なんだかだるいし眠い、
頭が重い、毎日ゆううつ、なぜか不安、
これって九月病?
心と体の不調の治し方は?
その疑問、解消します!
長引かせないための対処法、
日常生活で心身のバランスを整えるコツ、
食事で意識したいことも含めて、
わかりやすくお伝えします。
なんだかだるいし眠いのは九月病?
五月病に比べると、まだちょっと認知度は低い『九月病』。
ですが、九月病はここ数年よく耳にするようになりました。
九月病は、9月に心や体の調子を崩す状態のこと。
9月という時期に生じる様々な不調の総称です。
日本の自殺は先進国の中でも高水準で
「子どもの自殺が一番多いのは夏休み明けの9月1日」
というのはよく知られているところですが、
実に毎年100人以上の子どもが、この9月1日に亡くなっているといいます。
夏休み明けに子どもたちの心と体が不安定になり、不登校になったり、最悪のケースとして命を絶ってしまう子がいるのです。
この9月の時期は、子どものみならず大人の心と体にも影響を及ぼします。
なんだかだるい、眠い、眠いのに眠れない。
無気力、抑うつ、疲労感、不安感、焦り。
他にも、うつ状態からくる不眠や過眠も現れます。
主な原因としては、
- 夏休み後の環境適応がうまくできない
- 気候の変化に心身がついていかない
などがあります。
◇ 九月病の症状や原因について詳しくはこちら。
・九月病とはどんな症状?原因と体と心のSOSがわかるチェックリスト!
夏の暑さもなんのその、仕事や遊びに頑張って、ムリが溜まっていた身体の疲れが、秋の涼しさで緊張が緩んだところでドーンと心身にこたえてくる・・・
これが九月病の典型的なパターンですが、アクティブに動き回っていなくても、この時期の台風や低気圧の影響で、気持ちや体調が不安定になるケースもあります。
また、夏にまとまった休みをとったせいで、現状復帰が難しくなるケースもあります。
東洋医学でも、秋の訪れを感じ始める9月は、気の流れが落ち込み、停滞しやすい時期とされています。
溜まったストレスが解消されないままだと、だるい、眠れない、頭が重い、やる気がでない、など様々な症状が出ます。
九月病の症状は長くなるほど、うつ病など、病気の引き金になってしまうこともあります。
普段の生活リズムの調整がうまくできない、と感じたなら、心や体の声に素直に耳を傾けて、リラックスを心がけるのが大切です。
九月病の対策や治し方をお伝えしていきますね。
九月病の対策と治し方
九月病への対策は以下の3つが重要です。
- 生活習慣を整える
- 消化の良いものを食べる
- 良質な睡眠をとる
生活習慣を整える
9月病対策としてまず、大事なのは、生活習慣を整えることです。
特に食事や睡眠のリズムをきちんとすること。
なので、休みの日でも、平日のペースを崩さないようにするのが九月病からの脱却につながります。
- 毎日同じ時間に起床する
- 食事の回数を減らしたり増やしたりしない
- スポーツ・散歩などで身体を動かす
- 夜更かしをしない
ここで重要なのは、心が疲れている場合は身体が疲れているわけではないということです。
なので、TVを観るなどしてゆっくりしているようでも、疲労回復につながりません。
無意識に心が急かされてアレコレ考えてしまったりするので、スポーツや散歩をするなどして身体を動かすほうが回復につながります。
気持ちや身体に不調を感じたら、まずはリラックスを心がけて、身体を動かしましょう。
家の周りや職場まわりの散歩、できるだけ階段を使うなどでも、軽い運動になりますし、生活にメリハリがつきます。
消化の良いものを食べる
心や身体が疲れているときは、『胃腸も疲れている』と考えるべきです。
よく疲労回復を目的に、
「肉をガッツリ食べて、元気を出そう!」
といいますが、本当に疲れを感じているときは、胃腸も疲れていることが多いものです。
ストレスや疲労は胃腸の働きを悪くしてしまいます。
九月病の症状が出ているときは、疲労回復に良い食べ物を考えるより、消化の良い食べ物を選ぶようにするのがコツです。
食事は、栄養のバランスを考えると「定食スタイル」がおすすめです。
定食スタイルというのはご飯やパン、麺などの主食に、肉、魚、卵、豆腐などの主菜、副菜の3種類が揃っている食事です。
栄養成分としては「ビタミンC」や「アミノ酸」などが疲労回復に役立つといわれています。
ビタミンCを特に多く含む果物は柑橘類。
野菜ならピーマン・キャベツ・ブロッコリー・カリフラワーなどにビタミンCが多く含まれています。
■ 九月病に効果的なアミノ酸
九月病ではセロトニンが不足しています。
セロトニンは気分や感情をコントロールして心の安定を保つ脳内ホルモン。
セロトニンの原料となるのは「トリプトファン」という物質で、ヒトの体内で作れない必須アミノ酸のひとつです。
脳で分泌されるセロトニンは、9月病の症状である落ち込んだ気持ちを打ち消してくれる効果があります。
そのセロトニンの生成に必要なのがトリプトファンというわけです。
トリプトファンはアミノ酸なので、タンパク質の多い食品にたくさん含まれています。
肉や魚、豆腐や納豆などの大豆製品、牛乳やチーズなどの乳製品、バナナ、ピーナッツやアーモンドなどのナッツ類などです。
すじこやたらこなどにも比較的多く含まれています。
◇ セロトニンとトリプトファンについてはこの記事にわかりやすくまとめています。
・九月病とはどんな症状?原因と体と心のSOSがわかるチェックリスト!
良質な睡眠をとる
眠れない、眠りが浅い、起きられない、いくら寝ても寝たりないなどの睡眠障害は、9月病の症状のひとつです。
就寝の2~3時間前は、以下の2つを守りましょう。
- スマートフォンやパソコン、テレビなどの明るい光を見ないようにする
- 食事や入浴は済ませておく
スマートフォンやパソコンには「ブルーライト」という青色光が入っています。
ブルーライトは目に見える光の中で最も波長が短く、エネルギーが強いといわれています。
拡散して目が疲れやすくなるほか、最近は体内時計への影響が注目されています。
ブルーライトを夜に浴びると、脳は明るい光を昼と判断し、体内時計に作用して、睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制され、その結果、眠れなくなると考えられています。
寝る前にブルーライトが目に入ると、途中で目が覚めたりするので、しっかり睡眠をとることができなくなるんですね。
そうなると、睡眠不足になり、起床後から元気がなくなってしまいます。
つまり、ブルーライトによって、体内時計の睡眠と覚醒のリズムが乱れるわけです。
また、夕食を食べすぎてしまうと、寝ている間に消化吸収を行うことになるため、体がしっかり休むことができずに、翌日に疲労感を持ち越してしまうことがあります。
良質な睡眠のためには、食事の時間にも気を配ることが必要ですね。
九月病の治し方!秋のなんだかだるい眠い眠れない不調の解消法とは?まとめ
九月病は、9月に心や体の調子を崩す状態。
9月という時期に生じる様々な不調の総称です。
主な原因としては、
- 夏休み後の環境適応がうまくできない
- 気候の変化に心身がついていかない
などがあります。
九月病への対策は以下の3つが重要です。
- 生活習慣を整える
- 消化の良いものを食べる
- 良質な睡眠をとる
九月病の症状は長くなるほど、うつ病など、病気の引き金になってしまうこともありますが、毎日の生活や食事、睡眠にほんの少し気を配ることで改善のきっかけになります。
ストレスにはリフレッシュよりもリラックス、自分の心と身体を休ませてあげることを心がけてくださいね。
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