2019年の干支いのししの亥年とはどんな意味?
「猪」ではなく「亥」と書くのはなぜ?
己亥とは何のこと?
その疑問、解消します!
一般的な干支と本来の干支の違い、
亥年と己亥年がどのような年になるのか、
過去の己亥年も含めて、わかりやすくお伝えします。
2019年の干支は亥!
涼しくなったなー、
とほっとしていたらあっという間に10月。
今年も残すところ3ヶ月を切って、そうこうしていると、年賀状を準備する時期も近づいてきます。
2019年の干支は「亥」。
「亥」は「い」と読みます。
亥年は「いどし」、「いのししどし」とも呼ばれます。
ご存知のとおり、干支は12の動物で表されています。
十二支(じゅうにし)と呼ばれる動物ですね。
「なにどし生まれ?」
と聞かれると、
「いのしし!」
「◯◯どしの年男だよ」
と、ほとんどの人は自分が生まれた年の干支を答えられますが、
そもそもこの干支というのは中国で生まれたものです。
古代中国では、年月や時間、方角を示す役割を、十二支と「十干」(じっかん)という10の要素と組み合わせることで表していました。
十干:「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」
この十二支と十干を組み合わせて出来た「十干十二支」の60種類が干支と言われています。
十二支だけだと12年で一周しますが、本来の干支という意味でいくと60年で一周となります。
ということは、自分が生まれた年の干支と同じ干支が来るのは60年に一度。
つまり、還暦を迎える年は、自分が生まれた年の干支を再び迎える年になるわけです。
組み合わせについてはややこしいので、ここでは省略しますが、
2019年は十干が己(つちのと)で、十二支が亥(いのしし)。
なので、2019年の亥年は、本来の干支でいえば、
『己亥(つちのとい・きがい)年』
となります。
ですが、その年の干支は12の動物で呼ばれるのが一般的ですよね。
これはどうしてかというと、
「十干十二支」で60種類もあると、複雑な上に覚えにくいので、覚えやすいように12種類にしてそこに動物を割り当てたからです。
干支でイノシシを「亥」と書くのも、覚えやすくするために「猪(いのしし)」の「い」を当てはめたからだといわれています。
もちろん、『己亥』の「己」にも意味があります。
己亥がどんな年なのかお伝えしますね。
干支の己亥とは?
十干と十二支は組み合わせによって分類され、お互いを強め合ったり弱め合ったりする関係性があります。
十干は、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」でしたね。
読み方は、
「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」
です。
十干は、中国の「陰陽五行説」に基づくものです。
五行説というのは、古代中国の思想で、
「木・火・土・金・水の五元素(五行)が万物を構成する」
と考えるものです。
中国からきた思想に陰陽道というものがあります。
すべては「陰」と「陽」の2つに分けられるというもので、これと五行説が結びついたものが、陰陽五行説と言われています。
十干は、五行(五元素)をそれぞれ兄(え)と弟(と)に分けたものです。
兄は「陽」を、弟は「陰」を意味します。
もともとはこの十干を「えと(兄弟)」といいました。
さて、干支の己亥の「己」の前は「戊」です。
「戊」には「分化繁栄」の意味があることから、「己」には繁栄したものを統制する意味があるとされています。
一方、
十二支は、毎年度における木星の位置を示すために天を12に分けた場合の呼び方で、それぞれに動物の名前を当てたものです。
己亥の「亥」はイノシシがあてられていますが、本来の十二支では、動物ではなく、植物の成長の様子を表すものでした。
十二支は「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」。
十二支のはじまりである「子」は
『新しい命が植物の種子の中に生まれた状態』
とされています。
それが育っていく過程で、「辰」では植物の状態が出来上がり、「巳」で成長のピークとなります。
ピークを過ぎると植物は徐々に枯れていきます。
最後の「亥」では、
『植物の生命の力が種子の中に閉じ込められている状態』
となります。
己亥の亥年はどんな年
20019年の干支、己亥はどんな年になるのでしょう。
上述のように、
- 「己」→ 繁栄したものを統制する意味
- 「亥」→ 生命が閉じ込められている状態
このことから、己亥の年は、
「今現在の状況を維持し、守りの姿勢に徹した方がよい」
と言われています。
亥は十二支の中では一番最後に来る『植物の生命の力が種子の中に閉じ込められている状態』ですが、十二支は循環しています。
いずれ果実となる種子の状態が「亥」。
なので、次の干支である「子」の『新しい命が植物の種子の中に生まれた状態』になるために、しっかりエネルギーやパワーを蓄えている年といえます。
こういったことが由来して、亥年には
「次のステージに向けた準備期間」
といった意味合いがあります。
前回の己亥の年は1959年。
時代はまさに高度経済成長の時代で、この年を代表する出来事は、なんといっても皇太子様と美智子様のご成婚です。
60年前にご結婚された当時の皇太子が、60年後の2019年、天皇を退位されるのは、不思議なめぐり合わせを感じます。
最近は自然災害のニュースが相次いでいますが、戦後最大級の高潮被害を及ぼした伊勢湾台風も1959年です。
己亥は、五行思想でいうと「水」と「土」です。
解釈はさまざまですが、防災にはなお一層の注意をはらいたいですね。
亥年はどんな意味をもつ年?
亥年の亥はイノシシ。
古くから猪の肉は万病に効果があるとされており、無病息災の象徴でもあります。
猪の肉を鍋で食べる牡丹鍋(猪鍋)や、イノシシにまつわる神社などへ初詣をする慣習もあります。
万病予防としても食されてきた猪の由来から、
「亥年は無病息災の年」
とも言われています。
ちなみに、亥年生まれの人の性質を。
干支がイノシシの人は、芯の強さが特徴で、
「裏表がなく何事にも熱心。かつ、物事をやり遂げる情熱がある」
とのこと。
イノシシを神の使いとする地域もあり、亥年生まれは強運な人が多いと言われます。
2019年の干支いのししの亥や己亥とはどんな意味?どういう年になる? まとめ
2019年の干支は「亥」。
十二支と十干を組み合わせて出来た「十干十二支」の60種類が本来の干支です。
干支は「十干十二支」で60種類もあると、複雑な上に覚えにくいので、覚えやすいように12種類にしてそこに動物を割り当てています。
2019年は十干が己(つちのと)で、十二支が亥(いのしし)。
なので、2019年の亥年は、本来の干支でいえば、
『己亥(つちのとい・きがい)年』
となります。
十干と十二支は組み合わせによって分類され、お互いを強め合ったり弱め合ったりする関係性があります。
- 「己」→ 繁栄したものを統制する意味
- 「亥」→ 生命が閉じ込められている状態
己亥の年は、
「今現在の状況を維持し、守りの姿勢に徹した方がよい」
と言われています。
亥年には
「次のステージに向けた準備期間」
といった意味合いがあります。
「亥年は無病息災の年」
とも言われていますが、油断は禁物です。
この時期になると
「来年の干支は何なんだろう?」
という疑問がわきますが、
干支は古代中国から何千年と続く歴史の恵みです。
どんな年になるのか、干支の意味を知識として入れておくと、良い一年を迎える腹づもりができますね。