てるてる坊主の意味と由来! 中国起源説とちょっと怖い日本の都市伝説

てるてる坊主とはどんな意味?

なぜ吊るすの?

起源や由来はどこから来てる?

てるてる坊主のモデルは?

その疑問、解消します!

てるてる坊主の別名、

中国の掃晴娘の物語、

日本の伝承と

童謡『てるてる坊主』の怖い歌詞との関係も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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てるてる坊主の意味とは?

図書館からの帰り道、
散歩がてらいつもとは違う道を選んだら
軒先に可愛いてるてる坊主
吊るされているおうちを見かけました。

雨が降るのか降らないのか、
中途半端な雲行きですが

♪てるてる坊主てる坊主、あした天気にしておくれ♪

もしかしたら子どもが
楽しみにしている日の晴れを願って
一生懸命作ったのかもしれません。

遠足や試合の日など、
どうしても晴れて欲しいときに
てるてる坊主を作ったことがあるという人も多いのでは?

明日は絶対晴れてほしい!

この日は絶対晴れてほしい!

というときに登場するのがてるてる坊主。

てるてる坊主は漢字で「照る照る坊主」と書きます。

てるてる坊主とは晴れることを祈って、
軒先などにつるす紙や布で作った人形のことです。

「照る照る法師(てるてるほうし)」
「照り法師(てりほうし)」
「照れ照れ坊主(てれてれぼうず)」
「日和坊主(ひよりぼうず)」
「てるてる」

などなど、
地域によって呼び方もさまざまですが、
童謡の『てるてる坊主』は
誰もが一度は口ずさんだことがあるのでは。

てるてる坊主を吊り下げるのは
日本の風習のひとつで、
簡単にいえば『おまじない』です。

天気が晴れて欲しい願いを込めて、

太陽が『照る』ことを祈る

という意味で、
『照る照る坊主』という呼び名なんですね。

『照る』という言葉には、

晴れる・晴天である・晴天になる

という意味があるので
晴天になることを祈って
てるてる坊主を吊るすわけです。

てるてる坊主の起源は?

てるてる坊主には、はっきりとした起源はなく、

日本に伝わったのは平安時代とも
江戸時代とも言われています。

てるてる坊主は江戸の中期には
すでに飾られていたという文献が残っています。

晴れてほしいときに何かに頼る気持ちは、
昔の人もおんなじですね。

てるてる坊主の由来は中国?

てるてる坊主の由来には諸説ありますが、

そのひとつに中国の

掃晴娘(そうせいじょう/サオチンニャン)」

という人形がもとになったという説があります。

掃晴娘は、箒(ほうき)を持った女性の紙人形で、

雨が続くときに門に貼ったり、
軒下につるして、晴天を祈りました。

掃晴娘は天(空)の雨雲を掃いて
晴れにする女神さまといったところでしょうか。

掃晴娘にはこんなお話があります。

掃晴娘

昔、中国の北京に
『晴娘(チンニャン)』と呼ばれる
美しい娘が住んでいました。

晴娘は賢い上に気立てもよく、
手先も器用で切り紙が得意。

晴娘の切り紙は、皇宮の后妃などが
人を遣わせて買い求めるほどの人気でした。

ある年の6月、
北京では大雨が降り続いてしまい、
人々は困り果てていました。

雨はいつまでも降り続き、
一向に止む気配はありません。

雨の猛威は北京を襲い、
水害に苦しむ人々は
なんとか雨が止むようにと
神さまに祈願しましたが
何の効果もありませんでした。

晴娘も天に向かって雨がやむように願いました。

すると、天から

「東海龍王の太子の妃になれば、この雨を止めてやろう」

という声がしました。
天からのお告げです。

東海龍王というのは
四海を治める竜王の一人で、

このお告げは

「北京の人々のために生贄になれ」

という意味です。

晴娘は天に上って妃になる決意をしました。

お告げを承諾したその瞬間、
晴娘の姿は消え、
長く続いた大雨はピタリと止み、
空は雨雲を箒で掃いたように晴れていきました。

晴娘の犠牲を目の当たりにした人々は、
以来、六月に雨が降り続くと、
切り紙が得意だった晴娘をしのんで
紙で『箒を持った晴娘の人形』を作り
門にかけたり吊るすようになったと言われています。

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中国から伝わった起源では
晴娘という「娘」ですが、
日本のてるてる坊主は娘ではなく
「坊主」となっていますね。

娘ではなく坊主になった理由は

日本では天候の回復を祈るのは
僧侶の役目だったからではないかと
考えられています。

掃晴娘の伝説と風習が伝わったのは
平安時代ともいわれており、
当時の僧侶は
呪術的な力をもった祈祷師でもありました。

「娘」よりも「坊主」のほうが
効果があると考えたのかもしれませんね。

他にも、人形の形が
頭を丸めた坊主のように見えたから
とも言われています。

てるてる坊主の由来 怖い日本のお話

掃晴娘の伝説は中国のお話ですが、
てるてる坊主の由来には
昔から日本に伝わっているものもあります。

お坊さんの首がはねられるという、
ちょっと怖い都市伝説のようなものです。

首をはねられたお坊さん

昔、あるところで長雨が続き
住民たちはほとほと困り果て
どうしたものかと悩んでいたときのこと。

「お経を唱えると翌日必ず晴れる」

ということで有名なお坊さんが現れました。

お坊さんは住民を助けるため
殿様の前でお経を唱えたのですが、
次の日も雨が降ってしまい、
一向に雨が止む気配はありませんでした。

激高した殿様はお坊さんの首をはねてしまいます。

そして、そのはねられたお坊さんの首を
白い布でくるんで吊るしたところ、

なんと次の日には
青空が拡がる快晴になったのです。

イヤミスみたいな後味ですが、
これがてるてる坊主の由来だという説です。

文献があるわけではなく
あくまで都市伝説ですが、

童謡の『てるてる坊主』には
こんな歌詞があります。

てるてる坊主 てる坊主 あした天気にしておくれ
それでも曇って泣いたなら そなたの首をチョンと切るぞ

殿様に首をはねられたという
言い伝えがあったからなのか、
可愛いてるてる坊主の姿とは裏腹に、
ちょっと怖い歌詞ですね。

てるてる坊主の意味と由来! 中国起源説とちょっと怖い日本の都市伝説 まとめ

てるてる坊主とは晴れることを祈って、
軒先などにつるす紙や布で作った人形のことです。

てるてる坊主は漢字で「照る照る坊主」と書き、

「太陽が『照る』ことを祈る」

という意味があります。

てるてる坊主には、
はっきりとした起源はありませんが、
由来には諸説あり、
今回は以下の2つをご紹介しました。

1.
中国の
「掃晴娘(そうせいじょう/サオチンニャン)」
という人形がもとになったという説

2.
殿様に首をはねられたお坊さんのエピソード

子どもの頃は遠足の前の日に
よくてるてる坊主を作りました。

大人になった今もサマフェスの前など
屋外イベントがあると作ったりしています。

馴染み深い日本の習わしも、
起源や由来をたどると
そこに物語があるというのは面白いですね。

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