冬になると唇の乾燥や荒れがひどくなるのはなぜ?
どんな原因があるの?
唇がカサカサを繰り返す理由は?
その疑問、解消します!
唇にリップクリームなどの保湿ケアが必要なわけ、
冬ならではの唇の環境、
唇が荒れる意外な要因も含めて、わかりやすくお伝えします。
唇がカサカサを繰り返す理由は?
寒くなってくると気になる唇の乾燥。
リップを塗ってもカサカサを繰り返したり、ひどい時はピッと割れて血が出てしまうことも。
空気が乾燥する冬は、唇の荒れが特に気になる時期ですね。
唇の荒れはつらいだけではなく、口紅がうまくのらなかったり、不健康な印象を与えてしまうので、悩んでいる人はとても多いもの。
でも、唇がカサカサを繰り返すのには仕方のない理由もあるのです。
唇の乾きや荒れの原因とは?
わたしたちの唇って、口紅を塗らなくても、もともと赤い色をしていますよね。
実は、人間の唇は、口唇粘膜の一部がめくれあがってできた部位。
唇というのは、『粘膜』なのです。
唇が粘膜というとちょっと意外かもですが、
もうちょっと具体的に言うと、唇とは口紅を塗る部分だけではなく、口の内部(頬側)と、皮膚の部分(ヒゲの生える)を囲む、輪状の組織のことをいいます。
粘膜である唇には『皮脂膜』がありません。
皮脂膜というのは、皮脂腺から分泌される皮脂(油分)と汗腺から出る汗(水分)によって構成される天然の保湿クリームです。
簡単にいうと、皮膚を守るためにできる皮脂の膜のこと。
わたしたちの皮膚は皮脂膜によってバリア機能が働き、うるおいを保ったり、雑菌から守られているのです。
皮脂膜は天然の保護膜ですね。
皮膚のほとんどには皮脂膜が存在するんですが、
唇には毛穴がなく、汗腺もほとんど存在しないので、皮脂腺も皮脂膜もありません。
そのため、唇は乾燥に弱く、ひび割れや荒れを起こしやすいと考えられています。
粘膜の中でも唇の粘膜は、角層(表皮の一部)がすごく薄いのも特徴です。
角層は、表皮の細胞がレンガ状に積み重なった層のこと。
角層は、肌のもっとも外側にあり、バリア機能・保湿機能という重要な役割を果たしています。
角層が薄いと光が透過しやすいので、真皮の下にある血管(血液)の色を反映しやすくなります。
つまり、
唇の色=血管(血液)の色
というわけです。
血の色が透けて見えるほど薄い粘膜の部位で、なおかつ、天然の保護膜もない唇は、もともとが超デリケートな部位なのです。
超デリケートな部位だけに、少しの刺激でも乾燥して荒れやすくなってしまうんですね。
基本、天然の保護膜(皮脂膜)がない唇には、リップクリームなどの保湿ケアが必要なのです。
冬の唇が乾燥して荒れる10の原因とは?
ただでさえ辛い唇のトラブルですが、冬になるとよりひどく感じるものです。
荒れると食事のときにヒリヒリするなど、ふだんの生活にも影響が出てきますし、周りの視線も気になりますよね。
もともとが超デリケートな唇ですが、
冬になると唇が乾燥する原因は以下のようなものが考えられます。
1. 冬の乾燥した空気
2. 水分不足
3. 唇を舐める癖がある
4. 口呼吸をしている
5. リップクリームなどが合っていない
6. こすりすぎ(摩擦)
7. 紫外線の影響
8. 食生活
9. 体調不良とストレス
10. 病気
唇が乾燥する原因を一つずつお伝えしますね。
1. 冬の乾燥した空気
冬に唇が荒れる主な原因として考えられるのは乾燥です。
冬は湿度が低く、外気も乾燥しています。
また、屋内でも、暖房器具の使用で乾燥しがちのため、唇が荒れやすくなります。
冬は、
- エアコン
- 暖房器具
- 湿度の低下
といった唇が乾燥する環境が整っています。
2. 水分不足
身体全体が水分不足になっていると、もちろん唇も乾きを覚えます。
冬の外気の乾燥は、身体からも水分を奪っていくのですが、冬は夏に比べて、水分補給をする回数が減りがちです。
夏と違って、暑さからくる喉の渇きというものはありませんが、冬は思うよりも身体の水分が不足していることが多いのです。
3. 唇を舐める癖がある
唇が乾いた感じがするからといって、舐めるのは絶対にNG!
唇をなめると、唾液が蒸発するときに、一緒に唇の水分までも奪ってしまいやすくなり、より乾燥してしまうのです。
また、舌の刺激もよくありません。
舌で繰り返し舐めるという物理的な刺激が加わると、かえって症状が悪化してしまう恐れがあります。
ふだんから唇を舐める癖がある場合は、せっかく塗ったリップクリームも落ちてしまうので、これもまた乾燥を招く原因となります。
4. 口呼吸をしている
冬に流行するのが風邪やインフルエンザ。
風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりで鼻が詰まっている時は、どうしても口呼吸になりがちです。
口呼吸は唇を乾燥させるので注意が必要です。
口呼吸をしてみるとわかりますが、口で呼吸すると、唇の上を空気が通りますよね。
呼吸をするたび、唇は空気に触れて水分が蒸発していくために、水分不足になりやすくなるのです。
5. リップクリームなどが合っていない
当たり前ですが、唇に合わないものをつければ、唇は荒れてしまいます。
リップクリーム、口紅、歯磨き粉など、唇に触れるものが合わないために、唇が荒れてしまっているケースもあります。
6. こすりすぎ(摩擦)
唇に対する摩擦によって唇に負担がかかり、荒れやすくなってしまう場合もあります。
前述のように、唇は皮膚が薄いので超デリケート。
刺激や摩擦にとても弱いのです。
- 食事後に唇をゴシゴシ拭く
- メイクを落とす時に強くこする
- 歯磨きの際に唇に負担をかけている
- 就寝中に枕や布団でこすれる
また、冬はマスクをする機会も多い時。
マスクをして会話をすると、唇がマスクに触れて、気づかないうちに唇にダメージを与えていることもあります。
7. 紫外線の影響
紫外線は一年中降り注いでいます。
日焼けをするのは肌だけではなく、当然、唇も日焼けします。
肌は気をつけていても、唇まではケアしていない人が多いんですが、水分を奪い乾燥させてしまうのが日焼けです。
冬の乾燥した空気で、紫外線の影響を受けると、唇はダイレクトにダメージを受けてしまいます。
8. 食生活
食べ物や飲み物に触れる唇は食事の影響を受けやすい部位です。
寒い冬は鍋など、暖かい食べ物を囲む機会も多くなりますよね。
もともとデリケートな唇は、熱いものを食べたり、辛いものを食べたりすると、荒れやすくなります。
香辛料を使ったエスニック料理など、刺激の強いものも、唇の負担になります。
また、タンパク質やビタミンB群、ビタミンCなどの栄養が不足すると、皮膚や唇の粘膜を健康に保つことができなくなり、唇が荒れることがあります。
9. 体調不良とストレス
唇は、胃腸の調子が良くないなど、体調によって荒れることもあります。
冬は体調を崩しやすい時期。
食べ過ぎや飲み過ぎなど、食生活の乱れによって胃腸が荒れると、唇も荒れやすくなります。
内臓の不調は、ストレスから来ることもあります。
仕事や生活などでストレスがたまると、体の免疫力が低下してダメージを受けやすくなり、体調を崩し、その結果、唇が荒れるということがあります。
10. 病気
リップクリームなどで保湿ケアをしているにもかかわらず、乾燥や荒れが治まらないという場合は、
口唇炎、口唇ヘルペス、アレルギーなどの病気かもしれません。
荒れている症状が長引く、唇が赤く腫れたり、口角が切れたりするような場合は、ただの乾燥ではない可能性もありますので、早めに皮膚科を受診しましょう。
冬の唇が乾燥して荒れる10の原因!カサカサを繰り返す理由とは? まとめ
唇がカサカサを繰り返すのには理由があります。
粘膜である唇には『皮脂膜』がありません。
基本、天然の保護膜(皮脂膜)がない唇には、リップクリームなどの保湿ケアが必要です。
冬になると唇が乾燥する原因は以下のようなものが考えられます。
1. 冬の乾燥した空気
2. 水分不足
3. 唇を舐める癖がある
4. 口呼吸をしている
5. リップクリームなどが合っていない
6. こすりすぎ(摩擦)
7. 紫外線の影響
8. 食生活
9. 体調不良とストレス
10. 病気
屋外も屋内も乾燥している冬は、ちょっとした刺激で唇はダメージを受けてしまいます。
唇が乾燥をして荒れる原因は、ふだんの生活に問題があることもあります。
リップクリームの保湿ケアで乾燥を防ぐだけでなく、唇が乾燥する原因をなくしていくように意識してくださいね。
◇ 荒れた唇のカサカサを治す方法はこちらに詳しく。
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