アジェンダとレジュメの違いは?
それぞれの言葉の意味は?
どんな場面や状況で使われるの?
使う目的は?
その疑問、解消します!
ビジネス用語としての使われ方、
対象となる相手の違い、
アジェンダの具体例、
就活時のレジュメも含めて、
わかりやすくお伝えします。
アジェンダとレジュメの違いは?
会議や打ち合わせの時によく耳にする言葉に『アジェンダ』と『レジュメ』があります。
出席者に対して書面を配布し、
「いま、お手元に配られたのが、本日のアジェンダとなります」
とか、
「皆様のお手元にあるのが、今回のレジュメです」
など、似たようなシチュエーションで使われます。
以前は政策関連で頻出していた『アジェンダ』ですが、最近はビジネス用語としても頻繁に使われるようになりました。
一方の『レジュメ』は、大学のゼミや講義でも使う言葉です。
レジュメは高校まではあまり使わない言葉ですが、大学などの高等教育機関、研究機関で多く使われる言葉です。
よく似た状況で使われる『アジェンダ』と『レジュメ』ですが、この2つの言葉は根本的に意味が異なります。
『アジェンダ』と『レジュメ』をそれぞれ一言で言うと、
- アジェンダ:議題
- レジュメ:要約
となります。
どことなく似た感じがする『アジェンダ』と『レジュメ』は、使われる場や、対象となる人に違いがあります。
会議のように参加者がみんなで話し合う場では『アジェンダ』が配布され、
講演会のように話者と聞き手がいるような場では、『レジュメ』が配布されます。
もう少しわかりやすく、それぞれの言葉の意味と使われるシーンを具体的にお伝えしますね。
アジェンダとはどんな意味?
アジェンダは『大辞林 第三版』によると以下のようになっています。
1. 実施すべき計画。行動計画。特に、国際的な取り組みについての行動計画。
2. 議事日程。議題。
アジェンダの語源は、「議事日程」や「予定表」を意味する英語の「Agenda」です。
政治の世界では、政策などを提示する時に、取り組むべき検討課題や、行動計画を指して、『アジェンダ』と呼んでいます。
また、ビジネスシーンでは「提案内容」や「会議の議題」、「行動計画」や「スケジュール」などの意味としても使います。
会議で使われる『アジェンダ』は、これから行う会議の内容をまとめたものです。
「いつ、どこで、誰が、何について話をするのか?」
という、会議における5W2Hを整理した資料のことです。
会議や打ち合わせの前に『アジェンダ』を準備するのは、ミーティングの議題を出席者にあらかじめ伝えることで、議事をスムーズに進行させるため。
『アジェンダ』を作成しておくと、論点が明確になります。
事前に論点が整理されていれば、議論が脱線することなく、限られた時間の中で議題についての必要な議論を行うことができますよね。
論点が明確になっているということは、会議の参加者が持ち寄る意見や準備してくる情報などが精査され、議論もよりスピードアップします。
また、テーマ別の時間配分を記載しておくと、ひとつの論点でだらだらと時間が過ぎるのも防げます。
参加者が『アジェンダ』を共有することで、無駄のない打ち合わせができるというわけです。
アジェンダの例
『アジェンダ』には、会議の開催時間・参加者・会議の目的や議題など、予定している会議の流れを把握するための項目やスケジュールが記載されています。
こんな感じですね。
【日時】 2020年5月1日 15:00~16:30
【場所】 第一会議室
【参加者】 販売促進チーム全員
【会議の目的】 セールスプロモーションの展開について
【配布資料】 別紙参照
【議題と進行】
15:00~15:10……前回の報告と顧客分析
15:10~15:20……エリア別の現況報告
15:20~15:50……◯◯のブレーン・ストーミング
15:50~16:20……まとめ
16:20~16:30……次回打ち合わせについて
このように会議の日程、場所などの基本情報、その会議で具体的に何を話し合いたいのかを明確にして知らせるのが『アジェンダ』です。
レジュメとはどんな意味?
レジュメは『大辞林 第三版』によると以下のようになっています。
1. 論文の内容などを簡潔にまとめたもの。
2. 講義やゼミナールで、発表者が参加者に配布する、発表内容を簡潔に記したもの。
レジュメはもともと英語ではなく、
フランス語で「résumé」と書きます。
本来の意味は、
「要点をまとめて記したもの(要約・摘要)」
です。
講演会やプレゼンなどで、話し手以外の参加者が、一方的に視聴するときに配布される資料がレジュメです。
『レジュメ』とは、講演や論文などの「要約」や「概要」を表しています。
アジェンダがこれから行う会議を進行するために使うのに対し、
レジュメは、すでに決まっている内容をまとめた「要約」 です。
ビジネスシーンでのレジュメは、その会議で報告する予定の「要約」が書かれた資料になります。
また、就職活動時に企業側に提出する書面を指しても『レジュメ』と呼んでいます。
通常、「履歴書」と「職務経歴書」の両方を意味することが多いですが、企業によっては履歴書のみを求めるところもあります。
自分の職歴を簡潔にまとめたものも、広義で言えばレジュメですね。
大学や専門的な研究機関での『レジュメ』は、「論文の要約」や「研究内容の概要」といったような意味合いで使われています。
アジェンダとレジュメの意味と違いは?場面でわかる言葉の使い方! まとめ
『アジェンダ』や『レジュメ』はビジネスシーンでもよく使われる言葉ですが、意味や使い方に違いがあります。
『アジェンダ』と『レジュメ』をそれぞれ一言で言うと、
- アジェンダ:議題
- レジュメ:要約
となります。
会議で使われる『アジェンダ』は、
「いつ、どこで、誰が、何について話をするのか?」
という、会議における5W2Hを整理した資料のことです
『レジュメ』とは、講演や論文、報告などの「要約(概要)」です。
『アジェンダ』がこれから行う会議を進行するために使うのに対し、
『レジュメ』は、すでに決まっている内容をまとめた「要約」。
似たシーンで使われる『アジェンダ』と『レジュメ』には大きな違いがありますね。
セミナーやミーティングなど、ビジネスシーンで使われる「要点をまとめた資料(レジュメ)」には当然、「議題(アジェンダ)」が含まれます。
このあたりがアジェンダとレジュメを混同してしまう要因になっているのかもです。
と覚えるとわかりやすいと思います^^