蚊が血を吸うのはなぜ?血液以外は何を食べるの?オスの生態もご紹介

蚊が血を吸うのはなぜ?

オスとメスで吸血が異なる理由は?

蚊の主食は血液?

血液以外では何を食べるの?

その疑問、解消します!

栄養成分として蚊が血を必要とする理由、

蚊が吸血するサイクルと吸う血の量、

オスの蚊の生態も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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蚊が血を吸うのはなぜ?

寝苦しい夏の夜、

ぶ~ん

という羽音に気づいた時にはすでに
に刺されている…

あのかゆさは本当に腹立たしいものです。

暗いところでは蚊が見えないので
よけい厄介ですよね。

日本に生息している蚊は約100種類。

その中でも人を刺して血を吸うのは
アカイエカ、ヒトスジシマカなど
およそ20種類で、動物の血も吸います。

蚊と聞くだけで、
気づかないうちに刺しにきて
血を吸った挙げ句かゆくさせる、
といったイメージが強いですが

実は、わたしたちのからだに
血を吸いにやってくるのは
メスの蚊だけです。

どの蚊も血液を吸うように思いますが
吸血を行うのはメスのみ。

それも交尾後のメスです。

メスの蚊が血を吸う理由とは?

蚊のメスは自分の栄養のために
人間や動物の血を吸うのではなく、
産卵のために血を吸いに来ます。

というのも、蚊は自分のからだの割に
とても多くの卵を生むからです。

メスは卵を生むために
卵巣を発達させる必要があります。

そのため、その栄養源となる
タンパク質や必須アミノ酸
人間や動物の血液を吸血して
摂取するのです。

蚊の寿命は1ヶ月ほど。

そのあいだにオスの蚊と出会って、
交尾をして、赤ちゃんを生むために
わたしたちの血を吸いに来るわけです。

蚊が血を吸うのはなぜかというと

元気な子どもを生むため

なんですね。

蚊のメスは一生のうちに
1~4回ほど産卵を行いますが、

吸血した血を元に、1匹につき
約100~200個ぐらいの卵を作る
と言われています。

1回産卵した後でも、
また1週間もすれば吸血して、
再び産卵を行います。

メスの蚊が一度に吸う血の量は
自分の体重と同じくらいとされていますが

(一説によると、自分の体重の3倍とも)

血を吸っている最中に邪魔が入ったり
人間が気づいて払い除けたりすると
その場は一時中断となりますが、

お腹が満たされるまでは何度でも刺してきます

蚊は血を吸うとお腹がパンパンに膨れ、
体が重くなるので、
すぐには遠くまで飛ぶことが
できなくなります。

よく動きの鈍い蚊がいて、叩いて殺すと
べったり血がつくことがありますが、

たっぷり血を吸った後の蚊の動きが
鈍くなっているのは、
吸血前に比べると自身の体重が
およそ2倍になっているからなんですね。

家の中に入ってきて人間の血を吸った蚊は
ある程度、栄養が消化されるまでの間、
部屋の壁や天井、物陰などに潜んで
休憩しているようです。

ちなみに蚊の「ぶ~ん」という羽音って
1秒間に1000回近い羽ばたきをするから
出る音なのだとか。

お腹いっぱいの重いからだに
1000回の羽ばたきは確かに辛い…
しばし休憩するのも納得です。

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蚊は何を食べるの?

メスの蚊も、普段の食事として
血を吸っている訳ではありません。

オスもメスも蚊のエネルギー源は糖分
普段は花の蜜や、
葉っぱ・果物の汁などを吸って
生活しています。

果物の汁を吸うためには、果物の皮を
刺さなければいけないわけで、
これは人間や動物の皮膚を刺すのと
同じような行為ですね。

メスも普段は血を吸わないオスと
同じようなものを栄養として吸っていますが、

産卵の時だけ、人間や動物の血を吸いに
やってくるのです。

吸血するのはメスだけと聞くと
蚊のメスは常に血を求めていると
思われがちですが、

夏の気温であれば、
だいたい2~3日に1回程度と考えられています。

案外、控えめなんですね。

蚊の一生の内、一匹の蚊が吸う血の量は
せいぜい5ミリグラムほどと言われています。

蚊のオスの生態は?

蚊のオスの普段の食事が
花の蜜や果汁と知ると、

血を吸わないオスの蚊が、なんだか
いじらしい感じもしてきます。

蚊の卵は水面に産みつけられます。

蚊は卵からボウフラ(幼虫)になって、
蛹(さなぎ)になり、
蛹から羽化して成虫となるのですが、

蛹から飛び立った成虫は
1ヶ月くらい生きています。

その間にオスとメスは出会い、交尾し、
メスは交尾から2~3日で卵を宿し、
人間や動物の血を吸う吸血鬼に変貌します。

人間や動物の血を吸わないオスの蚊は
草むらや低い木のまわりに生息しています。

花の蜜や果汁を吸いながら
メスを見つけたら、種族を残すため交尾します。

蚊の交尾は飛行しながらで、
オスとメスが連結して行います。

飛行しながらの交尾とは
なんともせっかちな感じですが、

蚊は、卵からサナギまでのあいだ
1週間から2週間は、
水の中で生活しています。

前述のように、成虫になってからは
1ヶ月くらいの命。

蚊の一生は、卵から成長して
寿命を迎えるまで、
わずか2ヶ月足らずの生涯です。

そう考えると、飛行しながらの交尾も
スピーディーに生き抜くためには
必要なことなのかもしれません。

蚊が血を吸うのはなぜ?血液以外は何を食べるの?オスの生態もご紹介 まとめ

わたしたちのからだに
血を吸いにやってくるのは
交尾後のメスの蚊だけです。

メスは卵を生むために
卵巣を発達させる必要があり、

その栄養源となる
タンパク質や必須アミノ酸を
人間や動物の血液を吸血して
摂取するのです。

メスの蚊も血液が主食というわけではなく、

オスもメスも蚊のエネルギー源は糖分で
普段は花の蜜や、
葉っぱ・果物の汁などを吸って
生活しています。

蚊の一生は、卵から成長して
寿命を迎えるまで、
わずか2ヶ月足らずの生涯ですが、

蚊の化石の中で最も古いものは、
1億7千万年前の地層から発見されたものです。

人類が地球上に生まれるはるか昔から
生存していたなんて、
蚊の生命力には驚異的なものを感じます。

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