盛夏の候とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

盛夏の候とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

盛夏の候とはどんな意味?

読み方は?

使う時期はいつからいつまで?

使い方がわかる例文や注意点は?

その疑問、解消します!

時候の挨拶で使い始める時の注意点、

ビジネスシーンで使える例文テンプレート、

個人向けの文例も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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盛夏の候とはどんな意味?

夏の時期、

手紙やビジネスレターのやりとりに欠かせない「時候の挨拶」に、

盛夏の候

があります。

時候の挨拶とは、

手紙などで最初に書く季節を表す言葉を用いた文章です。

『盛夏の候』は「せいかのこう」と読みます。

時候の挨拶はたいがい音読みなのでそのままですね。

意味は、

夏の盛りの頃ですが

といった文字通りのものです。

梅雨が明けて、

夏が本番となる頃を意味するのが盛夏。

夏特有の入道雲や夕立なども目立つ頃ですね。

『盛夏の候』の「候」とは?

『盛夏の候』の「(こう)」は、

『陽春の候』とか『新緑の候』といったように

時候の挨拶で使われる言葉で、

「季節」や「時期」を表す意味があります。

「候」のニュアンスとしては

~というふうに季節も移り変わってきましたが

といったくらいの意味合いです。

「候」というのは、

もとは古い中国の暦で、

360日(陰暦は一年が360日)を72等分した単位(5日間)のことを示す言葉でした。

今でいう「週」みたいなものですね。

そこから「季節」とか「時期」という意味が生まれたのです。

ちなみに「候」が2つで

「旬」=10日間

という単位になります。

今でもひと月を上旬・中旬・下旬と

3つに分けるのはこの名残です。

盛夏の候を使う時期はいつ?

盛夏の候とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

盛夏は梅雨が明けて、

夏が本番となる頃を意味するとお伝えしたように、

『盛夏の候』を使う時期は

梅雨明けからです。

日本列島は南北に長いので

地域によって梅雨明けが異なりますが、

主に『盛夏の候』を使うのは

7月上旬から8月上旬にかけて使うのが一般的です。

『盛夏の候』を使い始める時期に

厳密な決まりがあるわけではありません。

ですが、

住んでいる地域によっては

まだ梅雨明けしていないところもあります。

7月でもまだ梅雨の最中であれば、

「盛夏」を使うのは控えたほうがいいです。

送る相手が居住している地域の気候を考慮して、

梅雨が明けてから使うといいですね。

8月上旬を過ぎたら?

盛夏の候は夏の盛り。

夏の盛りと聞くと8月をイメージするかもですが、

8月中旬になると時候の挨拶としては

残暑の候

納涼の候

晩夏の候

といった言葉が

使われるのが一般的です。

お盆の時期と重なる8月中旬は夏の暑い時期ですが、

時候の挨拶では夏の終わりを表現する言葉を使うようになります。

暦の上では、

立夏(5月5日頃)から立秋前日までが「夏」とされます。

立秋が8月7日頃なので、

これ以降は『盛夏の候』を使わないように

気をつけてくださいね。

立秋を過ぎた場合の時候の挨拶はこちらをご参考に。
残暑の候とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

盛夏の候の使い方と例文

盛夏の候とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

時候の挨拶(季節の挨拶)は、

本文の前に置かれる、

前文部分で用いられる表現です。

拝啓」「謹啓」などの『頭語(とうご)』の直後の、

文章の書きはじめに、

時候の挨拶を添えるのが一般的になります。

『頭語』は手紙の冒頭に書く「こんにちは」にあたる言葉です。

「申し上げます」

という意味があります。

一方、

敬具」「早々」など、

文章の結びに最後に書く言葉を『結語(けつご)』と言います。

結語も手紙の結びに書く「さようなら」にあたる言葉で、

頭語に対応した言葉を使うのが一般的です。

手紙を出す相手や状況によって、

様々な頭語・結語の表現方法があります。

盛夏の候の使い方を例文でご紹介しますね。

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盛夏の候:会社・ビジネス用の例文

ビジネスシーンでは、

主にややかしこまったスタイルで用いられます。

拝啓 盛夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
   平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
   
(——↑前文部分——)

さて、~(主文)
つきましては、~(主文)

末筆ながら貴社の一層のご発展をお祈り申し上げます。
まずは略儀ながら書中にてお知らせいたします。
                                    敬具

 

手紙は一般的に頭語で始まり結語で終わります

頭語と結語はある程度組み合わせが決まっています。

拝啓(はいけい)」で始めたら、

結語として「敬具(けいぐ)」、

もしくは

敬白(けいはく)」で終わるのがセットです。

また、

「拝啓」よりも丁寧な頭語として

謹啓(きんけい)」があります。

謹啓」で始めたら、

結語として「謹言(きんげん)」、

もしくは

謹白(きんぱく)」で終わるのがセットです。

上記を参考に以下の例文をアレンジしてみてくださいね。

「謹啓 盛夏の候、貴社はますますご清栄のこととお慶び申し上げます」

「謹啓 盛夏の候、御社におかれましてはいよいよご盛栄のことと拝察いたします」

「謹啓 盛夏の候、貴社にはますますご隆盛の段、慶賀の至りに存じます」

盛夏の候:個人用の例文

個人に宛てる場合は、

相手との関係によって内容が異なりますね。

相手に失礼にあたらないように、

改まった書き方をする場合はこんな感じです。

目上や取引先に

「拝啓 盛夏の候、貴殿におかれましてはいよいよご清祥の段、何よりと存じます」

「拝啓 盛夏の候、貴殿におかれましてはいよいよご健勝の趣、何よりと存じます」

「拝呈 盛夏の候、貴殿にはますますご健勝の趣、お慶び申し上げます」

「拝啓 盛夏の候、◯◯様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます」

「拝啓 盛夏の候、皆様におかれましてはご健勝にてお過ごしのこととお喜び申し上げます」

 
親しい相手にはフランクでもOKです。

頭語は文字数が限られているはがきでは省略する場合もありますし、

親しい間柄では頭語をあえて使わない場合も増えています。

親しい相手に

「拝啓 盛夏の候、例年にない暑さですが、皆さまお変わりありませんか」

「拝啓 盛夏の候、◯◯様はいかがお過ごしでしょうか」

「拝啓 盛夏の候、暑い日が続きますがいかがお過ごしですか」

「盛夏の候、海山が恋しい時期となりました」

「盛夏の候、連日の猛暑ですが、ますますご活躍のことと拝察いたします」

盛夏の候とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介! まとめ

『盛夏の候』は「せいかのこう」と読みます。

「夏の盛りの頃ですが」

という意味で、

『盛夏の候』の「候」には

「季節」や「時期」を表す意味があります。

『盛夏の候』を使う時期は梅雨が明けてから。

7月上旬から8月上旬にかけて使うのが一般的です。

立秋(8月7日頃)以降は

『盛夏の候』を使わないようにします。

手紙は一般的に頭語で始まり結語で終わりますが、

親しい相手に送るはがきでは省略されることもあります。

『盛夏の候』はビジネスシーンはもちろん、

親しい方への暑中見舞いにも使える時候の挨拶なので、

ぜひ使ってみてくださいね。

◇ 暑中見舞いについてはこちらをご参考に。
暑中見舞いの時期はいつからいつまで?出す期間が過ぎたらどうする?

暑中見舞いのメッセージや一言に50の例文!ビジネス向け文例もご紹介

暑中見舞いの返事は必要?返信するならいつまで?時期を過ぎた時は?

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