ラグビーワールドカップ2019の優勝賞金は?
報奨金は?
優勝杯の『ウェブ・エリス・カップ』とは?
その疑問、解消します!
サッカーワールドカップとの優勝賞金の比較、
ラグビー界の賞金に対する考え方、
ラグビーの始まりとされる逸話も含めて、
わかりやすくお伝えします。
ラグビーワールドカップの優勝賞金は?
4年ごとに開催されるスポーツの祭典、
ラグビーワールドカップがいよいよ始まりますね。
サッカーワールドカップ(W杯)、
夏のオリンピックと併せて、
世界の3大スポーツ大会と呼ばれるラグビーW杯。
まさに
『ラグビー世界チャンピオン決定戦』
となるのがラグビーワールドカップです。
ラグビーW杯の優勝賞金は?
世界が注目する大会、ラグビーワールドカップ。
「どれくらいの優勝賞金がもらえるのかな」
と気になって調べたところ
なんと賞金は0円。
世界チャンピオンになっても優勝賞金は0円なんです。
サッカーワールドカップも
2006年のドイツ大会までは「0円」でしたが、
現在は、FIFA(国際サッカー連盟)が
ワールドカップ本大会出場国に対して
成績に準ずる賞金を支給しています。
2018年のFIFAワールドカップロシア大会では、
優勝国が3800万ドル(約43億円)
準優勝国が2800万ドル(約32億円)
3位が2400万ドル(約27億円)
4位が2200万ドル(約24億2000万円)
ベスト8が1600万ドル(約17億6000万円)
ベスト16が1200万ドル(約13億2000万円)
グループリーグが800万ドル(約8億8000万円)
をそれぞれ受け取りました。
ラグビーワールドカップの大会収益は、
日本円に換算すると
約230億円ほどと言われていますが
優勝賞金がないというのはちょっと意外でした。
ラグビーW杯の報奨金は?
ラグビーワールドカップでは
大会主催側からの賞金はありませんが、
2019年のラグビーワールドカップ日本大会では
日本ラグビー協会が
日本代表の選手、スタッフ約50人に対し
報奨金を支払うことを決定しています。
優勝:500万円
ベスト4:300万円
ベスト8:100万円
となっています。
2015年のイングランド大会では
1次リーグ敗退に終わったものの、
歴史的な3勝を挙げた日本代表に対し
大正製薬が選手とスタッフ全員の50人に
一人当たり100万円、
計5000万円を報奨金として
贈呈したことが話題になりました。
ワールドカップで3勝したのに
予選敗退となったのは 史上初の出来事。
2001年から日本代表をサポートしてきた
大正製薬の粋な計らいに、
胸熱だったのを覚えています。
このとき、日本ラグビー協会も
選手、スタッフ1人につき50万円を贈りました。
前大会はW杯開幕後のことでしたが、
W杯開幕前に報奨金を設定したのは
ワールドカップ日本大会が初めてのことです。
それにしても、なぜラグビーワールドカップには賞金がないのでしょう。
なぜラグビーワールドカップに賞金がないの?
ラグビーでは
「大会に出場する事が最大の名誉」
とされていることが
今もワールドカップに賞金がない理由です。
ラグビーワールドカップの第1回大会が行われたのが1987年。
当時、ラグビー界は
「スポーツによる金銭的な報酬を受けるべきではない」
というアマチュアリズムの中にありました。
これにはラグビーが
『マナーを重んじ、人としての品位品格を身につけさせるためのスポーツ』
として受け入れられてきたという歴史があります。
ラグビーは体と体がぶつかり合う激しいスポーツですが、
ラグビーには
『ワールドラグビー憲章』
というものがあり、
人格修養の中心として
次の5つのコアバリューが定められています。
- 品位(INTEGRITY)
- 情熱(PASSION)
- 結束(SOLIDARITY)
- 規律(DISCIPLINE)
- 尊重(RESPECT)
この精神こそ、ラグビーが
「紳士のスポーツ」
と言われる所以ですね。
こういった背景からラグビー界では
「ラグビーワールドカップは国の名誉と威信、誇りをかけて戦うものであり、金額がどうこうといったものではない」
という考え方があるようです。
個人に報奨金が出ることはあっても、
『実際に競技を行うチームには金銭的な褒美(賞金)がない』
ということが、
ラグビー精神に則っていることになるんですね。
わたし的には誇りとお金は両立してもいいと思いますが、
ラグビーワールドカップの観客数は
オリンピック、サッカーワールドカップに次いで3番目に多く、
テレビ視聴者数は200以上の国と地域で
約40億人を超えていると言われています。
もしかしたら将来、
サッカーのように変わっていくかもしれませんね。
ラグビーワールドカップの優勝杯 ウェブ・エリス・カップとは?
優勝賞金はないものの、
ラグビーのワールドカップに優勝すると
『ウェブ・エリス・カップ』
と呼ばれる優勝トロフィーが授与されます。
この優勝杯が一番の勲章になるというわけですね。
『ウェブ・エリス・カップ』はラグビーの起源となった、
ウィリアム・ウェブ・エリス少年から名前をとっています。
ラグビーのルーツはサッカーと同じフットボール。
ここでのフットボールは、
前近代的なサッカーという意味です。
当時のフットボールは
「足でボールを運ぶスポーツ」
として一般的に楽しまれているスポーツでした。
ラグビーの始まりは1823年、
イングランドの『ラグビー』という町の
ラグビー校で起きた出来事にあります。
ラグビー校のフットボールのルールでは
ボールをキャッチするなど、
一時的に手を使うことは認められていましたが、
手にボールを持って走ることは禁止されていました。
ところが、
ウィリアム・ウェブ・エリス少年は
試合中にルールを無視して
手でボールをつかんで走り出してしまいました。
これがきっかけで
ボールを手に持って運ぶスタイルが浸透、
ラグビーというスポーツができたとされています。
というわけで、
ラグビーワールドカップの優勝チームに
贈られる『ウェブ・エリス・カップ』は、
ラグビーの創始者とされるエリス少年の
エピソードから命名されているのです。
現在のカップは1906年に作られたもので
第1回大会から同じものが使用されています。
カップの持ち手には、
ギリシア神話にちなんだ彫刻が装飾され、
ラグビーワールドカップ決勝の終了後、
表彰式までのあいだに
現地で優勝チームの名前が彫り込まれて授与されます。
ラグビーワールドカップ2019優勝賞金は?報奨金は?優勝杯の由来とは? まとめ
ラグビーワールドカップの優勝賞金は0円です。
1987年の第1回大会から
2019年の第9回大会までずっと0円。
なぜ優勝賞金がないかというと、
「スポーツによる金銭的な報酬を受けるべきではない」
というアマチュアリズムの中で始まった第1回大会から、
「ラグビーワールドカップは国の名誉と威信、誇りをかけて戦うもの」
という考え方が根本にあることが理由です。
2019年のラグビーワールドカップ日本大会では
開幕前に日本ラグビー協会が
日本代表の選手、スタッフ約50人に対し
報奨金を支払うことを決定しています。
優勝チームに贈られるのは
『ウェブ・エリス・カップ』
と呼ばれる優勝杯です。
この優勝杯にはラグビーの由来となった
少年の名前がつけられています。
賞金は発生しないものの、
見るものを興奮させるラグビーワールドカップ。
4年に一度のスポーツの祭典を堪能したいですね。
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