黄砂が飛散する時期はいつからいつまで?
いつがピークなの?
黄砂が飛んでくる仕組みやメカニズムは?
その疑問、解消します!
そもそも黄砂とはなんなのか、
黄砂の現象が起こる原因、
砂漠地帯の環境要因、
偏西風との関係も含めて、
わかりやすくお伝えします。
黄砂の時期はいつからいつまで?
暖かい陽気に春を感じるようになると、黄砂が気になります。
黄砂は一年中飛んでいるものですが、日本に飛来するのは風向き次第。
季節によって風向きが変るので、日本に飛来するのは圧倒的に春先が多くなります。
春は中国の西にある砂漠地帯で砂嵐がよく起きる時期であり、
なおかつ、偏西風が日本に強く吹いてくるため、
砂漠の膨大な細かい砂が風に飛ばされ、遥か遠くまで飛来しやすくなるのです。
なので、黄砂が多く飛散する時期がいつからいつまでかというと、
2月から5月の間ということになります。
黄砂のピークは4月。
季節が春から夏へと移り変わり、気温が上がっていくと、日本付近では偏西風の働きが弱まるので、黄砂の時期は終わりとなります。
偏西風の影響以外にも、6月になると、日本付近は雨が多くなるので、黄砂が落とされてしまうので飛んでこなくなります。
黄砂が飛来する2月から5月の時期は、その影響で、九州地方や沖縄、中国四国地方、関西地方では、うっすらと霞がかかったような景色になることがあります。
黄砂がピークとなる4月には、ひと雨浴びただけで車のボディが粉をまぶしたように真っ白になることもあります(正確にいえば淡い黄色ですね)。
「洗車をしても次の日には砂っぽくなってしまうので、いくら洗車しても無駄な気がして、ホント、黄砂は厄介だ」
と博多の友人が嘆いていました。
福岡とか、中国大陸に近い地域だと黄砂の被害が大きくなるんですね。
黄砂の飛来時期は、9割が2月から5月の間ですが、黄砂が飛来する回数は毎年違います。
気象庁が行う1967年の統計開始以来、黄砂観測日数が最も多かったのは2002年の47日、
黄砂観測のべ日数が最も多かったのも2002年で727日です。
気象庁の統計を見ると、月別の黄砂観測日数平年値は4月が9.0日で最も多く、
次いで3月、5月が多くなっており、黄砂は春に多く観測されることを示しています。
ですが、秋や冬には観測されないというわけではありません。
基本、冬は日本海側で雨や雪が多くなるため、黄砂の飛来はほとんどないのですが、
風向きによっては、冬でも黄砂は観測されます。
ここ数年、黄砂が観測されるのは、年間を通して約20日程度に納まっているので、黄砂による被害は以前より少なくなっています。
ただ、最近は『PM2.5』という化学物質の飛来が問題になっています。
黄砂もPM2.5も日本に届くかどうかは、気象条件によるものなので変動が大きく、長期的な見通しをたてたりするのはとても難しいもの。
花粉症のシーズンも黄砂と同じで、時期は2月から5月で4月がピークですよね。
花粉が飛散している時期に黄砂&PM2.5がやってくるので、春は要注意です。
そもそも黄砂とは?
黄砂は中国大陸の砂漠地帯から偏西風に乗って運ばれてくる、とても細かい砂のことです。
黄砂は大気中に浮遊したり、あるいは舞い降りてきて積もることもあります。
代表的な黄砂の発生元は、ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠、モンゴルの黄土高原などです。
日本の西に位置する広大な砂漠地帯からの砂が、風に運ばれて、日本にやってくるのです。
黄砂は密集していれば目視することができます。
黄砂の時期である春先から初夏にかけて、
遠くの景色がぼんやりと霞がかかったように見えるのが黄砂です。
朧月夜も黄砂の影響と言われています。
◇ 朧月夜について詳しくはこちら。
朧月や朧月夜とはどんな意味?いつどの季節に使うのが正しいの?
遠くに見える景色が黄砂で霞んでいる場合は、これから黄砂が飛来してくるのではなく、既に飛来しているということです。
黄砂は砂とはいっても、日本に届く頃には大きな粒のものは落ちてしまい、日本に運ばれる頃には、非常に小さな粒子になっています。
一粒一粒がとても小さいので、 車のボンネットやフロントガラス、アスファルトの上にうっすらと黄色い粉が積もって、初めて黄砂だと気がつくことがあります。
黄砂が起こる仕組みとは?
前述のように、黄砂の元となる砂は、主に、ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠、モンゴルの黄土高原にあるものです。
中国大陸の砂漠地帯にある砂が、どうやって、どんな仕組みで海を超えて、日本に運ばれてくるのでしょう。
黄砂が飛来するメカニズム
ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠は、他の砂漠に比べると平均気温が高いのが特徴です。
そして、なにしろ砂漠ですから、年間の雨量が非常に少ない場所です。
ということは、砂自体が乾きまくってカラッカラの砂なんですね。
ひとたび強風が吹くとカラッカラに乾燥した砂は巻き上がり、
いったん巻き上げられたカラッカラの砂は、上空で重いものから順に落下してゆきます。
風によって数千メートルの高度の上空まで巻き上げられた細かい砂の中でも、
さらに粒子の細かい砂粒が偏西風によって運ばれます。
やがて日本に到達する頃、砂は弱まった偏西風と自らの重力によって地上に舞い降りてきます。
こうして、黄砂が空中に漂ったり、地上に降り積もるのです。
偏西風の高さは、飛行機が飛ぶ高さと殆ど同じで高度1万メートル程度。
黄砂が偏西風の気流に乗ると、4日程度で日本に飛来すると言われています。
黄砂の5割が日本と韓国に落ちるようですが、
中には日本列島を横断して、海に到達する黄砂もあるとか。
砂や土壌の状態や、風の強さなどの条件にもよるのでしょうが、偏西風の影響って、すごいですね。
黄砂の時期はいつからいつまで?飛散のピークと飛来のメカニズムとは? まとめ
黄砂は一年中飛んでいるものですが、
多く飛散する時期がいつからいつまでかというと、2月から5月の間。
ピークは4月です。
黄砂は中国大陸の砂漠地帯から偏西風に乗って運ばれてくる、
とても細かい砂のことです。
砂漠地帯で乾燥しまくった砂が強風で巻き上げられ、
偏西風によって海を超えて日本まで運ばれ、
飛散して空中に漂ったり、
地上に舞い降りるのが黄砂です。
春といえば花粉症が困り事でしたが、
今は、黄砂やPM2.5も気になるようになりました。
黄砂は気象状況によるものなので、
黄砂が飛んでこないように予防するわけにはいきません。
黄砂の情報をキャッチしたらマスクをするなどして、
できるだけ影響のないようにしたいですね。