松茸の値段が高いのはなぜ?
どうして松茸は人工栽培ができないの?
高価な国産松茸が高すぎる理由は?
その疑問、解消します!
他のキノコとは違う松茸の生態、
人工栽培ができない2つの理由、
国産松茸の高価な価格の背景も含めて、
わかりやすくお伝えします。
松茸が高いのはなぜ?
秋の味覚の王様といえば「松茸」。
シャキシャキした食感と独特の香り、
そして何より
とびきり高価な食材です。
デパ地下などでは、韓国産、
アメリカ・カナダ産と並んで
国産の松茸も並んでいますが、
ちょっと引いてしまうお値段です。。。
ですが、
思いっきり値段が高いだけあって
鮮度と香りが命の松茸としては、
国産を超える物はないと言われています。
ご存知のように松茸はキノコの一種。
他のキノコは手頃な値段なのに
なぜ松茸の値段は高いのでしょう。
松茸はなぜ高い?
松茸の値段が高い理由は
「松茸は人工栽培ができないから」
です。
松茸はいまだに天然ものオンリーで、
他のキノコ類と違って人工栽培が全く
できないのです。
キノコは昔から人工栽培が行われており
シイタケやエノキタケは300年前から
人工栽培が始まったとされています。
現代のバイオテクノロジーの進化により、
その技術もより進歩しています。
シイタケやエノキタケ、しめじなどは
食料品店やスーパーマーケットでは
1パック100円程度で販売されていますよね。
人工栽培ができるキノコは
大量生産が可能なので、
安価で市場に出回りますが
松茸は天然ものしか扱えないので
高価な値段がつくというわけです。
なぜ松茸は人工栽培ができないの?
松茸を人工栽培できない理由は2つあります。
- 松茸が「菌根菌」のキノコだから
- 松茸の生態がよくわからないから
それぞれひとつずつお伝えしますね。
松茸が「菌根菌」のキノコだから
キノコは大きく
「菌根菌(きんこんきん)」と
「腐朽菌(ふきゅうきん)」に分かれます。
「腐朽菌」は主に死んだ木に付き、
栄養を一方的に吸収するものです。
シイタケ、エノキタケ、ナメコ、
ヒラタケ、マイタケ、タモギタケなどは
この「腐朽菌」に分類されます。
シイタケやシメジなどのキノコは、
ブナやナラの倒木に寄生するため
人工栽培が可能でした。
これに対して
「菌根菌」は生きた木に付いて
相互に栄養などのやり取りをするもの。
松茸は「菌根菌」です。
「菌根菌」は生きた植物の根と
共存しなければ生きていけません。
松茸は生きた松の根に寄生するので、
まず生きたアカマツが必要です。
この画像は信州松茸狩りの聖地、上田市の赤松林の森です。
松茸は生きたアカマツの木の根から
直接エネルギー源の糖分を受け取り、
アカマツのほうも、マツタケのおかげで
土壌中のリンやカリウムなどの栄養分や
水分を効率よく吸収できるのです。
互いに利益を得られる共生関係ですね。
「菌根菌」である松茸は
生きた木を相手にするだけに
定着しにくいところがあります。
また、アカマツには他にも
アカマツに付くキノコがいて、
(アミタケ、オウギダケなど)
それらのキノコに比べると
松茸の菌は弱い上に、
アカマツにとって松茸は
うまみが少ないので
なかなか付けないのです。
松茸の生態がよくわからないから
マツタケを人工的に栽培しようとする
試みは、昔から何度も行われていますが
まだ成功していません。
松茸はアカマツで生育します。
生きたアカマツがあればいいのか、
と言えばそうではなく、
松茸は樹齢25年ほど経ったアカマツが
お好みのようで、あまり若い木には発生しません。
また、
自然に育った天然の松茸を採取すると
毎年同じ場所に生えてくるといいますが
同じ場所に発生することもあれば
生えてこない時もあり、
そうかと思うと
少し移動して生えている場合もあります。
アカマツに対して
松茸の菌自体が
どのように翌年に引き継がれていくのか、
松茸が生育する環境条件自体が
はっきり解明されていないことも
松茸の人工栽培ができない理由です
松茸が高すぎるほど高価な理由
国産の松茸は今では100グラムで
10000円を超えるものもあるほどの
高級食材になってしまいました。
外国産松茸であれば100グラムを
1000円ほどで買えるものもあります。
ですが、
松茸を輸入する際には法律で
松茸に付いている土を落とすことが
義務付けられているため、
どうしても国産のものに比べると
風味が落ちてしまいます。
松茸に付着した土を払ってしまうと
香りが著しく低下しちゃうんですよね。
国産の松茸の値段が高い理由は
人工栽培ができないからとはいえ、
国産と外国産で10倍もの値段の差が
生じるのは高すぎる感じもしますよね。
実は、この松茸の高すぎる値段には
日本独自の
松茸=お金
という「既得権益(きとくけんえき」)のようなものがあります。
既得権益っていうのは、
特定の個人や団体、地域などが、
歴史的経緯や慣習、法的根拠に基づいて、
長く維持している権利や利益のことです。
人工栽培できない松茸は天然オンリー。
野生の松茸が生える山は
松茸が生えやすいように維持管理され
誰でも好き勝手に入れないように
してあるところが多くあります。
時期になると松茸の採取者(業者)は
松茸が自生する山の管理者に
入山料を支払い、苦労して松茸を探し
採取します。
一年に一度、
秋のほんのいっとき、
希少な松茸を狙って奪い合うような形で
プロの採取人たちが採った松茸は
高値で業者に売られます。
この時点で入山料にプラスして、
採取する側の人件費もかかるわけです。
また、
山の管理者側も、松茸は自然放置で
松林に自生するわけではないので
過度に落枝や落葉がたまりすぎることが
ないように年間の維持管理をしています。
それがあっての入山料の料金となって
いますし、
山の名前などもオープンではなく、
なかには不動産投機の対象になっている
ものもあります。
ただでさえ希少な松茸に
人件費とプラスアルファの金額が加わる
というわけです。
こういった市場に出るまでの
「裏事情」があるので、
松茸の値段が上がってしまい
庶民には手がとどかないような
金額になってしまったのです。
言ってみれば、希少価値と人の手間が
松茸の高価な価格の大部分ですね。
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この松茸ご飯は
我が家の定番リピート商品です。
京都の味と言うだけあって上品な味付けで
ほんのりと松茸が香る松茸ご飯を手頃に楽しめます。
これなら高価な松茸を手頃なお値段で
手軽に楽しむことができますね^^
この「まつたけご飯の素」には
松茸の量が通常品の2倍入ったプレミアムもあります。
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どちらも3合用ですが、
プレミアムを愛用している実家の母は
2合で炊くと父が喜ぶと申しておりました。
3合で炊くより、
しっかりした味付けになるのと
松茸の量が増えるからなんですね。
こちらはお馴染み永谷園の松茸のお吸い物ですが、業務用なので大変お買い得です。
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熱いお湯を注ぐだけで、ほど良い松茸の香りのお吸いものが楽しめます。
お雑煮や茶碗蒸しのだしなど料理にも使えるので、常備しておくと便利ですよ。
松茸が高いのはなぜ?人工栽培できない理由と高すぎる裏事情とは? まとめ
松茸の値段が高い理由は
人工栽培ができないからです。
松茸を人工栽培できない理由は
以下の2つです。
- 松茸が「菌根菌」のキノコだから
- 松茸の生態がよくわからないから
国産の松茸の値段が高すぎると
思えるほど高価なのは、
人工栽培ができない松茸の希少性と
市場に出るまでの人の手間にあります。
フランス料理のトリュフ、
イタリア料理のボルチーノ茸も
松茸同様に人工栽培ができないため
高価で取引されています。
もしかすると松茸をはじめ、
トリュフ、ボルチーノ茸などの
高値で取引される野生のキノコも
近い将来、人工知能による技術革新で
あっさり人工栽培が可能になるかもしれませんね。
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