土用にしじみを食べるのはなぜ?「土用しじみは腹薬」の意味と由来をご紹介

土用にしじみを食べるのはなぜ?「土用しじみは腹薬」の意味と由来をご紹介

土用の丑の日にしじみを食べるのはなぜ?

土用とはなんのこと?

「土用しじみは腹薬」の意味や由来は?

その疑問、解消します!

土用しじみとはどんなものなのか、

旬のしじみの特徴と栄養、

腹薬の「腹」とは何か、

しじみの効能も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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土用しじみとはどんな意味?

『土用の丑の日』といえば

すぐに浮かぶのは「うなぎ」でしょうか。

夏の土用の丑の日には、

暑い時期を乗り切る夏バテ対策で

栄養価の高いうなぎを食べることを楽しみにしている人も多いですよね。

土用の丑の日にはもうひとつ、

昔から食べられている食べ物があります。

それは夏の暑い盛りに旬を迎える「しじみ」です。

土用しじみとは?

土用の時期に採れる夏のしじみを指して、

土用しじみ』と呼びます。

「土用」とは、日本の季節の移り変わりをわかりやすくする指標として作られた「雑節(ざっせつ)」のひとつで、

立春(2月4日頃)・立夏(5月5日頃)・立秋(8月7日頃)・立冬(11月7日頃)の前18日間を言います。

普通は、立秋の前(=夏の土用)を指して「土用」と言います。

夏の土用は暑さで弱りがちな体のために

滋養のあるものを食べる風習があります。

土用の頃の『土用しじみ』は夏バテなどにとても効果的で、

土用の丑の日にしじみを食べる

というならわしが古くから続いています。

昔から土用の丑の日には、

うなぎではなく、

しじみを食べるという習慣がありました。

土用の丑の日にうなぎを食べるのが習慣になったのは、

江戸時代の中ごろ。

しじみはこれよりもずっと前から食べられていました。

しじみの歴史はとても古く、

縄文時代の地層から、

しじみの貝塚がいくつも発見されています。

縄文時代は世界史では中石器時代・新石器時代あたる、

約1万5000年前頃から紀元前4世紀頃です。

遥か悠久の縄文時代から

しじみは日本人におなじみの食材として

食べられてきたと考えると、

縄文時代から伝わるしじみの食文化ってすごいなぁ、

とただただ感嘆です。

こちらのしじみは味噌汁・しじみ汁の具材等、食事にも使える乾燥しじみです。

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そのまま、おつまみとしても、また炊き込みご飯やパスタ、チャーハンなどにも利用出来るのでとても便利。

我が家も常にストックしています。

土用の丑の日にしじみを食べるのはなぜ?

土用にしじみを食べるのはなぜ?「土用しじみは腹薬」の意味と由来をご紹介

なぜ、土用の丑の日にしじみを食べるのか?

その理由は至って簡単で、

しじみの旬が夏だから

ということです。

旬の食べ物は栄養たっぷり、

その時期にわたしたちの体が必要としている栄養が豊富に含まれています。

旬になるほど栄養価が高まるので、

体力が落ちる時期にしじみをいただくことは、

理に適っているといえますね。

しじみには旬が夏と冬の年2回あって、

夏の時期に旬を迎えるものは『土用しじみ

冬の厳寒期のものは『寒しじみと呼ばれます。

しじみは1年を通して収穫できますが、

特に土用しじみは産卵期にあたり、

身がふっくらして、

一番収穫量も多くなります。

夏のしじみの旬は7月から9月。

ちょうど夏の土用にあたる立秋あたりに

産卵期のピークを迎えます。

産卵を控えた夏のしじみは、

旨味と栄養がぎゅっと詰まっています。

しじみを食べると体調が良くなることから、

土用しじみは腹薬

とも言われ、

江戸時代は土用の丑の日はうなぎを食べるよりも、

土用しじみを食べる習慣の方がメインでした。

当時の江戸では、

しじみが入った樽の天秤棒をかついで、

しじみを売り歩く『しじみ売り』の姿があちこちで見られ、

人々は夏のスタミナ食として好んだといいます。

「納豆と蜆(しじみ)に 朝寝 起こされる」

という江戸時代の川柳があります。

納豆売りやしじみ売りの掛け声で起こされてしまった、

という絵が浮かんでくるだけに

どこかユーモラスな川柳です。

古典落語の演目にも「しじみ売り」というものがあります。

しじみは江戸の頃から庶民に親しまれてきた食材だということがわかりますね。

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しじみが「腹ぐすり」とされた理由

土用にしじみを食べるのはなぜ?「土用しじみは腹薬」の意味と由来をご紹介

しじみは昔から

土用しじみは腹薬

と言われるほど、

体に良くて肝機能を高めることでも知られています。

夏のしじみ、

土用しじみの旬は7月から9月。

盛夏のこの時期に産卵を控えたしじみは

カルシウムやビタミンが豊富になり、

旨味もグっと増します。

昔から、お酒を飲んだあとはしじみ汁がよいと言われてきましたが、

肝臓病にも良いと言われています。

その理由は、

しじみはミネラルとビタミン類が豊富で

アミノ酸のメチオニンという成分が肝臓の働きを支えるためです。

1787年(天明7)刊の『食品国歌』(大津賀仲安著)には、

シジミよく黄疸(おうだん)を治し酔を解す。消渇(しょうかち)、水腫(すいしゅ)、盗汗(とうかん)によし

とあります。

黄疸にしじみがよいというのは、

しじみが多く含有するメチオニン、シスチン、タウリンなどが

肝臓の機能を高めるためだと考えられています。

しじみは二枚貝の中でも、

必須アミノ酸のバランスがとれた良質なたんぱく質を含んでいます。

そのため消化吸収がよく、

肝臓に負担がかかりません。

さらに、

肝臓の働きを促進させるグリコーゲンや、

ビタミンB12なども含まれています。

ビタミンB12は疲労回復にも効果があるとされています。

ほかにもしじみは解毒作用を助けるビタミンB2を含んでいます。

これもお酒のあとによいといわれる一因です。

「土用のしじみは腹藥」という言葉で使われている、

腹薬の「腹」という言葉は、

実は「肝臓」だという説もあります。

このようにしじみは、

  • 土用の丑の日の時期が旬にあたり栄養価が高い
  • 肝臓の機能を高める効果や整腸作用がある

といった特徴と効能から滋養食として重宝され、

土用の丑の日に食べられてきたのです。

夏の土用の時期は非常に暑いので、

その暑さを乗り切るために

身体に良いものを食べるという習わしから生まれたのは、

うなぎも同じですね。

◇ 土用の丑の日のうなぎが広まった理由についてはこちら。
土用の丑の日は夏だけじゃない!土用の意味とうなぎを食べる理由

土用にしじみを食べるのはなぜ?「土用しじみは腹薬」の意味と由来をご紹介 まとめ

土用の頃に採れる夏のしじみ、

夏の時期に旬を迎えるしじみを指して、

『土用しじみ』と呼びます。

「土用」とは季節の移り変わりを表現する雑節のひとつで、

普通は、立秋の前(=夏の土用)の18日間を指して「土用」と言います。

土用の丑の日にしじみを食べるのはなぜかというと、

「しじみの旬が夏だから」

旬のしじみは栄養がたっぷり詰まっていて、

その時期に必要な栄養が豊富に含まれています。

「土用しじみは腹薬」

とも言われ、

体に良くて肝機能を高めることでも知られています。

腹薬の「腹」という言葉は、

実は肝臓だという説もあるほど、

肝臓にとって欠かせない栄養が

しじみには含まれています。

しじみは旨味があって

お味噌汁をはじめ、

しぐれ煮や炊き込みご飯など、

いろいろな料理に使える便利な食材です。

土用の丑の日はおいしいしじみ料理で身体をリフレッシュして、

元気に夏を乗り切りたいですね。

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