かかとがガサガサしたりひび割れするのはなぜ?
どんな原因があるの?
冬になるとひどくなるのはどうして?
その疑問、解消します!
かかとがもともと荒れやすい理由、
肌のターンオーバーとの関係、
冬ならではのかかとが荒れる要因も含めて、
わかりやすくお伝えします。
かかとのガサガサに注意!
ふだんは目の届きにくい『かかと』。
ですが、ストッキングやタイツを履く時に引っかかって、見てみると白くカサカサ状態になっていてびっくりしたことがあります。
わたしの友人は、
「冬は自分のかかとでストッキングを伝線させてしまう」
といって、寒い時期はストッキングの着用を避けています。
かかとの荒れって、冬場は特にひどくなるんですよね。
かかとのカサカサが悪化するとガサガサになってひび割れ、さらに悪化するとパックリ割れが起きてしまって、歩くのも痛くて仕方ないという状態になることも。
かかとの荒れは見た目が気になるだけじゃなく、ひび割れの痛みで歩けなくなることがあるので、注意が必要です。
ひび割れたかかとの痛みが影響して転んでしまったり、高齢者の場合はその転倒が原因で介護が必要になったというケースも報告されています。
足は人間にとって大切な土台です。
そして、足の裏は「第2の心臓」と呼ばれるほど、人間の体にとっては重要な働きがあり、健康に大きく影響します。
その足の裏のなかでも、重心を支えるために大切な部位が『かかと』です。
日常生活の中ではあまり意識しませんが、人間の体重を支える『かかと』を痛めると、足を前に出す踏み込みの動作もアンバランスになって、うまく重心がとれなくなります。
たかがかかとの荒れ、と楽観視するのは禁物ですね。
かかとがガサガサになる原因は?
かかとがガサガサになる原因は4つあります。
- 乾燥
- 外部からの刺激
- 古い角質がたまる
- 水虫などの雑菌
ひとつひとつ、お伝えしますね。
乾燥
かかとがガサガサになったり、ひび割れたりするのは、足の裏の構造にも関係しています。
足の裏には「皮脂腺」がありません。
「皮脂腺」というのは、肌を保湿し保護する役割をする皮脂を分泌するところです。
なので、からだの他の部分と比べると、足の裏(かかと)はもともと乾燥しているのです。
「いやいや、そんなことないでしょ。歩くとべたつくし、脱いだ靴下だって湿ってるし」
と思うかもですが、べたつきや湿り気は「汗」です。
足の裏は汗はかくのですが、皮脂は分泌しません。
つまり、「汗腺」はあるけど「皮脂腺」はないので、「脂」が常に不足しているというわけです。
もともと脂不足で乾燥しやすい状態に加えて、水分が汗となって出ていくことで、かかとの荒れにつながっているんですね。
外部からの刺激
かかとや足の裏には、歩いたり立ったりするだけでも全体重がかかります。
立った状態で足裏にかかる体重は、足先が30%、かかとが70%と言われています。
体重60kgの人なら42kgの重さがかかとにかかっています。
数字で見ると、かかとに対する負荷に驚きますが、さらに日常生活では体重を支えるという刺激に加えて、多くの刺激があります。
その刺激から守るために、肌は角質をつくります。
角質には肌を守る役割がありますが、刺激を受けることによって、硬く厚くなってしまうこともあります。
女性の場合、ヒールが高い靴を履くことが多いので、かかとが圧迫されてしまい、その刺激でガサガサとしたかかとが出来やすい傾向にあります。
また、サイズが合わない靴を履くことによる摩擦も大きな刺激となります。
靴の中で足が前後左右にずれたり、窮屈な靴に足を合わせて履いたりすると、かかとの周りが影響を受けます。
そうなると、刺激から皮膚を保護しようとかかとの角質が厚くなり、硬くなって、ガサガサからひび割れになっていくのです。
他にも、夏など素足でサンダルをはくと、肌が紫外線を浴びることになります。
紫外線による刺激も、角質が厚く硬くなってしまう一因となります。
古い角質がたまる
前述のように、かかとは体重がかかる場所なので、その衝撃に耐えられるように防御機能として、もともと角質の層が厚くなっています。
わたしたちの肌はターンオーバー(生まれ変わり)を繰り返しています。
普通、皮膚は生まれ変わると、古い角質は剥がれ落ちていきます。
古い角質が剥がれ落ちれば、新陳代謝が進んで、新しい皮膚になるという再生力があります。
ですが、加齢や活性酸素によって肌のターンオーバーが正常に働かなくなって、古い角質細胞がたまっていくことで、かかとが厚く、硬くなってしまうのです。
また、かかとに古い角質がたまる要因は、足の新陳代謝が他の皮膚に比べて、時間がかかることもあります。
例えば、顔の皮膚は、28日サイクルで新陳代謝が終わって生まれ変わります。
ところが足は、ターンオーバーにおよそ120日もかかるといいます。
皮膚に必要な栄養を運ぶ役割をする毛細血管が、7割の体重を受け止めるかかとではとても切れやすいので、栄養が届きにくいんですね。
栄養が届かないから古い角質がたまる。
古い角質がたまると硬くなる。
硬くなった角質はガサガサと厚くなる。
ガサガサと厚くなった角質がひび割れを起こす。
このようにターンオーバーに時間がかかることも、かかとが荒れる原因になります。
水虫などの雑菌
もしかすると、かかとの角質が荒れているのは水虫などの雑菌が原因かもしれません。
水虫といえば、指の間がジクジクしてかゆくなる「足水虫」がメジャーですが、かゆみを伴わずにガサガサと乾燥する水虫もあります。
水虫は一般に足がかゆくなると思われていますが、実際にかゆみが出る水虫は全体の10%程度だといいます。
足の裏やかかとの皮膚が厚く硬くなって、白い粉を吹いたり、ガザガサしたり、ひび割れたりする「角化型の水虫」は、かゆみはありません。
これは水虫の原因の白癬菌が皮膚の奥に存在しているためで、かゆみがないからといって放っておくと指や爪に感染する可能性もあります。
冬に多いかかとのガサガサやひび割れの原因は?
冬は『ガサガサかかと』に悩む人が多い季節です。
この時期、かかとがガサガサになったりひび割れが起きる原因は、『乾燥』が大きく影響しています。
気候自体が乾燥していることはもちろん、気づかないうちに、かかとを乾燥させる生活になっていることもあります。
たとえば、寒いからといってこたつに長時間入っていると、かかとも乾燥してしまいます。
また、床暖房の上で裸足で過ごしたり、ストーブやファンヒーターなどの暖房器具にあたることも乾燥の原因になります。
寝るときに電気毛布を使うのも同様に乾燥の原因ですね。
また、化学繊維のタイツや靴下、フワモコのルームシューズやスリッパも、足を乾燥させます。
このように、冬は、乾燥が加わることで、かかとの角質層がさらに厚くなります。
また、『冷え』も冬のかかとの荒れをひどくする原因です。
手足が冷える冬場は血行も悪くなるため、足の裏の皮膚の代謝サイクルが乱れやすくなります。
そうなると古い角質が剥がれ落ちていかずに、分厚く、硬くなってしまい、ガサガサのかかとができてしまいます。
ときには異常に角質層が厚くなる「角化」が起きることもあります。
かかとは体重がかかる場所なので、ただでさえ乾燥しきったガサガサに、ひび割れや亀裂、ひどい時には出血を起こしてしまうことがあります。
冬に多いかかとのガサガサやひび割れの4つの原因とは? まとめ
かかとの荒れは見た目が気になるだけじゃなく、ひび割れの痛みで歩けなくなることがあるので、注意が必要です。
かかとがガサガサになる原因は4つあります。
- 乾燥
- 外部からの刺激
- 古い角質がたまる
- 水虫などの雑菌
冬場にかかとの荒れがひどくなるのには、暖房器具や衣類などでかかとを乾燥させる生活になっていることや、冷えによる血行不良も原因しています。
かかとはあまり目につかない場所ですが、体を支える重要な部分です。
しっかりとケアして健康的なつるつるかかとを目指しましょう。
◇ ガサガサかかとの治し方はこちらをどうぞ。
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