夏に入道雲ができるのはなぜ?発生する仕組みと名前の由来もご紹介!

夏に入道雲ができるのはなぜ?発生する仕組みと名前の由来もご紹介!

夏に入道雲ができるのはなぜ?

どうやって発生するの?

仕組みは?

入道ってなんのこと?

名前の由来は?

その疑問、解消します!

入道雲とはどんな雲なのか、

どうして縦に高く大きくなるのか、

入道雲・積乱雲が夏に多く発生する理由も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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入道雲とはどんな雲?

真っ青な空にむくむくと立ち上がる大きな入道雲を見ると、

「夏なんだなー」

と改めて季節を感じます。

よく晴れた夏の日に見ることができる入道雲。

入道雲とは縦に高くむくむくもこもこと盛り上がる大きな雲のことです。

入道雲は真っ白で美しい雲ですが、

実は、入道雲というのは「積乱雲」の別名です。

わた雲(積雲)が大きく成長して雄大な積雲となり、

更に発達したものが積乱雲です。

積乱雲と聞くと

をイメージする人も多いと思います。

入道雲(積乱雲)は大気の不安定な状態により発生しているものなので、

ときには激しい雨を降らせ、

局所的な豪雨をもたらすなど、

天気急変の予兆でもあります。

夏になると午前中は良い天気だったのに、

午後になって突然雨が降り出すことって良くありますよね。

雨は長くは続かずに、

30分から1時間程度で止んでしまいます。

このような雨の原因になるのが入道雲です。

雲は高さと形によって、

「巻雲(けんうん:すじぐも)」、

「巻積雲(けんせきうん:うろこぐも)」など、

国際的に10の種類に分けられているんですが、

その中でも入道雲(積乱雲)は高さが最大で、

最高部から最低部までの距離が、

1万メートルを超えることもある巨大な雲として有名です。

1万メートルは10キロメートル、

ものすごい高さですが、

時には成層圏まで達することもあるといいます。

水平方向の広がりは数キロ~十数キロメートルにもなります。

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入道雲の名前の由来は?

積乱雲の別名が入道雲ですが、

その名前の由来をたどると、

お坊さんにいきつきます。

入道を辞書で引くと以下のようになっています。

にゅう‐どう〔ニフダウ〕【入道】
[名](スル)
1 仏語。
ァ ア煩悩を断って悟りの境に入ること。
ィ 出家・剃髪(ていはつ)して仏道に入り修行すること。また、その人。 「寂照は―してから、ただもう道心を持し」〈露伴・連環記〉
2 皇族や公卿で、在俗のまま剃髪(ていはつ)し、僧衣をつけ仏道に入った人。「清盛―」
3 坊主頭の人。また、坊主頭の化け物。「大―」「蛸(たこ)―」

 -国語辞書 goo辞書より引用-

『入道雲』の「入道」とは

もともと仏道(仏教)に入ることを意味していました。

そこから、

お坊さんのことを「入道」と言い始めました。

やがてお坊さんではなくても

坊主頭の人を指して「入道」と呼ぶようになりました。

これが江戸時代になると、

庶民に流行った怪談話の中で、

坊主頭の妖怪の名前にも

「入道」と付いた名前が登場しました。

怪談話の中には

『大入道(おおにゅうどう)』

とか

『輪入道(わにゅうどう)』

という妖怪がいます。

いずれも坊主頭という特徴が共通の妖怪です。

入道雲のてっぺんあたりのもこもこした様子を、

坊主頭に見立てて

入道雲

と呼ぶようになったと言われています。

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夏になると入道雲ができるのはなぜ?

入道雲
夏空の青い晴れ間にそびえ立つように、

天高くのぼる入道雲。

なぜ入道雲がこのような形になるのか、

仕組みを簡単にお伝えしますね。

入道雲ができる仕組みとは?

入道雲(積乱雲)は強い上昇気流によって起こります。

地上の空気が熱くなると

暖かい空気は『軽い』ので、

上空に向かって上がっていきます。

上空は気温が低いので、

地上では空気の中に含まれていた水蒸気が

水滴や氷の粒に変わります。

その水滴や氷の粒が集まって『雲』ができます。

入道雲(積乱雲)は、

地上と上空の温度差が非常に大きいときに発生します。

夏のように気温が高い時は、

地上の空気がとても熱くなっているので、

上空に向かって勢いよくどんどん上がっていきます。

これが強い上昇気流です。

上空では地上から来た熱い空気が冷やされますが、

上昇気流(風)の勢いが強すぎて、

雲になってもどんどん上にのぼっていくのです。

普通の雲であれば

冷やされ続けることで湿気の粒が大きくなり、

やがては雨になって地上に戻ります。

ですが

入道雲(積乱雲)の場合は上昇気流(風)の勢いが強いので、

なかなか雨にならずに雲がどんどん大きく膨れていきます

こうして、

縦に高くむくむくもこもこと盛り上がる、

大きな雲ができるのです。

これが入道雲(積乱雲)ができる仕組みです。

地上から見ると、

雲が天に向かって成長していくようにも見えます。

入道雲が夏に多い理由

入道雲(積乱雲)が夏に発生する理由は

一言でいうと

夏が暑いから

です。

入道雲(積乱雲)自体は、

条件が揃えばどの季節でも発生するものです。

ですが、

入道雲(積乱雲)ができやすく成長しやすいのが夏なのです。

日本では夏が最も太陽の日差しが強くなりやすいので、

地上の空気が熱くなりやすくなります。

先述のように、

入道雲(積乱雲)は、

地上と上空の温度差が非常に大きいときに発生します

ということは、

夏という季節は入道雲(積乱雲)ができやすい環境なんですね。

日差しが強い夏は日照時間も長いため、

地表の空気が暖められることで

上昇気流ができやすくなります。

加えて、

湿度の高い夏の空気は水分を多く含んでいるので、

冷たい上空で冷やされると沢山の雲が発生します。

地上の空気が熱くなる、

湿った空気の水分、

こういった環境条件が夏には揃っているというわけです。

入道雲(積乱雲)はどの季節にも見られる一般的な雲で、

夏だけに見られるものではありません。

冬でも暖かい海上に冷たい季節風が吹きこむことで

入道雲(積乱雲)が生まれます。

日本海側では海上付近の10℃近くの大気と、

マイナス10℃にも及ぶ季節風の寒気との温度差によって上昇気流が発生し、

冬の季節に入道雲が見られることがあります。

このように入道雲(積乱雲)が発生するには、

高い気温と湿度が必要になります。

日本の夏は高温多湿と言われ、

梅雨や台風による湿気も十分、

気温も他の季節に比べて最も高まるため、

この時期に入道雲(積乱雲)が発生することが多くなるのです。

夏に入道雲ができるのはなぜ?発生する仕組みと名前の由来もご紹介! まとめ

入道雲は積乱雲の別名で、

縦に高くむくむくもこもこと盛り上がる大きな雲のことです。

入道雲(積乱雲)は大気の不安定な状態により発生しているものなので、

ときには激しい雨を降らせ、

局所的な豪雨をもたらすなど、

天気急変の予兆でもあります。

入道雲の名前はお坊さんの坊主頭に由来しています。

入道雲(積乱雲)は、

地上と上空の温度差が非常に大きいときに発生します。

入道雲(積乱雲)自体は、

条件が揃えばどの季節でも発生しますが、

夏になると入道雲(積乱雲)が多くできるのはなぜかというと、


・地上の温度が高くなりやすい

・水分を多く含む空気が上昇しやすい

といった、

入道雲(積乱雲)が発生するのに必要な条件が揃いやすいからです。

入道雲(積乱雲)は夏の風物詩ですが、

大気の不安定な状態により発生しているものなので、

雷雨の原因でもあります。

入道雲(積乱雲)を見かけたら、

天気が急激に変わることもあるので気をつけてくださいね。

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