朧月や朧月夜とはどんな意味?いつどの季節に使うのが正しいの?

朧月や朧月夜とはどんな意味?いつどの季節に使うのが正しいの?

朧月や朧月夜とはどんな意味?

いつどの季節に使うのが正しいの?

そもそも「朧」って何?

使い方は?

その疑問、解消します!

どんな形の月なのか、

朧月や朧月夜が作品で使われている実例、

なぜ朧月や朧月夜が起こるのかも含めて、

わかりやすくお伝えします。

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朧月や朧月夜とはどんな意味?

立春が過ぎ春めいてくると、ニュースや天気予報などで、

朧月(おぼろつき)」や「朧月夜(おぼろつきよ)」といった言葉を見聞きすることがあります。

朧月は「おぼろつき」と読み、

朧月夜は「おぼろつきよ」もしくは「おぼろつくよ」と読みます。

朧月とは霧や靄(もや)などに包まれて、かすんで見える月のこと

朧月夜は、その朧月が出ている夜のことを言います。

  • 朧月 ⇒ 月の状態(霧や靄などに包まれて、かすんで見える月)
  • 朧月夜 ⇒ 朧月が出ている夜

朧月夜は月がかすんで見えるだけではなく、空全体がふわっとかすんで見えます。

そもそも「朧」とはどんな意味?

(おぼろ)は、

「ぼんやりとかすむさま」

「不確かなさま」

「はっきりしないさま」

といった意味を持っている言葉です。

朧は、月へんに龍と書きますが、

この「龍」には、はっきりしない様子を表す擬態語という側面があります。

そこに「月へん」となるので、

朧は、

月がぼんやりと、不確かにかすむような情景

を表すことばになります。

「母の顔が朧気に浮かんでは消えた」

といったときに使うのも、

ぼんやりと確かじゃない様子を表していますよね。

朧月夜の月のかたちは?

朧月や朧月夜は月のかたちに関係ありません。

朧月や朧月夜というと、満月をイメージするかもですが、

三日月でも、上弦の月や下弦の月の半月でも、ぼんやりとかすんでいれば朧月と言います

朧月や朧月夜はいつどの季節に使う?

朧月の意味は、霧や靄などに包まれてかすんで見える月ですが、

俳句の中では「朧月」「朧月夜」は春の季語として使います。

この場合の春の季語というのは旧暦の1月・2月・3月を指すので、

今の暦にあてはめると、2月から4月にかけてといったところです。

月がかすんで見えることは秋にもありますが、

一般的にも朧月や朧月夜は春に使われる言葉です。

日本では古くからこの朧月・朧月夜を非常に風情のあるものとして捉え、

伝統的な日本語を使う俳句や短歌、

多くの文章や文学などでも好んで取り上げてきました。

平安時代中期の物語『源氏物語』では、

「朧月夜(おぼろづくよ)の君」という女性が光源氏と恋に落ち、

やがて光源氏の須磨明石への流浪にまで関わる宿命の恋人として登場します。

約1000年前に作られた小説で初めて朧月夜の君が登場するシーンでは、

彼女は

朧月夜に似るものぞなき

と口ずさみます。

これの本歌は新古今集の大江千里による

照りもせずくもりもはてぬ春の夜の 朧月夜にしくものはなし

です。

口語訳すると、

「照るわけでもなく曇ってしまうでもない春の夜の朧月夜 これに匹敵するほどのものはないなぁ」

朧月夜の美しさに及ぶものはない、と言っているんですね。

「朧月夜に似るものぞなき」は、

「朧月夜みたいに素敵ものなんてないわ」

といった感じです。

また、唱歌の『朧月夜』は誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

わたしは子どもの頃、音楽の授業でこの歌を習い、初めて「朧月」という言葉を知りました。

朧月夜

作曲:岡野貞一 作詞:高野辰之
 

菜の花畠(ばたけ)に 入り日薄れ

見わたす山の端(は) 霞(かすみ)ふかし

春風そよふく 空を見れば

夕月(ゆうづき)かかりて におい淡(あわ)し
 

里わの火影(ほかげ)も 森の色も

田中の小路(こみち)を たどる人も

蛙(かわず)のなくねも かねの音も

さながら霞(かす)める 朧(おぼろ)月夜

 

このように、美しい日本の風景が思い浮かぶ和歌や唱歌をたどると、

朧月や朧月夜は、やはり春に使いたい春ならではの言葉です。

立春を過ぎても2月はまだまだ肌寒いので、3月、4月に使うのが適切に思います。

ちなみに、春の時期以外に霧や靄などに包まれてかすんで見える月のことは、「薄月(うすづき)」という言い方をします。

同じように霧や雲にかすんだ月なのに、呼び方ひとつで格調が違うような気がしますね^^

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朧月や朧月夜はなぜ起こる?

やわらかくかすんで見える春の月、朧月。

ときに幻想的にさえ見える朧月夜は、春ならではの天候や気象条件によるものです。

冬から春に変わるこの時期の日本付近は、中国の揚子江付近で発生した移動性高気圧と温帯低気圧が交互へ西から東へ通り過ぎます。

そのため、寒さと暖かさが日ごとにいれ変わったり、

晴れた日と曇りの日が現れたりと、

天候が目まぐるしく変わります。

また、春は昼と夜の気温差が大きいですよね。

こうして気温差が大きくなると、温まった空気が急に冷やされてしまいます。

そうなると、空気中に含まれた水分が水蒸気となり、

空気中の湿度は冬に比べて高くなります。

湿度の高い中で水蒸気の微細な粒が固まって漂うと、

光をさえぎったり、乱反射して、

空全体にもやがかっているように見えるのです。

これが、朧月や朧月夜にもやがかかってかすんで見える仕組みです。

加えて、黄砂の影響もあります。

上空の急激な気圧の変化は黄砂を運ぶ強い風を作り、

黄砂の量が多ければ多いほど、空中がかすんだ状態となり、朧月や朧月夜になります。

最近では中国で発生する「PM2.5」という有害物質の影響で朧月や朧月夜になることもあります。

黄砂やPM2.5で月がかすんで、朧月や朧月夜になるのはとても残念です。

朧月や朧月夜とはどんな意味?いつどの季節に使うのが正しいの? まとめ

朧月とは霧や靄(もや)などに包まれて、かすんで見える月のこと。

朧月夜は、その朧月が出ている夜のことを言います。

月がかすんで見えることは秋にもありますが、

朧月や朧月夜は春に使われる言葉です。

ときに幻想的にさえ見える朧月夜は、春ならではの天候や気象条件によるものです。

うっすらとベールがかかったような美しい朧月の夜、

満開の夜桜が見られたら極上のお花見になりますね。

◇ お花見に欠かせないお月見団子のレシピはこちらをご参考に。
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