ビタミンCの量をレモンの個数にするのはなぜ?レモン1個のビタミンCは?

ビタミンCの量をレモンの個数にするのはなぜ?レモン1個のビタミンCは?

飲料水などで、ビタミンCの量をレモンの個数で表示するのはなぜ?

レモン1個分のビタミンCの量とは?

その疑問、解消します!

よく見かける「レモン〇個分のビタミンC」の由来、

簡単な計算式、

1日に必要なビタミンC摂取量も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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ビタミンCの量をレモンの個数によって表示するのはなぜ?

スーパーやコンビニなどに買い物に行くと

レモン○個分のビタミンC

と書かれている飲み物や食品をよく見かけます。

ビタミンCが多く含まれる食べ物として知られているレモンですが、

普段の暮らしの中でレモンを大量に食べることなんてほとんどありませんよね。

サラダドレッシングに使ったり、

焼き魚や焼き鳥、唐揚げなど料理のアクセントに使うとか、

紅茶に入れるとか。

レモンを大量に使うといっても、我が家の場合はレモネードを作る時くらいでしょうか。

実際の食生活で、レモンからビタミンCを大量に摂取するって結構難しいような気もしますが、

なぜビタミンCの量を説明するのにレモンが出てくるのでしょう?

パセリやブロッコリーなど、ビタミンCをたくさん含んでいる食材は野菜にもあります。

摂取しやすい野菜があるのに、レモンのような酸っぱい果実を使ってビタミンCの含有量表示するのには2つの理由があります。


1. レモンのビタミンCの量はきりが良い

2. 実際レモンにはビタミンCが多く含まれている

ひとつずつ説明しますね。

1. レモンのビタミンCの量はきりが良い

まず一つ目の理由は、レモンに含まれるビタミンCの量にあります。

レモンに含まれるビタミンCの量

  • 可食部100g あたり100mg
  • 果汁100g あたり50mg

レモンの可食部(食べられる部分)100gあたり100mgのビタミンCが含まれているというのもわかりやすいですが、

この100mgのビタミンCというのは、ちょうど大人が1日に必要なビタミンC摂取量と同じなんですね。

ヒトはビタミンCを体内で作れないため、成人では1日の推奨量が100㎎(2015年版食事摂取基準)と設定されています。


レモン100gのビタミンCの含有量:100mg

大人が1日に必要なビタミンC摂取量:100mg

どちらも同じ数値で、数字的にもきりが良いですよね。

また、レモン果汁100g あたり50mgというのも、覚えやすい数字です。

このようにちょうどきりよくて覚えやすい数字ということから、ビタミンCの量を説明するのにレモンがよく使われるようになったので す。

2. 実際レモンにはビタミンCが多く含まれている

昔はまだ食材の栄養表示などが今のように細かく分析されていませんでしたが、その頃から

レモン = ビタミンC

という認識が定着しており、今でも使われてきているという経緯があります。

実際レモンは果物の中でもビタミンCが多く含まれています。

食品成分データベースによると果物に含まれるビタミンCの量(可食部100g当たり)は以下のようになっています

・レモン(100g):(全果)100mg

・レモン(100g):(果汁)50mg

・アセロラ(100g):(酸味種)1700mg

・アセロラ(100g):(甘味種)800mg

・グァバ(100g):220mg

・キウイ(100g):140mg

・柿(100g):70mg

・いちご(100g):62mg

・オレンジ(100g):60mg

・パパイヤ(100g):50mg

・かぼす果汁(100g):42mg

・ゆず果汁(100g):40mg

・すだち果汁(100g):40m

・ライチ(100g):36mg

・グレープフルーツ(100g):36mg

・うんしゅうみかん(100g):35mg

・メロン(100g):25mg

・マンゴー(100g):20mg

・バナナ(100g):16mg

・さくらんぼ(100g):10mg

・すいか(100g):10mg

・もも(100g):10mg

 

果物ではアセロラがダントツにビタミンCの含有量が多いですね。

アセロラは西インド諸島周辺に分布するキントラノオ科の低木です。

サクランボに似た果実が食用で、ジュース・ジャムなどに加工されます。

スーパーなどでは赤い色をしたアセロラドリンクがよく売られています。

他にもグァバやキウイがレモンよりもビタミンCを多く含んでいますが、それらに比べると、やはり、レモンが生活に身近で買い求めやすい果物です。

では、果物ではなく野菜ではどうでしょう。

レモン果汁100gには50mgのビタミンCが含まれているんでしたね。

ビタミンCを多く含む食品には次のようなものがあります。

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菜の花(100g):130mg

ブロッコリー(100g):120mg

カリフラワー(100g):81mg

赤ピーマン(100g):170mg

黄ピーマン(100g):150mg

青ピーマン(100g):76mg

芽キャベツ(100g):160mg

なずな(100g):110mg

芽キャベツ(100g):160mg

はくさい(100g):88mg

かぶ(100g):82mg

 

ビタミンCと言うと酸っぱいというイメージがあるせいか、こうして野菜に多くのビタミンC が含まれているというのを目にするとちょっと意外な感じがするかもしれません 。

実はビタミンC= 酸っぱい

というのは 誤解で、ビタミンC自体が酸っぱいわけではないのです

■ ビタミンC=酸っぱいの誤解

レモンの酸っぱさがビタミンCだと思っている人も多いようですが、ビタミンCの味自体は、一般にイメージされるような強い酸味ではありません。

レモンに代表される柑橘類が酸っぱいのは、ビタミンCの酸味ではなくて、一緒に含まれているクエン酸の酸味です。

ビタミンCが酸っぱいのであれば、上記でご紹介したビタミンCを含む菜の花やブロッコリー、カリフラワーも酸っぱい野菜になってしまいますよね(笑)

清涼飲料水のレモン1個当たりのビタミンC含有量は?

清涼飲料業界には、『ビタミンC含有菓子の品質表示ガイドライン』というものがあり、

その中で「レモン果実1個当たりのビタミンC量」の基準が定められています。

レモン果実1個当たりビタミンCは20mgで換算します。

なので飲料水にレモン10個ぶんのビタミンCと表記されていたら

20mg×10=200mg

となり、200mgのビタミンCが含まれているというわけです。

たとえば、このサントリーの『C.C.レモン』には、「レモン35個分」と表記されています。
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レモン果実1個当たりのビタミンCは20mgで換算するので

20mg×35=700mg

となり、700mgのビタミンCが含まれているということになります。

ちなみにレモン1個あたりの重さは約120gを目安にしています。

レモンのビタミンC含有量は、日本食品標準成分表 五訂(文部科学省)において、レモン果汁(全果に対する果汁分30%)100g当たり50mgとされています。

レモン1個に含まれる果汁の量は全体の約30%。

このことからレモン1個分の果汁に含まれているビタミンCは

120g(レモン1個重量) × 30%(果汁分) × 50mg(V.C) / 100g(果汁) ≒ 20mg

と計算できます 。

レモン1個あたりには約20mgのビタミンC 。

これがわかりやすい基準として現在も使われているんですね。

ビタミンCの量をレモンの個数によって表示するのはなぜ?
まとめ

ビタミンCの量をレモンの個数によって表示するのには2つの理由があります。


1. レモンのビタミンCの量はきりが良いから

2. 実際レモンにはビタミンCが多く含まれているから

 

大人が1日に必要なビタミンCの摂取量は100mgが推奨されており、レモンに含まれるビタミンCの量は以下のようにきりがよくて覚えやすいものです。

レモンに含まれるビタミンCの量

  • 可食部100g あたり100mg
  • 果汁100g あたり50mg

また、レモンは他の果実に比べてもビタミンCが多く含まれています。

清涼飲料水のレモン果実1個当たりのビタミンCの量は20mg

ビタミンCが不足すると、貧血、倦怠感、疲労感、気力低下、食欲不振の症状などが出てきます。

水溶性ビタミンであるビタミンCは、摂りすぎても余分なものは体外へ排出されるので、摂りすぎの心配はありません。

ビタミンCは十分に摂取したときに、肌のしみ、そばかすを防ぐ作用をはじめ、病気に対する抵抗力を高めることがわかっています。

「風邪にはビタミンCが良い」

はすでに常識のようになっていますよね。

最近では、がんの予防としての期待も大きいようです。

日頃からビタミンCを十分とって、身体の調子を整えていきたいですね。

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