うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いと言われるのはどうして?
ただの迷信?
なぜうなぎと梅干しなの?
その疑問、解消します!
理論的にはどうなのか、
うなぎと梅干しの組み合わせがNGになった4つの理由、
全国に広まった由来も含めて、
わかりやすくお伝えします。
うなぎと梅干しは一緒に食べてはダメ?
子どもの頃、祖母がよく
「うなぎと梅干しの食べ合わせはおなかに悪いんだよ」
と言っていたので
我が家ではうなぎが食卓にのぼる日は梅干しはご法度でした。
この “食べ合わせ” とは、一緒に食べると害になるもののことです。
この食べ合わせが悪いものの代表格として、よく知られているのがうなぎと梅干しじゃないでしょうか。
ですが、
実はうなぎと梅干しの組み合わせは全く問題ありません。
一緒に食べても全然OK、おなかが痛くなることもトイレにかけこむこともありません。
まぁ俗に言う、迷信ってやつです。
昔はうなぎと梅干しを一緒に食べると、
うなぎの脂っこさと梅干しの強い酸味が刺激し合って
腹痛や消化不良を起こすと考えられていました。
でも実際はそんなことないのです。
むしろ、梅干しの成分がうなぎの脂の消化を助けるので、バッチリの相性なのです。
味覚的にも、こってりしたうなぎとさっぱり酸味のある梅干しはとても相性が良い組み合わせです。
うなぎには天然のビタミンAやビタミンB類、ビタミンD・ビタミンE・鉄などの他、今話題のDHAやEPA等、さまざまな栄養が豊富に含まれています。
ビタミンとは、人が生活する上で必要な5大栄養素の1つ。
わたしたち人間が食べ物などから直接摂らなければならない必須の有機化合物です。
ちなみに5大栄養素とは、食品の栄養学的分類による五つの栄養素のことです。
- 炭水化物(糖質、食物繊維)
- タンパク質
- 脂質
- ミネラル
- ビタミン
うなぎには上記の5大栄養素のすべてが含まれているんですよ。
こってりした印象が強いので意外に思われるかもですが、うなぎはビタミンが豊富でとても栄養価の高い、優れた健康食品です。
脂肪と各種のビタミンが多く含まれ高カロリーなうなぎは、少しの量でも効率よく栄養がとれ、スタミナ不足を解消する効果があります。
夏バテにうなぎが良いとされるのも、うなぎの豊富な栄養価がゆえんです。
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そして一方の梅干しは昔から
「梅干しは一日一粒で医者いらず」
と言われるほど、『体に良い』とされてきた伝統的な健康食品です。
梅干しには強い酸味がありますよね。
その酸味の正体はクエン酸なんですが
梅干しに含まれるクエン酸の成分には、胃や腸の働きを活発にして消化吸収を促進、不要なものを体外に排出してくれる作用があります。
また、梅干しには血流の改善効果や疲労回復効果があるとされ、他にも食中毒予防などさまざまな効能が報告されています。
うなぎと梅干し、どっちも好きなら、積極的に一緒に食べることをおすすめしたいくらい身体に良い組み合わせです。
うなぎと梅干はどちらも優れた食材。
組み合わせて食べると悪影響を及ぼすといったような、科学的な根拠はどこにもありません。
なので、うなぎと梅干しを一緒に食べたかったら迷うことはありません。
全然OKです。
では、どうして優秀食材のうなぎと梅干しの組み合わせが良くないとされたのでしょう。
それにはこんな理由がありました。
うなぎと梅干しの食べ合わせはなぜNG?由来や理由は?
元気の源のようなうなぎと、健康に良い梅干し。
どちらも特に暑い盛りに食べたくなる食べ物ですよね。
前述のように、昔はうなぎと梅干しを一緒に食べると、
うなぎの脂っこさと梅干しの強い酸味が刺激し合って
腹痛や消化不良を起こすと考えられていました。
ですが、これは迷信。
科学的な根拠もありません。
うなぎと梅干しの組み合わせが良くないというタブーが生まれた原因には諸説あるのですが、代表的なものを4つご紹介します。
- うなぎの栄養がなくなる説
- 高級食材のうなぎを食べすぎ防止説
- 食中毒の予防説
- 「銀杏」が「梅干し」に転じた説
では、ひとつひとつご紹介しますね。
うなぎの栄養がなくなる説
昔の人は今のような医学的な知識はありませんでした。
ですが、うなぎを食べると元気がでることや、梅干しを食べるとサッパリすることは体感でわかっていましたので、
うなぎと梅干しを一緒に食べると、せっかくのうなぎの栄養が梅干しで消されてしまうのでは、と心配したという説です。
医学的には、梅干しを食べると胃酸が多く出るため、うなぎの脂の消化を助けるので、むしろ好ましいんですが、うなぎの栄養がなくなると考えるのはちょっと心配しすぎですね。
高級食材のうなぎを食べすぎ防止
昔も今もうなぎは高級食材です。
そして、梅干しの酸味は食欲をそそります。
脂の乗ったうなぎを食べながら梅干しも食すと、口の中がさっぱりする上、梅干しの酸味につられて食欲が増進、
結果的にうなぎを食べすぎてしまうということから、
うなぎの食べすぎ防止の意味で一緒に食べるのはよくないとしたという説です。
食中毒の予防説
あたりまえですが、梅干しってすっぱいですよね。
食品が傷んだときもすっぱい味がします。
なので、もしうなぎが腐っていた場合、梅干しを一緒に食べていてはうなぎの酸味に気づくことができないということから、
食中毒を予防する意味で、うなぎと梅干しの組み合わせはダメ、としたという説です。
「銀杏」が「梅干し」に転じた
江戸時代のベストセラーに、貝原益軒(かいばら えきけん)の『養生訓(ようじょうくん)』という書物があります。
貝原益軒は福岡藩の儒学者で、『養生訓』は1712年(正徳2年)に書かれた養生(健康・健康法)の指南書です。
当時83歳だった貝原益軒が、実体験に基づき健康法を解説したのが『養生訓』。
その『養生訓』の中に、食べ合わせが悪いものとして、
「銀杏に鰻」
という記載があります。
この「銀杏」が「梅」に転じたのではないかという説です。
銀杏と梅干し、全然似ていませんよね。
ですが、梅干しになる前の「青梅」は銀杏の実によく似ているのです。
銀杏は古くから薬や食材として用いられてきましたが、食べすぎると中毒を起こす『4-メトキシピリドキシン(4-MPN)』という物質が含まれています。
この銀杏の性質が、形のよく似た梅にすり替わったんじゃないか、というのが「銀杏」が「梅干し」に転じたという説です。
「銀杏に鰻(うなぎ)」が「梅に鰻(うなぎ)」に。
そして、この組み合わせが、一般の家庭を定期的に回る「薬売り」によって全国に広まったとされています。
「薬売り」は家庭に配置する置き薬を売る行商の人です。
この「薬売り」が薬のオマケで配っていた中に『食い合わせ表』というものがありました。
一緒に食べると取り合わせ(食い合わせ)として悪い食材をイラストつきで表にしたものです。
この『食い合わせ表』に「梅と鰻(うなぎ)」が悪い組み合わせとして掲載され、全国に広まったとされています。
うなぎと梅干しの食べ合わせは悪いって迷信?NGとされる4つの説とは? まとめ
食べ合わせが悪いとされるうなぎと梅干しの組み合わせは、全く問題ありません
うなぎと梅干しを一緒に食べてはいけないというのは迷信。
組み合わせて食べると悪影響を及ぼすといったような、科学的な根拠はどこにもありません。
一緒に食べても全然OK、おなかが痛くなることもトイレにかけこむこともありません。
うなぎと梅干しの組み合わせが良くないというタブーが生まれた原因には、以下のようなものがあります。
- うなぎの栄養がなくなる説
- 高級食材のうなぎを食べすぎ防止説
- 食中毒の予防説
- 「銀杏」が「梅干し」に転じた説
栄養が豊富なうなぎですが、近年は特に免疫力を高める働きがあるビタミンAが注目されています。
免疫力を高めるビタミンAがたっぷりのうなぎと、疲労回復や食欲増進に効果のあるクエン酸を含む梅干しは相性バッチリ、疲れた身体にも効能たっぷりです。
迷信に惑わされることなく、積極的に組み合わせて食を楽しみましょう!
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