花粉症と風邪の違いは?
くしゃみや鼻水など似た症状の見分け方は?
花粉症と風邪が重なることはある?
その疑問、解消します!
「これって、花粉症?それとも風邪?」
迷った時の判断のポイント、
共通する症状別の具体的な違いも含めて、
わかりやすくお伝えします。
花粉症と風邪の症状の違いは?
ある日突然、発症することもある花粉症。
花粉症シーズンに、くしゃみや鼻水などが出ると、
「これって、花粉症?それとも風邪?」
と不安になってしまうこともあるかと思います。
花粉症は、スギなどの花粉を原因として起こるアレルギー性鼻炎と結膜炎のことです。
風邪は、ライノウイルスなどの風邪ウイルスによるウイルス感染症のことです。
なので、花粉症と風邪は基本的にまったく別の病気です。
日本人の約25%が花粉症というデータがあります。
実に4人に1人が花粉症!
もはや国民病といっても過言じゃないレベルですね。
スギやヒノキが有名ですが、日本では約60種類もの植物が花粉を飛ばし、花粉症の原因と言われています。
花粉が飛び始める時期は、冬から春への季節の変わり目にも重なります。
この時期は、昨日は暖かかったのに今日は真冬並の寒さになったりと、気温の変化が激しいので、身体の調子を崩しやすく、風邪をひきやすい時期でもあります。
くしゃみや鼻水などの症状だけでは、花粉症と風邪の見分けがつかないこともありますよね。
まずは、花粉症と風邪の症状から見ていきましょう。
花粉症の症状
花粉症には4大症状と呼ばれるものがあります。
- くしゃみ
- 鼻水
- 鼻詰まり
- 目のかゆみ
花粉症を発症した患者さんのほとんどに、くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・目のかゆみのいずれか、もしくは複数の症状があらわれると言われています。
この他、目の充血や喉のかゆみ、頭痛や身体のだるさなどの症状が出ることもあります。
花粉という異物が鼻に入ることで、防御機能が過剰に反応(アレルギー反応)し、このような症状が起こります。
風邪の症状
花粉症の症状とよく似ているのが風邪です。
風邪のひきはじめには、
- くしゃみ
- 鼻水
- 鼻詰まり
- 咳
といった症状があらわれます。
風邪が悪化してゆくと、喉の痛み・悪寒・発熱・頭痛・関節の痛み・倦怠感などの症状があらわれます。
花粉症と風邪の見分け方のポイントは?
くしゃみや鼻水といった症状だけでは、風邪と花粉症を見分けづらいのですが、同じくしゃみや鼻水でも、風邪と花粉症では異なるポイントがあります。
風邪なのか花粉症なのかを判断する目安をひとつずつご紹介しますね。
目のかゆみ
花粉症と風邪の症状は似ていますが、大きな違いとしては、目のかゆみがあるかないかが挙げられます。
目のかゆみは風邪ではほとんど起きないので、花粉症の大きな特徴になります。
目のかゆみの原因は、直接花粉が目に付着したことによって起こります。
体の免疫機能が、付着した花粉を外に出そうとして過剰に働きアレルギー反応を引き起こし、強いかゆみや涙が出ます。
花粉症による目のかゆみから、目をこすり過ぎて結膜や角膜に傷をつけてしまい、症状が悪化することもあるので注意が必要です。
くしゃみ
くしゃみは風邪にも花粉症にも出る症状ですが、一般的に花粉症の方が重症です。
風邪の時のくしゃみは、連続しても2、3回程度ですが、花粉症は連続して何回も出ます。
どうしてかというと、花粉症の場合は、体が鼻に入った花粉をくしゃみで外に出そうとするためです。
すると体の免疫機能が過剰に働き、アレルギー反応が起こり、止まらなくなるというわけです。
花粉症のくしゃみは頻度が高く、回数も連続して起こることが多いのが特徴です。
鼻水
鼻水も風邪にも花粉症にも出る症状です。
風邪の鼻水は、初期は透明ですが、症状が悪化すると、色が黄色く濁り、粘度が高い鼻水になることが多いです。
鼻水の色が黄色くなる理由は、風邪の原因ウイルスや、そのウイルスと体内で戦った白血球の残骸が含まれているからです。
一方、花粉症の鼻水は、無色透明でさらっとしており、透明な水っぱなで粘りがありません。
花粉症の鼻水はさらっとしているので、自然と鼻から垂れてしまうことがあります。
鼻づまり
鼻詰まりも風邪にも花粉症にも出る症状ですが、風邪よりも花粉症の方が、重症の場合が多いです。
花粉症の患者が一番苦労するのが、この鼻づまりと言われています。
花粉症による鼻詰まりの場合、両方の鼻が詰まってしまうこともあり、いくらかんでも鼻水が出てくるので、呼吸がしにくくなるなどの二次的な症状があらわれることもあります。
鼻の通りが一時的に改善しても、また直ぐに詰まるといった症状をくり返します。
熱
風邪の場合、微熱~高熱が出やすいですが、花粉症では高熱はほとんど出ません。
少数派ですが、花粉症で微熱が出てしまう人もいるようです。
頭痛
風邪の場合、頭痛はよく見られる症状ですが、花粉症では少ないと言われています。
ですが、花粉がひどい時に頭痛の症状が出る場合もあるようです。
喉の痛み
喉の痛みも風邪にも花粉症にも出る症状です。
喉の痛みが風邪によるものなのか、花粉症によるものなのか見分けるポイントがあります。
唾を飲み込んだときに痛みがあるかどうか。
風邪の場合は、唾を飲み込んだとき、痛みがあることが多いです。
花粉症の喉の痛みの特徴は、唾を飲み込んだとき痛みがないこと。
また、花粉症では、喉のかゆみが出ることがあります。
発症期間
風邪と花粉症では発症期間も大きく異なります。
一般的には、風邪の場合は長くても10日前後で回復します。
花粉症はシーズン期間中、ずっとです。
花粉が飛散している間は、花粉症の症状がずっと出続けてしまいます。
症状以外では?
家族にアレルギーを持っている人がいるかどうかも、目安のひとつになります。
家族全員がアレルギー体質の場合は、あなたもアレルギーを持っている可能性が高くなります。
また、決まった時期にだけ症状が出る場合は、花粉症の疑いがあります。
花粉症と風邪が重なることはあるの?
花粉症の人が風邪を引く場合もありますし、風邪の治りかけに花粉症を発症するケースもあります。
花粉症の人が風邪をひくと、鼻詰まりや鼻水などの症状は、より強くなることが通常です。
同様に、風邪の人が花粉症になると、鼻詰まりや鼻水などの症状も悪化します。
風邪で熱が下がったあとも、しばらく鼻水やくしゃみがおさまらないようであれば、花粉症を疑って、再度病院にかかりましょう。
風邪は万病の元、風邪でも花粉症でも、早めに医療機関で適切な処置をしてもらうのがベストです。
花粉は『アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)』となり、放置しておくと、ひどい場合は喘息や他の病気になってしまう危険性もあります。
病院では通常血液検査を行って、アレルギー反応を起こす物質や花粉などに対して、陽性か陰性の判断をします。
気になる場合は、血液検査をしてもらってハッキリさせると気持ちもスッキリしますよ。
花粉症と風邪の違い 似た症状の見分け方のポイント! 重なる場合は?まとめ
花粉症というのは、スギなどの花粉を原因として起こるアレルギー性鼻炎と結膜炎のこと。
風邪というのは、ライノウイルスなどの風邪ウイルスによるウイルス感染症。
花粉症と風邪は基本的にまったく別の病気です。
似た症状があっても、その治療法は全く異なるものなので、
「もしかして、花粉症かな?」
という症状を感じたら、早めに医療機関の診察を受けることをおすすめします。
一度血液検査をすれば、自分がどのようなアレルギーを持っているのかは簡単にわかるので、風邪と花粉症の見分けも容易になります。
お身体たいせつになさってくださいね。
◇ 花粉症についてはこちらもご参考に。
・秋の花粉症の症状とは?原因と時期 体験したからわかる日常の注意点!