ツナとシーチキンの違いは?
コンビニおにぎりのツナマヨとシーチキンマヨの違いは?
そもそもツナ缶とは?
その疑問、解消します!
「ツナ=シーチキン」は間違い?
カツオのツナはツナじゃない?
ツナ缶の加工法や形状による違いも含めて、わかりやすくお伝えします。
ツナとシーチキンの違いは?
いろいろな料理に使えるツナ缶は、わたしたちの食生活で出番の多い缶詰ですよね。
最近はノンオイルで食塩無添加の水煮缶も登場、赤ちゃんのいるおうちでは離乳食にも重宝します。
低糖質&高タンパクのツナはダイエットや筋トレにも大いに役立ちますが、マヨネーズであえるツナマヨはコンビニおにぎりでも不動の人気。
ツナ缶はマヨラー心をそそる缶詰でもあります^^
ところで、「缶詰」としての「ツナの缶詰」と「シーチキンの缶詰」。
何がどう違うのか、疑問に思っている人は結構多いんですよね。
「食べ比べても同じに思えるし、材料を見てもおんなじ、もしかして、地方によって呼び名が違うの?」
と思うこともあるかもですが、名前が違うのには理由があるのです。
シーチキンは商品名
「シーチキン」は「はごろもフーズ」の登録商標です。
もう少し詳しく言うと、「シーチキン」とは、静岡県にある水産加工品会社「はごろもフーズ」が製造している、「マグロやカツオを水煮や油漬けなどに加工した缶詰」として登録商標されている商品名です。
登録商標とは、わかりやすくいうと、商品やサービスにつけるネーミングやロゴを特許庁に登録したもののこと。
登録商標になったものは、他のメーカーは勝手に使うことができません。
はごろもフーズ製のツナにだけ、「シーチキン」という名前が使え、他のメーカーは使うことは出来ないのです。
つまり、「ツナ」が一般的な食品名の総称であるのに対し、「シーチキン」は特定の会社(はごろもフーズ)の商品ブランド名ということになります。
でも「ツナ缶」のことを 「シーチキン」と呼んでいる人も多いですよね。
「シーチキン」という呼び名は広く認知されているので、
「ツナ缶」=「シーチキン」
というようになっているのが現状です
このような、商品名が有名になり、固有名詞として一般に使われるようになるパターンは他にもあります。
たとえば、ポリエチレン製バケツの「ポリバケツ」は積水化学の商標ですし、電子オルガンの「エレクトーン」はヤマハの商標です。
海にある波消しブロックの「テトラポッド」も日本テトラポッドの商標です。
「ツナ缶」は一般名称、「シーチキン」は商品名ということですね。
ツナ缶には、他にも、キョクヨーの「ライトフレーク」、いなば食品の「ライトツナ」、伊藤食品の「美味しいツナ」などがあります。
コンビニおにぎりのツナマヨとシーチキンマヨの違いとは?
コンビニの人気おにぎりの調査結果では、毎回、ツナを使ったツナマヨやシーチキンマヨの独り勝ちです。
大手のコンビニで売られているツナを使ったおにぎりの商品名は、
- セブンイレブン:ツナマヨネーズ・和風ツナマヨネーズ
- ローソン:シーチキンマヨネーズ・和風ツナマヨネーズ
- ファミリーマート:シーチキンマヨネーズ・和風ツナマヨネーズ
- サークKサンクス:シーチキンマヨ・和風ツナマヨ
- デイリーヤマザキ:シーチキンマヨネーズ
- ミニストップ:ツナマヨ
となっています。
前述のように、商標登録の関係で、シーチキンと呼べるのははごろもフーズのシーチキンだけ。
コンビニおにぎりの名称もそれにならって、はごろもフーズのツナ缶を使っているところは、「シーチキン」を名乗った商品名になっているのです。
シーチキンではないツナ缶を使っているのに「シーチキンおにぎり」と表示した場合は、商標権侵害及び不正競争防止法違反となります。
コンビニおにぎりで、「シーチキンマヨネーズ」を見かけたら、「シーチキン」と表記された右上や右下をチェックしてみてください。
アルファベットの「R」を◯で囲んだ『Rマーク(アールマーク)』の文字が書かれていれば、登録商標されたはごろもフーズのシーチキンが使われていることになります。
Rマークは、「Registered Trademark(登録商標)」を意味します。
ただ、日本においては、登録商標にRマークをつけることは義務づけられていないので、ない場合もあるかもです。
コンビニでツナを使ったおにぎりが誕生したきっかけ
もともと、ツナを使ったおにぎりを初めて販売したのは、セブンイレブンでした。
きっかけは、はごろもフーズからの、
「シーチキンを是非使ってほしい」
という売り込みです。
そうして、おにぎりの具材としてツナを使うという商品が生まれ、最初に販売したのです。
なので、当初はセブンイレブンが販売したツナの具材を使ったおにぎりは、「シーチキン」の表記でした。
いま現在、セブンイレブンのおにぎりの表記は「ツナマヨネーズ」と「和風ツナマヨネーズ」。
「ツナ」を使っているということは、はごろもフーズ以外のメーカーのツナが使われているということになりますね。
そもそもツナ缶とはどんなもの?
ツナとシーチキンの違いは、一般名称と商品名の違いですが、どちらも共にツナ缶であるということは同じです。
ツナ缶のツナの語源は、英語の「tuna」に由来しています。
tunaは一般的には「マグロ」と訳され、本来は生魚・魚肉の区別なく使う言葉ですが、日本ではマグロやカツオの缶詰を意味することが多くあります。
ツナ缶の加工法は?
ツナ缶の加工法は大きく分けると2種類で、「油漬け」と「水煮」があります。
- 油漬け:油とスープに漬けたタイプ
- 水煮:油を使わずにスープと水で調理したタイプ
スーパーなどの売り場では、多くをしめているのが油漬けのツナ缶です。
コンビニで扱っているのもほとんど油漬けのものですね。
大豆油や綿実油が使用されているものがメインですが、オリーブオイルやアマニ油など良質な油を使用したツナ缶もあります。
また、水煮の中には、食塩・油を一切使わずに天然水のみで調理した「食塩・オイル無添加」タイプもあります。
ヘルシー志向や、ダイエット中で油をカットしたい場合に人気のツナ缶です。
油も食塩も無添加のツナ缶は、赤ちゃんの離乳食としても使えるのでとても便利です。
ツナ缶の原料の素材は?
ツナ缶に使われる魚はマグロとカツオです。
ツナ缶の原料に使われる魚は主に、
- ビンナガマグロ
- キハダマグロ
- メバチマグロ
- カツオ
の4種類です。
原材料は上記の4種類ですが、ツナ缶自体は、「ライトミールツナ」と「ホワイトミートツナ」の2種類にわけられます。
■ ライトミールツナ
肉色は淡い桃黄色。
原材料はキハダやメバチマグロです。
■ ホワイトミートツナ
名前の通り、白い肉色が特徴です。
原材料はビンナガマグロで、「ライトミールツナ」よりたんぱく質が良質なことから欧米では 「sea chicken(海の鶏肉)」と呼ばれています。
はごろもフーズのシーチキンはこの、「sea chicken」から商品名にしたという説があります。
ツナ缶の形状は?
ツナ缶の中の身は、大きな塊で入っていたり、細かくフレーク状になっていたりとさまざまです。
大きく分けると3つのタイプに分かれます。
- ブロックタイプ
- かたまりタイプ
- フレークタイプ
■ ブロックタイプ(ソリッドタイプ)
ブロックタイプはソリッドタイプとも呼ばれています。
ほぐさずに切り身そのものの状態で缶に詰められてるブロック状です。
そのまま使うことも出来るし、ほぐしても使えるので色々な料理にアレンジが可能なオールマイティの缶詰です。
■ かたまりタイプ(チャンクタイプ)
かたまりタイプはチャンクタイプとも呼ばれています。
チャンクは、「大きな塊」「ぶつ切り」といったニュアンスで、料理に使いやすいように、ひと口大くらいの大きさにほぐれています。
そのままサラダやカレーのトッピングにしたり、鍋物などに使えます。
■ フレークタイプ
細かくほぐれた状態になっているのがフレークタイプです。
おにぎりや手巻き寿司の具や、サンドイッチを作るときに使うと便利です。
ツナとシーチキンの違いは?ツナマヨとシーチキンマヨはどう違うの?まとめ
缶詰のツナは、マグロやカツオを水煮や油漬けなどに加工したものです。
シーチキンは、はごろもフーズが商標登録したツナの缶詰のこと。
つまり、
「はごろもブランドのツナ缶」=「シーチキン」
ということで、コンビニおにぎりの名称もこれに準じます。
ちなみに、シーチキンLフレークとシーチキンマイルドの違いは、原料がマグロかカツオかの違いです。
原材料は、
- シーチキンLフレーク:きはだまぐろ、大豆サラダ油、食塩、野菜エキス、調味料(アミノ酸等)
- シーチキンマイルド:かつお、大豆サラダ油、食塩、調味料(アミノ酸等)
となっています。
実家にいた頃は、母に「シーチキン買ってきて」と頼まれ、ツナ缶を買ってきたり、シーチキンとマヨネーズをあえた具材のおにぎりを食べては、「やっぱツナマヨは美味しいよねー」なんて言ってました。
今も、おにぎりや手巻き、サンドイッチはシーチキンを使っていても、「ツナマヨ」の方が言いやすいです^^
普段何気なく買っているツナ缶ですが、選び方のポイントが分かると、いろんな料理に応用できそうですね。