うるう年を超簡単に説明するには?
子供でも納得する説明の仕方は?
例文はある?
どうしてうるう年があるの?
その疑問、解消します!
うるう年ってどんな年?
古代エジプトとうるう年の関係、
2月で調整する理由、
「閏」の意味も含めて、
わかりやすくお伝えします。
うるう年を超簡単に説明すると?
暦に2月29日がある年のことを「うるう年(閏年)」と言います。
うるう年というのは、4年に一度、1年の日数が366日になる年のことです。
通常、1年は365日、2月は28日までですが、うるう年は2月は29日までとなるため、365日が1日プラスで366日になるわけです。
と、このあたりまではオトナの常識で知ってるんですが、いきなり子供に、
「なんで?」
と無邪気な瞳で尋ねられると、
「・・・き、決まりだから、、、かな・・・」
と、小声で目をそらすようなリアクションに。
これ以上質問されたくなくて目を合わせないようにしているのに、追い打ちをかけるように、
「なんで?なんで4年に一度なの?」
「いや、それは昔からの決まりで・・・」
「なんで?じゃあさ、どうしてうるう年ってあるの?」
「・・・」
「ね、なんで?なんで?」
うるさい
うるさい
うるせぇ、うるせぇ、うるさいんじゃ!
わたしに聞くな、知らないんだから!
自分でググれ!!(園児だけど)
といった顛末が実際に有ったのでした。
しかも、混んでいる電車の中で。
電車内のたくさんの熱視線が向けられているせいか、顔がほてりはじめ、胸がバクバクしてきました。
たぶん、あの時、わたしに代わって説明したくてたまらない老若男女が大勢いたことと思います。
なんで?なんで?と攻めてくる子供に、蚊の鳴くような声で、
「おうちに帰ったら一緒に調べようね」
と言って、手首をギュッと握ると、子供ながらにマズイ感を察知したのか、素直に頷いてくれました。
うるう年にかかわらずですが、子供って答えられないようなことに限って人前で聞いてくるイヤなとこがあります(笑)。
おかげで、帰宅するなり、うるう年を勉強することになりましたですよ。
わたし自身、ちょっと誤解してたところもありました。
なので、この機会にサルでもわかる、もとい、子供でも理解できるうるう年の説明をご紹介しますね。
うるう年を子供にわかりやすく説明する方法とは?
子供の場合、
「うるう年があるのは、4年に一度、暦を調節するため」
くらいの説明では、ポッカーンで、お決まりの『なんでなんで攻撃』が始まります。
「なんで4年に一度?」
「なんで2月?」
そのあたりも、うるう年の説明に入れないと納得しないのです。
ほんと、子供の疑問って厄介です(笑)。
うるう年について、わたしが子供に説明したものをご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
食べ物の種をいつ蒔いたらいいのか、寒くなる冬の準備はいつくらいからすればいいのか、こういった1年の季節の移り変わりを知ることは、人間が生きていく上でとても大切ですよね。
はるか昔、古代のエジプトでは、ナイル川が夏になると毎年あふれて、洪水を引き起こしていました。
次第にエジプトの人々は、ナイル川に洪水が起こる頃は、決まって、太陽が昇る直前の東の空に、地上から見える最も明るい星のシリウスが輝くことに気づきます。
そのことをキッカケに、エジプトの人たちが星の観測を続けているうちに、夜空の星の見え方が、おおよそ365日で一回りしているとわかります。
それが、365日を1年とするカレンダーを作ることになった始まりです。
1年が365日なのは、地球がおおよそ365日かけて太陽の周りを一周するから。
つまり、1年の長さというのは、地球が太陽の周りを一回りするのにかかる日数のことです。
ですが、この1年の長さを詳しく調べてゆくと、地球が太陽の周りを一回りするのにかかる日数は365日ではなく、365日と約6時間だということがわかってきたのです。
ということは、1年を365日にすると、毎年、1年に6時間ずつ、実際の季節がカレンダーとはズレてしまうことになります。
(ちなみに、地球が太陽の周りを一周するのは、365.2422日です。)
1年に6時間ということは、4年で24時間。
4年で1日ずれるわけです。
なので、4年に一回、うるう年を作って調整しているのです。
もしも、うるう年を設けないまま過ごしていると、4年後に1日、40年後には10日、400年後には100日と、季節がずれてしまうことになります。
先に説明したように、1年が365日なのは、地球がおおよそ365日かけて太陽の周りを一周するからです。
地球が太陽の周りを回るにつれて、地球への太陽の光の当たり方が変わります。
そうすると、昼の長さも変わって、季節が春、夏、秋、冬へと移り変わっていくのです。
そして、約365日たつと1周して、また同じように季節が移り変わります。
これを毎年繰り返しているので、うるう年で1年を調節しないと、季節がずれていってしまうというわけです。
最後に、
『どうして2月がうるう年で調整する月になっているのか?』
について。
なぜ、2月がうるう月なのかというと、1年を366日にするうるう年を4年に1度つくって調整した頃、当時の1年の終わりが12月ではなく、2月が1年の終わりとされていたからです。
うるう年で2月に1日を追加して29日にするのは、『1年の最後に帳尻合わせをした』って感じですね^^
◇ 2月だけ28日か29日なのかについてはこちらの記事に詳しくまとめています。
・2月が28日までしかないのはなぜ?日数が少ない意外な理由とは?
うるう年のうるうの意味とは?
うるう年の『うるう』には、『閏』という漢字が使われます。
さんずいが付いた「潤う(うるおう)」の字の読みから由来して「うるう」と読まれているようですが、意味としては全くの別物。
『閏(うるう)』の漢字には、
「不正規・あまり・余分な」
といった意味があります。
漢和辞典の『字通』(平凡社)によると、
「正統に対して、正統でないもの。余分なもの」
とあります。
なので、うるう年には、
「余分なあまりが有る年」→「平年より月日の多い年」
という意味になりますね。
門の中に王と書いて、閏。
なぜ、王の字を使うのか、ちょっと調べてみるとおもしろいエピソードがあったので、ご紹介しますね。
古来、中国では、王さまは普段、宗廟(そうびょう)で執務していました。
宗廟というのは、祖先の霊をまつった建物のことです。
ただ、うるう年のうるう日だけは、王様は門の中に閉じこもって政務を休み、静養するならわしがありました。
このことから、
「いつもののことからはみ出す→不正規」
という意味が生じたとされています。
うるう日の王さまの様子を漢字にしたものが、閏だったというわけです。
漢字の成り立ちは面白いですね。
ちなみに、「閏」は音読みで「ジュン、ニン」、訓読みで「うるう」です。
どうして「うるう」と読むかについては、昔の日本人が、『潤う(うるう)』の漢字と混同して、読み間違えや書き間違いをしたものが、なまって「うるう」と読むようになったとも言われています。
うるう年を超簡単に子供でも納得する説明ができる例文と「閏」の意味 まとめ
1年がだいたい365日かけて巡ると初めて発見したのは、今から約6000年前のエジプトの人々だと言われています。
そして、1年の長さを詳しく調べてゆくと、地球が太陽の周りを一回りするのにかかる日数は365日ではなく、365日と約6時間だということがわかりました。
1年に6時間ということは、4年で24時間、4年で1日ずれるので、4年に一回、うるう年を作って調整するようになりました。
2月を調整月にした理由は、当時は、2月が1年の終わりとされていたからです。
うるう年の「閏」の意味には、余分なものという意味があります。
転じて、
「余分なあまりが有る年」→「平年より月日の多い年」
となりました。
6000年前の人々が、星を見上げて、1年が約365日であることに気づいてカレンダーが生まれ、歳月を重ねるうちに大きくなるずれをうるう年で調整し、より正確なものにしていく。
はるか昔の人たちの工夫の積み重ねで、今のカレンダーができています。
うるう年が星の観測から生まれたというのは、なんともロマンチックな歴史を感じますね。
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