一年の計は元旦にありとはどんな意味?由来でわかる使い方と例文

一年の計は元旦にありとはどんな意味?由来でわかる使い方と例文

一年の計は元旦にありとはどんな意味?

1月1日の出来事が影響するってこと?

ことわざの由来や使い方は?

その疑問、解消します!

一年の計は元旦にありが使われる場面、

ことわざに含まれるニュアンス、

語源となった2つの説も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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一年の計は元旦にありとはどんな意味?

一年の計は元旦にあり(いちねんのけいはがんたんにあり)』。

お正月の時期はよく耳にしますよね。

小学生でも知っている有名なことわざですが、

ちゃんとした意味を知ってる人って、意外に少ないんです。

『一年の計は元旦にあり』は、

新しい年の始まりに目標を立てて頑張ろう!

という意気込みを表す時に使われることわざです。

具体的に言うと、

一年の計画は年の初めである元旦に立てるべき。

物事を始めるにあたっては、最初にきちんとした計画を立てることが大切だ

ということです。

言葉だけで見ていくと、

一年の計画は元旦に立てるべき

という意味になります。

「元旦」とは、一年の最初の日、1月1日の朝のこと。

「計」には、計画という意味があります。

一年の最初の日の朝にしっかり計画を立てて目的に励む

といった意味合いですね。

新しい一年を迎えるにあたって、この年になすべきことを、年の初めの元旦にしっかりとした計画を立てる。

そして、その計画をもって新年に臨めば有意義な一年になる、

という教えです。

そういったことから、暗に

今年一年充実したいなら、最初からちゃんと計画してやらないとダメだよ

といったニュアンスも含んでいます。

間違った解釈をしているケース

『一年の計は元旦にあり』は割と意味を誤解されていることわざで、

「1月1日にしたことや、1月1日に起こったことがその一年に影響する」

という意味だと誤解している人も少なくありません。

元旦に風邪を引いていたから今年一年病気が心配だとか、

元旦にお財布を落としたから今年一年ついてなさそうとか、

元旦に転んだから今年一年良いことなさそうとか、

こういったネガティブなことが身に起きた時に、

「一年の計は元旦にあり、って言うしな~」

と凹むのは間違い。

『一年の計は元旦にあり』は、

「一年の計画は年の初めである元旦に立てるべき。

物事を始めるにあたっては、最初にきちんとした計画を立てることが大切だ」

ということでしたよね。

逆に、1月1日にラッキーなことがあったからといってその一年がハッピーな一年とは限りません。

くれぐれも、お間違えないようにです^^

一年の計は元旦にありの由来は?

『一年の計は元旦にあり』の由来は諸説あります。

有力なものを2つご紹介しますね。

中国の書物が由来説

中国の明(1368~1644年)の時代、万暦(1573年~1620年)という元号の頃に、

憑慶京(ひょうおうきょう)という学者が書いた「月令広義(げつれいこうぎ)」という書物が由来とする説です。

「月令広義」は中国の伝統的な年中行事やしきたりが解説されているもので、

その書物に「四計」というものがあり、このような記述があります。


 一日之計在晨 (一日の計は晨(あした)にあり)

 一年之計在春 (一年の計は春にあり)

 一生之計在勤 (一生の計は勤にあり)

 一家之計在身 (一家の計は身にあり)
 

これが、『一年の計は元旦にあり』の元になっているという説です。

この場合の「一日」は「いちじつ」と読みます。

「いちにち」や「ついたち」ではないので、気をつけてくださいね。

「晨(あした)」というのは朝のことで、そのまま「朝」と書くこともあります。

「春」はお正月、年の始めを意味しています。

「一日の計」「一年の計」「一生の計」「一家の計」を合わせて「四計」といい、

良き人生の設計には欠かせない大切な計画とされています。

「四計」をわかりやすく言うと、


一日の計画は晨(あした)=朝に立てることが肝心

一年の計画は元旦に立てることが肝心

一生は、まじめに働くことが肝心

一家の行く末は健康や身の振り方、生き方で決まる

といった意味合いになります。

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毛利元就の手紙が由来説

『一年の計は元旦にあり』のもうひとつの由来としては、

日本の戦国武将、毛利元就が長男の毛利隆元へあてた手紙に書かれていた、

「一年の計は春にあり、一月の計は朔にあり、一日の計は鶏鳴にあり」

が元になっているという説です。

毛利元就といえば、「三本の矢」でも有名ですね。

朔は「ついたち」と読み、月初めの日のことです。

鶏鳴は「けいめい」と読み、一番鶏が鳴く早朝のことを指す言葉です。

毛利元就の文章は、


一年の計画は元旦に立てることが肝心

ひと月の計画は月の初めの日に立てることが肝心

一日の計画は早朝に立てることが肝心

といった意味合いです。

毛利元就が長男に言いたかったのは、

1年、ひと月、1日と、最初の時こそ計画を立て実行していくべき

ということで、

何事も最初が肝心

という教訓でもあります。

毛利元就が長男の毛利隆元にこの手紙を送ったのは、1558年。

中国の「月令広義」が記された年がわかっていないので、

どちらが先だったのかはわかりませんが、

「一日の計は鶏鳴にあり(一日の計画は早朝に立てることが肝心)」

は、現代に生きるわたしたちにも通じる普遍性のある言葉でもありますね。

一年の計は元旦にありの使い方と例文

前述のように、『一年の計は元旦にあり』という言葉は、

「一年の計画は年の初めである元旦に立てるべき。

物事を始めるにあたっては、最初にきちんとした計画を立てることが大切だ」

ということです。

『何事も最初が肝心』

という教えでもあります。

使い方としては、

  • 新しい年の計画や目標を元旦からしっかり立てる
  • 何かを始めるときの戒めとする

といったシーンで用います。

「『一年の計は元旦にあり』、初日の出を拝んだあとに今年の計画を練ったよ」

「正月休みは返上、『一年の計は元旦にあり』でパソコンに向かった」

「善は急げ、『一年の計は元旦にあり』っていうじゃない」

「今思えば、『一年の計は元旦にあり』できちんと目標を最初に立てたことが良かった」

「『一年の計は元旦にあり』にあやかって、夏に向けて元旦からダイエットよ」

「来年こそは、『一年の計は元旦にあり』を実践して目標を達成したい」

「『一年の計は元旦にあり』というし、早速とりかかろう」

一年の計は元旦にありとはどんな意味?由来でわかる使い方と例文 まとめ

『一年の計は元旦にあり』は、

「一年の計画は年の初めである元旦に立てるべき。

物事を始めるにあたっては、最初にきちんとした計画を立てることが大切だ」

という意味のことわざです。

また、

『何事も最初が肝心』

という教訓でもあります。

由来には諸説ありますが、

中国の書物が由来だという説と、毛利元就の手紙が由来だという説が広く知られています。

一年の計は元旦にあり。

新しい年はこの言葉どおり物事の初めに計画を立て、

充実した一年を送れるよう心がけたいものです。

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