白南風の読み方と意味を教えて!使い方や俳句の季語で用いる時は?

白南風の読み方と意味を教えて!使い方や俳句の季語で用いる時は?

白南風の正しい読み方は?

どんな意味があるの?

使い方は?

俳句の季語で使う時期はいつからいつまで?

その疑問、解消します!

白南風の特徴、

黒南風・荒南風との違い、

白南風を使った例文、

白南風が季語となっている俳句も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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白南風の読み方は?

「夏を告げる白南風が一段と爽やかに感じられます」

学生時代、

母からの便りにあった一節で

初めて『白南風』という言葉を知りました^^;

『白南風』は「しらはえ」、

もしくは「しろはえ」「しろばえ」と読みます。

わたしが東京在住のせいか、

普段の暮らしであまり耳にすることがありませんが、

『白南風』は関東以西では一般に使われているようで、

俳句などにも登場する季節の用語です。

白南風 しらはえの意味は?

『白南風(しらはえ)』の意味は、

梅雨明けの頃に吹く南風のこと

『白南風』は「白い南風」と書きます。

「南風」は夏の代表的な風ですね。

夏になると日本列島には、

太平洋高気圧(小笠原気団)から

南東の季節風が吹き寄せるようになります。

これが「南風」で、

冬の冷たい「北風」とは対極にあります。

「南風」は「みなみかぜ」と読みますが、

はえ」とも読みます。

【南風】(はえ)
 (主に中国・四国・九州地方で)みなみかぜ。
 おだやかな順風。夏の季語。〈日葡辞書〉

ー広辞苑・第六版ー

  
   
日葡辞書(にっぽじしょと)というのは、

日本語をポルトガル語で解説した辞典で、

イエズス会によって1603年から1604年にかけて

長崎で発行された辞書です。

この辞書に載っているということは、

かなり古くから

「はえ」という言葉が使われていたことがわかりますね。

南風(はえ)は主に西日本で使われる言葉で

夏の時期の南または南寄りの風のことを指します。

地域によっては

「はい」や「みなみ」という呼び方もあるようです。  
   
この南風のうち、

梅雨時に吹いて黒雲を運ぶ、

湿気の多い風を『黒南風(くろはえ)』と呼んでいます。

この風が吹くと空が暗くなることから

『黒南風』と呼ばれるようになったといいます。

『黒南風』に対して、

梅雨明け頃に吹く南風を『白南風(しらはえ)』と呼びます。

黒い南風と白い南風、

とても視覚的なネーミングですね。

どちらも亜熱帯から吹く暖かく湿った風ですが、

雨雲がおおう梅雨空では「黒」、

さわやかな青空の下では「白」、

と風に色をつけて言い表しています。

視覚的なネーミングである一方で、

梅雨に入っていくどんよりした気分を「黒」、

梅雨が明けて本格的な夏へ向かう「白」と、

同じ南風を心象的に言い分けているようにも感じます。

おだやかな順風とされる南風ですが、

梅雨の時期には『荒南風(あらはえ)』と呼ばれる強い風となって

漁師さんや沿岸の人々を困らせることもあります。


梅雨雲を運んでくるのが『黒南風(くろはえ)』

梅雨時の強風が『荒南風(あらはえ)』

梅雨雲を払うのが『白南風(しらはえ)』

『白南風(しらはえ)』が吹くと、

これから日に日に暑さが増して

本格的な夏の始まりです。

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白南風の使い方は?

『白南風(しらはえ)』は梅雨明け頃、

梅雨が明ける間近に吹く風です。

『白南風』が南から運んで来るのは

夏の空に浮かぶ真っ白い雲。

なので、

『白南風』は夏の季節に使う言葉です。

『白南風』の使い方としては、

梅雨をはらう白南風が待ち遠しい

白南風が雨雲を一掃した

といったような使い方をします。

冒頭でご紹介した母からの手紙の

夏を告げる白南風が一段と爽やかに感じられます

は手紙の一行目に書かれた挨拶文です。

俳句の季語で白南風を使うのはいつ?

俳句で『白南風』は夏の季語です。

歳時記では、

『白南風』は「晩夏(ばんか)」の季語。

「晩夏」と聞くと夏の終わり頃をイメージするかもですが、

俳句の季語の「晩夏」の時期は

7月7日ごろ~8月7日ごろになります。
 
なぜこの時期が晩夏なのかと言うと、

晩夏が終わる8月7日ごろは旧暦(昔の暦)でいう立秋、

つまり、

秋の気配が訪れる時期となります。

秋の気配が訪れるということは

秋が始まるのと同じ意味なので

立秋より前は夏の終わりとされ

7月7日ごろ~8月7日ごろが

晩夏と呼ばれているのです。 

明治の文豪、

芥川龍之介はこんな俳句を残しています。
 
白南風の夕浪高うなりにけり

また、

大正末期に活躍したホトトギス派の俳人、

日野草城(ひのそうじょう)は

白南風や化粧にもれし耳の蔭

と詠んでいます。

この句の作者の日野草城氏は、

白南風が吹いている中、

女性の耳の後ろの、

化粧が届いていないところを見つけたのです。

作者の感性が秀逸とされる作品ですが、

「なんと目ざとい男か」

とわたしはちょっと憤慨。

見つけられるのは仕方のないことですが、

句にされるのは女性としては嬉しくない話です^^;

ちなみに、

『黒南風』は「仲夏(ちゅうか)」の季語です。

夏の季語は初夏・仲夏・晩夏の3つに分けられていて、

「仲夏」は夏のなかば、

6月6日ごろ~7月6日ごろ

「仲夏」と呼ばれています。

白南風の読み方と意味を教えて!使い方や俳句の季語で用いる時は? まとめ

『白南風』は「しらはえ」、

もしくは「しろはえ」「しろばえ」と読みます。

『白南風(しらはえ)』の意味は、

梅雨明けの頃に吹く「南風」のこと。

「南風」は「みなみかぜ」と読みますが、

「はえ」とも読みます。

梅雨雲を運んでくるのが『黒南風(くろはえ)』

梅雨時の強風が『荒南風(あらはえ)』

梅雨雲を払うのが『白南風(しらはえ)』

『白南風』は夏の季節に使う言葉で

俳句の季語としては、

「晩夏(ばんか:7月7日ごろ~8月7日ごろ)」

に用います。

『黒南風』は

「仲夏(ちゅうか:6月6日ごろ~7月6日ごろ)」

に使われる季語です。

古くから日本人は

季節ごとに吹く風にいろいろな名前をつけていました。

地方特有の呼び方などを含めると、

風の呼び名は2000以上もあると言います。

四季の移ろいの中で、

自然と深く関わって暮らしてきた、

日本人ならではの感受性ですね。

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