安に。
途中で水が減ってきたら、水を足し、コトコト状態を保つこと。
8.
たけのこの根元部分に竹串を挿して茹で加減を確かめる。
竹串を刺してスッと通るようになったらOK。
火を止めて、茹で汁に入れたまま、自然に冷ます。
9.
完全に冷めたら、米ぬかを洗い流し、皮を外す。
POINT!
たけのこを丸ごと保存したい場合は、皮がついた状態で水に漬けて密閉します。
水が濁ってきたら、水が濁らなくなるまで水を換えます。
毎日水を取り換えて冷蔵庫で保存すれば、1週間くらいは日持ちします。
たけのこの下茹でに米ぬかがない時は?
上記でご紹介したたけのこの基本のアク抜き方法は、米ぬかを使うやり方です。
ですが、この米ぬかって、ふだんから家にあるものじゃないですよね。
ぬか床を作っていたり、家に精米機があれば別ですが、
「たけのこ食べたいけど、下茹でするのに米ぬかがないし・・・」
といった理由で、たけのこ料理をあきらめることもあるかと思います。
でも、大丈夫、米ぬかがなくても、たけのこの下茹では出来るんです。
たけのこのアク抜きに米ぬかは絶対必要なわけじゃありません。
米ぬかの代わりに、アク抜きに使えるものがあるのでご紹介しますね。
たけのこの下茹でに米ぬか以外に使えるものは?
米ぬかがない場合、以下のものでもアク抜きをすることができます。
- 重曹(食用)
- お米のとぎ汁
- 生米
- 大根おろし
いずれも、米ぬかの代用として使えるので、茹で方は基本のあく抜き方法と同じです。
■ 重曹(食用)
重曹は、水1リットルに対して、小さじ1/2を目安に入れます。
こちらは国産の安心できる重曹です。
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■ お米のとぎ汁
お米をといだ後のとぎ汁を、基本のあく抜き方法と同様に、たけのこが充分かぶるくらいの量で茹でます。
■ 生米
たけのこ500gに対して、お米を大さじ3杯を目安に入れます。
■ 大根おろし
大根おろしを使うと、とても短時間で下ごしらをするとができます。
◇ たけのこのあく抜きを時短でする方法について詳しくはこちら。
・たけのこのあく抜きを超短時間で!下茹でいらず大根おろしを使う方法
たけのこのあく抜き方法は簡単!基本の下茹でと米ぬかがない時の対処法 まとめ
たけのこは、新鮮なうちにあく抜きをするのがベストです。
購入したり、いただいた時は、できるだけ早くあく抜きに取り掛かりましょう。
米ぬかを使う(基本のあく抜き方法)場合は、吹きこぼれやすいので注意が必要です。
できるだけ大きな鍋を使えるといいですね。
あく抜きしたたけのこをすぐに使わない場合は、水に入れて冷蔵庫で保存します。
毎日水を取り替えれば、1週間ほど日持ちします。
旬の季節にしか味わえない生のたけのこは、水煮のものとは比べ物にならないくらい、美味しい食材です。
ぜひ、春の味覚を楽しんでくださいね。
◇ 山菜の話題 こちらもどうぞ
・わらびとぜんまいとこごみの違いは?山菜の見分け方と旬の時期もご紹介
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